「ピンクが一番好きな色です♪」そう話すのは、優美なドレスに身を包んだ人気ロリータモデルの青木 美沙子さん。ポップカルチャー発信使として世界各国に“カワイイ文化”を広めている彼女も実は、訪問看護師として働く現役ナースのひとり。とある医療ドラマがきっかけで始まったというナース人生、そして“辞めない勇気”が生んだ成功に迫ります♡
【後編はこちら】
ふたつの「好き」を続けていくMYルール|青木美沙子・後編
物心ついたときから、将来の夢は看護師でしたか?
【青木 美沙子さん(以下A)】母が水泳のインストラクターをしていて、特技を活かした仕事ってかっこいいなと思いまして。私もなにか資格を取ろうと思ったんです。とてもプロフェッショナルなことだし、自信にも繋がるかなと。
いろんな資格職がある中で、なぜ看護師に?
【A】そのときにちょうどハマっていたドラマが、観月ありささん主演の「ナースのお仕事(フジテレビ系列)」だったんです。医療の世界はもちろん、看護師という仕事に興味が湧きました。
看護師を題材にしたコメディドラマですよね?私も見ていました(笑)
【A】そう♪ それを見た瞬間から、看護師への憧れを抱いて…中学卒業後は、准看護師の資格が取れる高校に。そのあと短大に進んで、正看護師の資格も取りました。大学で修得する方法もあるんですけど…私は二十歳で看護師になれる道を選びました。
最短コースですね!
【A】とにかく自立したかったんです。早く仕事がしたかったですし、そもそも看護師しかなりたいものがなくて。親が看護師だったとかではなく、とてもシンプルな理由です。そのあとは、当時から好きだったロリータファッションの読者モデルをしながら大学病院で働きました。
ロリータモデルのほうはどうやって活動を広げていったのですか?
【A】大学病院の常勤看護師として働いて、ちょうど5年間勤めたぐらいに外務省からオファーをいただいて。
えっ!いきなりですか!?(驚)
【A】ポップカルチャー発信使という外務省認定のプロジェクトがあって、そこのカワイイ大使として任命していただけたんです。そこまでSNSも普及していない時代だったので、外務省の方が雑誌を見てお声掛けしてくださったようです。
看護師の仕事はどうされたんですか?
【A】海外を拠点としたプロジェクトだったので、そのときはロリータモデルの活動に専念することを選びました。仕事もきちんと身についてきて、いろいろできるようになっていたのでタイミング的にもいいかなと。
まさかそんな転機が訪れるなんて、びっくりですね!
ホント、まさかですよ。趣味のひとつだったロリータファッションが世界的に大人気ということも新しい発見でしたし、いい経験でしたね。
カワイイ大使の任期が終わったあとも、モデル活動を?
【A】任期は一年だったんですけど、そのあとはすぐに看護師の仕事に戻りました。モデル一本でやってくのは気持ち的にもお金の面でも不安だったので。
また戻れるのも資格職のいいところですね。
【A】そうですね。ときには、チャンスを掴むための武器にもなると思います。いざとなったら看護師という一面が使えますし。でも、両立することで悩むこともたまにありました。私はもともとアトピーで肌が弱くて…看護師は職柄、よく手を洗うので手荒れがひどくなることもあって。撮影中のちょっとした出来事をきっかけに、看護師を辞めたほうがいいんじゃないかって…。
でも結果的に両方続けることを選んだのですね。
【A】辞めることで始まることもあるとは思うんですけど…続けていたからこそ、その先に大きなチャンスが降りてくることもあるなって。今振り返ると思いますね。家庭の事情など、やむを得ない場合もありますが、辞めない勇気を持つことで、出会える何かもあるなって。私の場合は看護師という武器があったから、新しいチャレンジもできました。
そういえば今日持ってきていただいたプロデュース商品も、看護師を続けていたからこそですね!
【A】まさに看護師とロリータのコラボです。今ってスクラブというタイプの白衣が多くなってきているんですけど、原点に帰ってワンピースタイプにしたのもこだわりです♪
美容クリニックやエステティシャンで働く方もいけそうなデザインですね。
【A】あとは受付をしている方にも人気です!襟をかわいくしたり、ポケットにリボンをつけたりとか。ロリータ要素いっぱいのデザインにしてみました。お気に入りのものを身につけると気分が上がるのは、女の子の特権ですよね♡
最後に今後の野望を聞かせてください!
【A】ロリータの総合プロデュースですね。ヘアケアとかコスメとか。ロリータならではの感性を生かして、もっと業界を盛り上げていけたらいいなと思います。もちろん看護師の仕事も続けながらですけどね♪
環境を変えることは簡単。でも磨いてきた武器を持ち続けていれば、なにかチャンスが舞い込んできたときに活躍することもある、と青木美沙子さん。自分を変えたい。なにか始めたい 。と悩んでいる方は、青木美沙子さんの考え方を参考にしてみるのも手かもしれません♪
ふたつの「好き」を続けていくMYルール|青木美沙子・後編
ふたつの「好き」を続けていくMYルール|青木美沙子・後編