
ボーテは2度目の登場! 10年を超えるキャリアの全期間においてずっと売れ続けている、『PRISM(プリズム)』みなみなとさん。昨年は3年連続でグルダンのランカーにも輝いた歌舞伎町きっての愛されホスト! そんなみなとさんに、長く安定して売れ続けるためのお仕事術や信条についてうかがいました。
みなとさんは16歳からホストをしているからキャリアもそれなり。
今31なんで15年前か、ヤバいっすねw 途中ブランクが2年あるから歴は13年とかですね。
その間、ずーっと売れてきたわけで。みなとさんのお仕事術や信条を改めてお聞きしたいです。
自分のなかだけの話ですけど、「超一流を目指したい!」っていうのはずっとありますよね。
「使って後悔させない」ってよく言うけど、それはもうあたり前というか。その段階はまだ二流。「使って良かった」と思ってもらえて一流で、僕が目指しているのは「高額を使ってもまた使いたい」と思ってもらえる超一流のホスト。ここまで行ってようやく一人前。全部、僕が勝手に思っていることですけどね。
歌舞伎以前の駆け出し時代は16歳から18歳まで上野でホストをしていたみなとさん。“上野の帝王”と呼ばれた波瀾万丈なバックボーンは初登場コラム『みなみなとの思いやり接客が無敵すぎる!!』でCHECK♪ ちなみに当時の源氏名はタカシ!!去年、一撃で大きい額を使ってもらうこととかが何回かあったんですが、そのとき女のコたちが口を揃えて言ってくれたのが、「ありがとう」だったんですよ。「特別な日に私を選んでくれてありがとう」とか、「もう一回このくらいの規模のことをやってみたいと思えた」とか。そういうふうに言ってもらえて。「俺も一人前のホストになれたのかな」って思えた瞬間でした。
ありがとうを1万回くらい言われてもいい側から!
そうなんです。普通逆じゃないですか。もう、そのぐらいの規模の対価って目に見えるものじゃない。時間を使ったら返せるかって言ったらそうじゃないし、返し切れるものじゃないんですけど。それに対してそこまで気持ちよく使ってもらえたっていうことがほんとになんて言っていいか…。普段から「使って良かった」と思ってもらえて、それでまた使ってもらえて、その繰り返しの結果なのかなって思うと嬉しかったですね。
―長く安定して売れているみなとさんですがやり甲斐やモチベは?
そこ話すとめちゃくちゃキレイごとに聞こえるんですけど、僕を好きな人を幸せな気持ちにしたいし、幸せだなって思ってもらえる瞬間が僕も幸せなんですよ。だからその瞬間を1回でも多くしたいっていうのがモチベでもありやり甲斐です。
20歳ぐらいの頃かな、当時は18歳からホストクラブに来れたんですけど、自分より年下のコにお金使ってもらうのがすごい嫌だったんですよ。なんか男としてみっともないみたいな。それで、シャンパンを断ったり指名も断ったりしてたんですけど。そのコたちが後に僕のとこに戻ってきて言うのが、他のホストに雑にされたとか暴力を振るわれたとか、幸せじゃなかったみたいなことで…。
そのときに申し訳ないことをしたなって思ったんですよ。年下だからとか男としてとか、変なとこにこだわって指名断ったりしないで、ちゃんと自分が担当していたら嫌な思いをさせなくて済んだのにって。で、いつの日からか「指名してくれているコを幸せな気持ちにしたい」が自分の中のモチベになっていたっていう感じです。
お金を使ってもらうわけじゃないですか。それに対して楽しいな、幸せだなって思える瞬間を作るのがお客様に対しての一番のお返しだし、そう思ってもらえることが自分のやり甲斐で喜びみたいな。根本、喜ばせるのが好きだからやってたんですけど、人を喜ばせるとそれがやがて自分に返ってくるんですよね。幸せの1つ1つが幸せで返ってきてその分また返して…その繰り返しで回ってるなぁっていう感覚。
幸せが帰ってこなかったらそれはこっちの落ち度?「そうですね。基本的に自分がそこまで魅力的じゃなかったんだなっていう。あと、自分がよかれと思ったことでも相手からしたらあんまり嬉しくない場合もあるので。そこでまたいろいろ反省したり修正しながらっていう感じ」。
『PRISM(プリズム』一愛されているみなとさんですが、憧れのホスト、理想のホスト像は?
前回出させてもらったときにも話したんですけど、やっぱり「ホスト漫画の主人公」みたいなホストが理想です。ホストの漫画の主人公って男からも好かれて、女のコからも好かれて、泣いて使わせるってより、幸せな顔して使ってもらうみたいな。そういう人が多いじゃないですか。そこに少しでも近づきたいですよね。まだまだですけど。でもだいぶそっち寄りになっていってるとは思います。やっぱり見返りを求めなくなってから近づく道に進んだかなっていう。
ホスト漫画の主人公に近づくには見返りを求めないこと?
コスパとかを気にしないことかもしれないですね。月これくらいしか使わないから同伴行かないとか、誕生日プレゼントは○万円に収まるものにしようとか。そういうことを考えてるうちはまだ…。
つい考えてしまいそう…。
僕も余裕がないときっていうのは、どうしても対コストで考えちゃってることはあったんで。ある程度お金を持ったからこそ、そういうことを考えられるようになったのかもしれないですけど。
伊勢丹とかでよくホストが(プレゼントの)買い物してるの見るんですけど、○万円って予算を決めてそのなかで収まるブランド物を探してるパターンが結構多いんですよね。なんかちょっと違うよなぁ…と思ったりもします。
ちなみに今のみなとさんだったらどんなプレゼントを?
僕は金額っていうよりは、その子がほんと喜ぶものを探しますね。女のコそれぞれ欲しいものって違うと思うんですよ。物が欲しいコ、思い出が欲しいってコ、その日楽しめればいいっていうコもいたり…。相手のことを知ってそれぞれ喜んでもらえるものを考えてます。
「ホストって勘違いしてるやつが多くて。高い物あげてんだからまた使えよみたいな人もやっぱいるんですよ。そういうホストで売り続けてる人は僕見たことないっすね」byみなみなと
店を任せられている立場としてスタッフにいつも言っていることは?
基本的に「思いやりを持て」とは言いますね。女のコに対してもスタッフ間でも。この仕事って気遣いや心遣いってものが何より大事だと思っているし、自分はホスト人生でその部分が返って来た実感もすごくあるので。
小学校のときの学校のスローガンが、「小さな優しさ、大きく育て」だったんですよ。そのときは、何言ってんだって思ってたんすよ。でも、いざ自分が大人になっていろんな経験をして理解できるようになってみると、すげえ素敵な言葉だなって思っていて。「大きく育て」ってホストが言うと見返り求めてるみたいで誤解を招きそうですけど、そういう意味じゃないっすよ(笑) 。
そっちじゃない(笑)。
優しさや思いやりを持って接すれば、相手もその心を返してくれるし循環していくよね、くらいの意味ですww だから思いやりを気遣いや心遣いとして表現していこうねっていう感じ。
言っても言っても気遣い心遣いができない人は?
でも、言い続けます! できない人って多分、小学生のときの自分みたいに「何言ってんのこいつ?」ってなってるだけ。まだ実感として理解できてないだけだと思うんですよ。意味わかんなくても無理やりでも、形だけでもやっていれば、返ってくるんだなってわかる日が来るので。それで、「あ〜こういうことか」って実感できたら、多分もう何も言わなくてもできるようになる。そこに気づかせるためにやらせてるっていう感覚ですかね。
気遣い心遣いというとたとえば? 「些細な事で言えば雨降ってるときに傘を差し掛けて先にタクシー乗せてあげるとか、そこは気遣う意識を持っていたらいくらでもありますよね。ただ、何も考えず接してたら何も出てこないんで、人に気を遣えない人は『気遣うとこ探すぞ!』くらいの気持ちで向き合ってたら癖付いていくと思います」。
ずばり長く売れ続ける秘訣は?
「目的を見失わないこと」じゃないかなって思います。夢や目標を共有することで一体感も持てますし、目的を見失わなけばそこに向かってまっすぐ頑張れる自分でいられる。なんのためにっていう目的がないと、女のコもどうついていけばいいのかわかんないですしね。
去年まで「3年連続でグルダンのランカーになる」っていう目標を掲げていたんですよ。そこを目指すっていうところで女のコも店のキャストも一体になれたし、ストーリー性も生まれて。だから、達成できたときにはみんな自分のことのように喜んでくれたし、泣いてくれる人までいた。
いい話ですね。
で、3年連続を達成したあと一瞬、目的を見失ったんですよ。達成感がありすぎて大きく一息ついちゃったもんで。そしたらお客さん切れました(笑)。やっぱりホストが目的を見失うと女のコも応援するモチベがなくなっちゃうんだなっていうのを再確認w
他に行ってしまったとか?
他のホストへ行くっていうのはなくて、「これを機にもうホスト自体卒業します」みたいな。達成感がみんなの節目になってしまった(笑)。まあ、悲しいお別れではないからいいんですけど。でも寂しいもんですね。一緒に頑張ってきたっていう歴史があるから。それでも残ってくれてるコもいるんで、それはすごく嬉しいことなんですけど。
―新たな目標は?
プレイヤーとしての欲はそんなにもうないんですよ。それよりも後輩たちにしっかりお金を稼がせてあげるとか、人気のホストを輩出するとか、周りの人のために動きたいっていうのがホストを続ける目的になってます。僕は「この店以上の店があっても知らなくてよかったな」って思えるぐらいプリズムが好きなので。他のコにもそう思ってもらえるようにしたいなっていう。
プレイヤーとしての欲はない?「去年2億ちょい売りましたけど、仮にそこから4億、5億売ったとしてもキリがないっていうか。今はそっちっていうよりはスタッフの育成や店の運営に重心置いて。そこでちょっと頭抱えてるかなって感じです。まだ全然未熟だなと自分でも思ってるので」。お店では代表的なポジション?
そういう上の立場ですね。現場はもう全部任せるよみたいな感じになってるんで。かと言ってやっぱ売上とかも大事じゃないですか。現役のプレイヤーとしてちゃんとある程度売っていたほうが、教えるに際しても説得力って全然違うと思うので。そういう面で売上も追いながら、お店の男のコたちへの接し方だったりマネジメントの仕方だったりを今は探してる最中。
なので、まだまだ現役でプレイヤーやっていきますし、意外と去年と同じ熱量で仕事してますね。お客さんが切れたりで前半ちょっと出遅れたぶん逆に燃えてます! 初回も普通に着いているので、「みなみなとでも一回見とくか〜」って感じで、ぜひプリズム遊びに来てください!
みなとさんのホストの掟いかがだったしょうか。「気遣い心遣い思いやりは回り回って自分に返って来る」。ホストに限らず心に留めておきたい素敵マインドでした! (取材・文/ささきみどり)
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