『club ellie(クラブエリー)』『club él(クラブエル)』を擁するSMILE GROUP会長・夏稀さんがメゾンドボーテ初登場♡ 夏稀さんといえば年間売上2億3,000万、月間売上5,300万というモンスター級の記録を持つエルコレのカリスマ。その成功への道のりを探るべく過去から現在までをインタビュー! 駆け出し時代の色惚け話から「お金を使わせるよりまずは情報収集」というホスト術までギュッと詰め込んでお届けします♪
昨年10月には2店舗目の『club él(クラブ エル)』もオープン。それに伴ってSMILE GROUPも誕生して社長から会長に。夏稀さん、勢いが止まらないですね。
おかげさまでエリー(club ellie)もめちゃめちゃ調子良いんでね。すべて早め早めに。プレーヤー上がっちゃうと名前も廃れていっちゃうんで早めに集客と求人をしておこうと思って。
プレーヤーを上がったのは2020年?
完全に上がったのはそうですね。ただ、本当の意味でバチバチにプレーヤーやってたのは2018年が最後かな。レオ(club Leo)で代表やってた頃。
2018年は売上2億3,000万でグループの年間1位を取った年。club Leoもすごいことになってましたよね。
ダイヤ(現『Club Dio』社長)が毎月100組、1,000万以上売っていて、新人だった平良翔太(現『club Leo』代表)も同じくらい売れるようになっていてヤバかったっすね。当時は拡大移転前でそんなに箱も大きくなかったんで。僕とダイヤと翔太の3人のお客さんで待ちができるみたいな。
エリーはオープン1年で月間の店舗売上が1億超えたんですよね。これはエルコレの中でも最速って聞きました。
そうなんですよ。ありがたいことに。オープンが2019年の11月18日で、店売り1億行ったのが2020年の12月なんで。ちょうど1年くらいですね。
夏稀さんってホストになる以前は?
大学生でした。最初のお店はシンスユー本店。店の方からミクシィでメッセージもらって何も知らずに歌舞伎町へ。今だったらTwitterでDM くるみたいな感じっすね。
シンスユーにはどのくらいいたんですか?
2年半くらい。そのときは2部の朝ホストでした。2、300万すぐに売れて、箱も狭かったんでそのくらいでもナンバー上位に入れてました。
すぐに2、300万売れた。ポテンシャル高い!
でもそこから色惚けしちゃったんですよww 1年半経ったあたりからその後1年は色惚け期。彼女と同棲してアフターとか店外とか一切しなくなっちゃって。
そうこうするうち店の規模も大きくなってナンバーのレベルも上がって。2、300万じゃ上位に入れなくなったんですよ。そうなると仕事もつまんなくなって。だったら彼女いればいいし結婚しようってホストやめたんです。体調もメンタルもおかしいし、彼女の束縛もキツいし、夜やめて昼の人になろうと思って。
結構重症ですね。
そのあと彼女とは3カ月で別れちゃったんですけどね。メンヘラすぎて。夜上がったら収まるかと思ったら全然…。帰りがちょっと遅いと昼職の職場にも電話かけてくるようになっちゃって。これ、結婚とか無理だわみたいな。
色惚けは若さも関係あるんですかね?
それもあるのかな。僕そのとき22歳とかだったんで。でもまあ色惚けってきっと誰しも一度はなりますよね。「この人がすべて」みたいなあの感情って当事者にとっては切実だから。
誰でも一度は惚ける説。
そして、乗り越えられないやつも多い説(笑)。同じことを繰り返すやつは多いですね。惚けてずるずる付き合って別れて、また惚けて…。とりあえず同棲はしちゃダメっすね。同棲は仕事に支障が出るしメリットがなさすぎる。
色惚けから抜け出すには?
冷静に考えたほうがいい。この人と3、40年後もいられるのかってことと自分の経済的状況。貯金がどれだけあってこれから何の仕事をしていくか。それが定まっていないうちから結婚っていう発想しちゃダメですよね。熱いときって何も考えられないんで、ふと冷静になったときに考えてみてほしい。
夏稀さんが色惚けを繰り返さなかった理由は?
ホストをやめたあと不動産屋の営業をしてたんですよ。そのとき昼で金稼ぐの大変だなって痛感したんです。基本給プラス出来高の歩合制だったんですけど結果を出すのはなかなか難しくて。1年経った頃にはコツが掴めて売れるようにはなっていたんですけど、歩合の率も悪かったし固定給は低いし12時間働いてたし。「ホストは良かったな」ってつくづく思いました。
このまま働いて30歳のとき収入どうなってるんだろうって考えたら暗い未来しか描けなくて。そのときに死ぬ気でホストやろうって思ったんですよね。
ホストに復帰してclub Leoに。死ぬ気でやるつもりで始めたら感覚は違ってきそうですね。
ホストという仕事に対しての覚悟が違いました。まず彼女を作らなくなった(笑)。
club Leoに入店するとき「2年で代表になって、30歳で店出して結婚する」っていう目標も決めてたんですよ。なんで、どうやってそこに到達するか、売上を上げることしか考えてなかったです。
毎月1,000万円売上を出せるようになったのはいつ頃ですか?
入店から1年経った頃に1,000万に一回タッチして。そのときに昇り方みたいなものが見えたというか。それで、2カ月後にもう一回1,000万いってそこからは毎月1,000万が続くようになりました。1,000万がすごい努力じゃなくてあたり前になっていくんです。それで次は指名月100本目指すようになっちゃったりして。
どんどんハードルを上げてる。
有名になりたかったんすよとりあえずもう。2年で代表、30歳で出店っていう目標があったんで。そこに最短で行くには有名になったほうがいいなあっていう。歌舞伎町にも1,000万連続記録とかチラホラ現れ始めてたんで併せて指名100本も一緒にやっておいたら本物って思われる。知名度上がると思って。それが26歳の頃ですね。
調子悪いときは1,000万切った月もあったんですけど、指名100本は2年半くらい続いたっすね。
2年で代表の目標は達成できました?
27歳の夏に叶いました。その年は初めて年間1億超えました。
売上1億4,000万で組数も1,200本くらいいったんですけど、それでも上には上がいて。そのときグルダンで1位だった人が売上2億だったんすよ(*当時エルコレはグループダンディのFCでした)。だったらそこを目指せばいいんだと思って。そこから2億が1つの目標になって2018年に2億3,000万売り上げてグルダン 1位になったっていう。28歳のときですね。
お金を使ってくれるお客さんを見定めるポイントってあったりします?
感覚なんで言語化が難しいですけど…。まあわかるっちゃわかります。日常会話のふとしたところから。でも、だからといってそのとき使ってもらうとかそういうわけでもなくて、ある程度情報収集してからですね。
僕、指名もらったらまずリサーチするんです。今までどんな人指名してたのか、店に通う頻度や通い方。本担がいるコには「担当さんとどんな感じなの?」って必ず聞く。本担さんの情報を収集しておけばそのコが喜ぶことや嫌がることもわかるし、売掛けの状況がどうなっているのか、ちゃんと入金できるコなのか、痛客になりそうな要素を持っているか、全部わかる。
なるほど!
で、いずれ本担さんが下手こいて切れるときはくるので。切れたらなぜ嫌になったのか、どんな感情で切れたのかも知ることができる。一番身近で話を聞ける存在でいれば情報は丸裸なんです。
わああ…。怖い(笑)。
怖いっすよね(笑)。でも、本担さんがいるときは変な素振りはせず応援しますよ。上手くいくようにアドバイスもしますし別に無理やり取ろうとは思わない。ただ、本担さんと切れちゃったら話は別。どうせどこかで新しく本担作ってお金使うんだったら僕に使ってよってなりますよね。そこが友営から関係が変わるチャンス。そこでダメそうなコにはずっと友営。変な気起こさず他に担当作っておいでみたいな。
ともかくまずは情報収集!
どんな商売もそうですけどホストは特に顧客の情報が一番大事。その情報が整ってないのに深追いするから時間だけ使わなきゃいけなくなったり、行くべき人じゃないのを見極められないままネットに晒されて炎上しちゃったりするんですよ。
寝てるとこを撮られて晒されたり?
僕も結構失敗してますけどね。売掛け飛ばれちゃったりとか。「このコ違ったんだ」って経験を通して事前の情報収集が大事だなって気づいた部分もあります。失敗は誰しもあるんで大事なのはそこから何を学ぶかですよね。
夏稀さんならではの教育法とかあったりするんですか?
特別なこと教えてないっすよ。ただ、人としてみたいなところはしつこく言います。「人の陰口や悪口、貶めるようなことは言わない」「皆勤しなさい」「ジムで体を鍛えなさい」「食生活きちんとしなさい」このへんは口うるさいお母さんのように言ってます。そして怒るときはお父さんのように怒る(笑)。
そんな感じでやってたら店の雰囲気が良くなりました。売上が上がるに連れて良くなった部分もあるんですけどそこは相互的ですよね。伸びる店はそういう好循環があるのでそこに上手くハマったなという気はしています。
Twitterに、エリーは掃除業者を入れているから店内清掃の負担がなくて、ジム費用も支給って書いてあって画期的だなと思いました。この発想はどこから?
ジム費用支給に関しては積極的にトレーニングして欲しい気持ちから。自分もジム通いしてるんですけど良いことしかないんですよ。体も引き締まるしメンタルにも良い。自己管理が身につくので!
店内清掃がないのは時代を考えた結果です。何に特化したら良い人が集まるかなって考えたときに、プレーヤーの働きやすさ最優先したほうがいいなと。それでまず思ったのが「掃除っていらないんじゃないの?」っていうことで。
掃除組から抜け出すために頑張ろう!みたいな時代じゃない?
「ペナルティとしての店内清掃」という概念はずっとあったんですけどそこを疑うというか。もう体育会系の縦社会じゃないしなんかちょっと古い気がして。掃除って生産性ないじゃないですか。だったらその時間で営業するなり自分を磨くなり何かしら身になることしたほうがいいと思って。
夏稀さんは既成概念を疑うほう?
そうっすね。既成概念とか固定観念とかまず疑いますね。ていうか何もかも一旦、疑います。本当にそうなのか?って。
人に言われてイラッとしたことは特に疑うっすね。ちょっと核心突かれてるからイラッとするんだと思うんですよ。イラッとした自分の奥底には何があるのか掘り下げるようにしてます。
「プレーヤー上がったら?」とか「初回着かないでください」とか、言われてイラッとしたんですけど、よくよく考えてみるとそこには薄々そうしたほうがいいよなって思ってる俺がいて、自分が抜けたあとの不安を抱いている俺もいる…みたいな。そこに気づいたんで「周りを信じて託してプレーヤーを上がる」っていう選択をしました。イラッとすることほど掘り下げる必要ありますよね。
そうやってどんどん改革している?
会議の回数を減らしたりとかもしましたね。やっても意味がない会議はなくす。店舗が円滑に回っているなら会議をする必要はないし。従業員の人間的な部分さえできていれば、上が細かくコントロールしていく必要はないって思ってます。人としての部分さえできていればいい。
人としての部分はお母さん的に口うるさく言うところですね。
ずっと言ってますからね(笑)。飲みの席でも従業員が悪口言ってたら「それはよくないよ」って言います。ウザいだろうけど言います。だから、「夏稀さん、これだけはダメなんだ」みたいなのが根付いたというか。僕の前では言わないだけかもしれないけどそれでもいいんです。そういうのはよくないんだなっていう認識が少しでも生まれたらそこから変わっていくんで。
夏稀さんのお店ではどういうホストが欲しいですか?
大前提として素直なコがいいですね。素直で実行するコ。これだけでいいかもしれない。
うちにも“けんしん”っていうコが未経験で入って来たんですけど、ホスト歴1年で1,100万売ったんですよ。そいつの性格って明るい、素直、とりあえずやる、なんです。スポンジみたいにどんどん吸収してそれをどんどん実行する。これは素晴らしい資質だなと思います。
30歳で結婚するっていう野望もあったと思いますけど、そちらのほうは叶いましたか?
そこねww 相手がいなくて。30歳までに出店とかはちゃんと達成してきたんですけど、その野望だけ達成できなかった。エリーを出したときに、やりたいことが3店舗出すってことになっちゃったんで先にそっちを。でも結婚も諦めてないです。いつか幸せな家庭作りたいです。切実に(笑)。
夏稀さんのホストヒストリーいかがだったでしょうか。「イラッとしたときほど心の奥底を掘り下げる必要がある」というお話。これはぜひ気に留めておきたいところ。自分でも気づかなかった願望や本音が見えてくるかもしれません♡
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