「職業、イケメン。」がキャッチフレーズのAIRグループの中でも、男前度ナンバー1の呼び声高い『ALL WHITE』代表・流川楓(るかわかえで)さんにインタビュー! 身長186cmのモデル体型に端正なお顔立ち、AIRグループの看板ホストとしてもお馴染みの楓さんがホストとして大切にしているスタンスとは? イケメンなだけではないその生態に迫ります♥
―楓さんの前職ってバーテンダーなんですよね?
そうです。ただ、その前もホストしてました。高校卒業後に上京してすぐの頃、今の系列とは違う小さなお店に入ったんですよ。で、しばらく働いて売れ出した頃にもっと上を見たくなって辞めたんですけど、同じ街で店を変えるのって結構大変で。「1年はホストやるなよ」って感じだったので、その間AIRグループ関連のバーで働いてました。19、20歳の頃ですね。
―そもそもその小さな店に入ったのは…?
スカウトです。渋谷を歩いてたら「君だったら100万くらい余裕だよ」って言われて、「ほんとですか!」ってww そのときちょうど居酒屋のバイトの面接を受ける予定だったんですけど、居酒屋のほうには「すみません」って連絡して、そのまま「新宿行きます!」って、ノリで(笑)。
―楓さんが代表を務める『ALL WHITE』はイケメン率の高さでも有名ですよね。
自分で言うのもなんですがそうですね(笑)。あと親しみやすさも特徴ですかね。AIRグループ自体もホストっぽさ少なめなんですけど、ALL WHITEは特に爽やかというか人柄が良いというか…毒がない?
―あんまりギラギラしていないみたいな?
どっちかっていうとギラギラよりキラキラのほうかもしれない。
―自分はどんなタイプのホストだと思います?
僕は無理をしないホストです。全力以上を出すけど頑張らない。今の100%でいい。何がなんでも1位とってやるとか思ったことがないんですよ。なので結果を見るといつも2位か3位。1位のときもあるんですけど狙って1位ではなく「なんか調子いいな…。あっ1位だ」みたいな感じですね。ナンバー1の人が辞めたときとか、「1位になれるかな?」と思ったりもするんですけど、また誰かしらが1位になって自分は変わらず2位、3位っていう(笑)。
―ただし、その2位3位はずーっと安定しているんですね。
良くも悪くもそこはブレないwww 常に変わらないので、1位のコが疲れちゃったり、手を抜いたりしたら1位になるだろうし。あと、僕が1位をとるときは完全に運とタイミングですね。たまたまいっぱい使う人に着いたりとか。「引き強いな」みたいな。運とタイミングには自信があるんです。
―1番も尊いですけど心身ともに消耗も激しそう…。2位3位をキープし続けるほうがトータルで勝ることもあるのでは?
勝るかはわからないですけど精神はすり減らないですね。ナンバー1を目指すと、めちゃくちゃ頑張ってなれなかったときと、1番になってやり切ったあととどちらもダメージがでかいので。頑張って年間1位を取ったら、次の年もまた同じことするのかと思ったらめっちゃ疲れると思うんですよ。僕は今の100%でいい。120%出す必要はないと思ってやっているので疲れないです。もちろん手を抜くわけじゃないですよ。ちゃんと100%の力は出し切っているので。だから負けても悔いはないですよね。「120%出したやつがいたんだな。すごいな」みたいな感じです。
―「無理して頑張ってるな」とか見てわかります?
従業員を見ていればわかりますよ。ちょっとこれはキャパオーバーして取ったナンバーだなとか。むしろ今はそういう従業員を止めるほうですね。「あいつに勝ちたいから、これくらい無茶していいですか?」って相談が来たらまず止めます。できるだけ危ない橋は渡らせたくない。無茶をしなくても勝てる見込みのときもあるし、今、焦らなくてももう少し努力し続ければ勝てるようになることもあるし。ただ、「ここは勝つべきだ」っていう、無茶をしていいポイントもあるのでそこは見極めます。
―「いま頑張ればいける!」っていう瞬間は、つい無理をしたくなったりするものですけど、そういうときは?
無理しそうになっている自分がいたら最善策を選びますね。無理をした結果、裏で大変な思いをしている従業員もたくさん見てきたんで、危ない橋は渡らない。というかいっときの感情で左右されたくないんですよ。大体後悔するんで。
―実際に、「失敗したな」という経験も?
ありますね。店の周年とかで「これ、勝てるんじゃね?」と思って、お客さんにお願いしたこととかありましたけど、結果負けるし、そのお客さんともそのあとギクシャクしちゃってすごく後悔しました。ただ、キャラもありますけどね。僕は普段からお金使って欲しいみたいなことを言わないから、いきなり闘志を出すと違和感がすご過ぎて良い結果を生まない(笑)。
―精神をすり減らしていないから、楓さんはゆったり落ち着いた雰囲気なんですかね?
ボーッとしてるからじゃないですか?ww 僕はこのぐらいのバランスがちょうどいい感じですけど、はたから見たら面白くはないと思います(笑)。「楓がもっと貪欲だったら不動の1番なのに」とか、「ちょっと無理してでも頑張れば誰にも抜けない記録を打ち立てられるのに」とか、上の人からも言われてきましたけど、それは自分のスタイルじゃないんで。「こう行けば、こう上がる」ってわかるけど行かない。行ったらもう後戻りできないことがわかるから行かないです。
―意外と頑固なんですね(笑)。
そうかもしれないww やり方に関しては意外と頑固。
―ちなみに月間売上4,000万円を出したときは?
それはバースデー月でしたね。このときはかなり無理を……してないですねww
―「実力以上を発揮して頑張らない」って、ホストの世界では珍しいスタンス?
安定している人は割とそうじゃないですか? わかんないですけど。無い力を発揮しようとするとどこかに必ずシワ寄せがいくので。その日120%出してしまって、次の日100%出せないことのほうがリスクが高いなって思います。ホストって運の要素もすごくあるんですよ。たまたま席に着いたコがめちゃくちゃ使ってくれたりとか、すごく太いお客さんになってくれたりとか。そういう出会いは運とタイミングなので。自分にできることがあるとしたら常に100%を出せる状態でいることだけ。実は1,000万使う人が目の前にいるのに、「昨日頑張ったから今日はいいや」って気持ちがゆるんでいたら、掴める運も逃してしまうので。
―楓さんの「限界を超えて無理しない」っていう方針は、いつ培われたものなんでしょう?
性格かな? 子どもの頃から割とそんな感じです。野球でいったらヘッドスライディングとか絶対しないような。その1試合のために肩が壊れても投げるピッチャーとか格好良いですけど、僕はその後の野球人生を取りたい派です。名前をもらった「スラムダンク」の流川も1回2回くらいしか無茶してないですからね。海南戦くらいしか無茶してない。流川のそういうところや二番手なところとかもリスペクト(笑)。
―元々が堅実なんですね。
そういう元の性格がありつつ、決定打になったのは親父の会社の倒産ですね。経営者で宅配寿司のお店を4店舗くらい経営していたんですけど、上手い話に乗っかって借金背負わされて何もかも失くしたんですよ。それが高校3年の終わりくらいですかね。それまでは家も割と裕福だったんですよ。田舎でシーマとかレクサスとか乗ってるような。それがいきなり一転。新しいことに挑戦しようとして、結果お金もとられ、寿司屋の権利もなくなり…。「一撃でそんななるんや」って衝撃でした。親父はその後、くじけることなく元気にトラック運転手してますけど、僕はそのときに「チャレンジ精神が人を失敗させるんやな」ってすごい思ってしまったんですよ。「安パイを行けばよかったのに!」って。
―「チャレンジ精神が人を失敗させる」すごい言葉ですね(笑)。
もちろん、チャレンジしなきゃ成功もないし、ホストになったこともチャレンジではあるんですけど、同時に一寸先は闇みたいな。身の丈に合わない挑戦や分不相応な欲は身を滅ぼすと思ってます。
―ホストとして楓さんが影響を受けた人っていますか?
僕がALL WHITEに入ったときの代表で現社長の芹沢那智さんですね。似てるっていったらおこがましいですけど、那智社長もかなり安定しているんですよ。無理しない感じで。ペースを狂わされてまで数字を作ることにこだわらないところとか。バチバチやってる姿を見せるっていうよりは、得意分野で攻めて結果を出して勝てればそれでいいみたいなスタンスなんで、やり方とかすごく見てましたね。那智社長はちゃんと1番にこだわってホストやってましたけど、それもすごいギリギリで勝ったりするんですよ。「ちゃんと周りを見てこういう勝ち方しているんだな」って、勉強になりました。
―1万円の差でも勝ちは勝ちみたいな?
そう。「よくわかんないけど、勝ちたいから100万お願いする」みたいな人もいますけど、そうじゃない。できるだけ無理せずに1番でいたいっていうところがリスペクト。無理しちゃうと女のコとの関係も壊れちゃったりするんで。苦しいなっていうところには力を注がないほうがいい。
―お客さんを増やすためにやったことってありますか?
さっき言った100%を出せる状態でいることですかね。特に僕は運とタイミングと世の中の流れでバーッと売れたタイプなので。あと、基本ですけど休まないこと。「なんか気が乗らないな〜」ってときほど良いお客さんが来たりするものなんで。わからないですけど(笑)。
―楓さんはインスタ経由での指名もすごく多いと聞きました。
インスタは割と早い時期から始めて、今も3〜4割はインスタからのお客さんですね。「インスタ見ました」ってわざわざ言わなかったとしても必ず目は通しているはずなので、SNSは大事にしたほうがいいですよね。一番人が見ているものはバカにできない。今はTikTokが集客につながりそうなので僕もちまちまとやってます。ちょっと恥ずかしいなって気持ちもありますけど、誰に何言われようが稼いでいるやつが勝ち。
―インスタを見て中国から来たお客さんが、いきなり1,000万くらい使っていったって聞きました。
そういうこともあるんですよ。だからSNSはちゃんとやったほうがいいよって従業員にも言ってます。こんなんでお客さん増えないだろうって思わずに。誰かが絶対見ているので。DMもアカウントに顔写真がないとひやかしだと思ってスルーするコもいますけど、そこをちゃんと丁寧に対応したほうがいいですよね。そういう細かいことが集客につながっていくので。
―楓さんが接客で気をつけていることは?
席に着いたとき「自分だ!」って思うタイミングではしっかり攻めることですかね。ちゃんと自分を指名にしてもらいたいっていう意識を持って。あるんですよ、「っぽいな」っていう感じ。「俺っぽいな」とか「俺じゃないっぽいな」とか。
―「俺じゃないっぽいな」のときは?
スッと引いてハマる人にバトンタッチ。向いてないのにぐいぐい行くのって店としての損なので。ちょっと話せば得意か苦手かがなんとなくわかる。「今ヒットしてるな」をキャッチしたら攻めて、ダメだなと思ったらスッと引く。売れてる人はみんなその感覚つかむの上手いと思います。自分を見ていてもわかりますよね。自分がイキイキと話しているか、気をつかって話しているかでもわかる。
―楓さんの今後の抱負を教えてください!
ホストとしてある程度成功させてもらったんで、自分と同じような思いができる従業員をたくさん増やしたいって思います。失敗してきた従業員もかなり見てきたから、そうならずにみんなに成功して欲しい。売上を上げるだけがすべてじゃないんで。中身も金銭面もしっかりと成功してほしいのでそこを僕は教えたいなって思っています。給料全部使っちゃうとか、売上を上げるために立替えするとか、そういうことはあんまりよくないよっていうこともちゃんと教えて、堅実な部分もしっかり育てていきたいですね。
―ちなみに立替えを回収できなかったことありますか?
もうほぼ立替えとかしないですけど、過去には飛ばれちゃったこともあります。リスクが高いから避けたいっていうのはもちろんなんですけど、掛けが発生するとお客さんとの関係が、「はよ金返せよ」っていう金銭の関係に変わってしまうので、それがよくないんですよ。これまでとは関係性が変わってしまうので。無理をさせるからそうなっちゃう。
―お客さんに無理させちゃいけないですね。
平和が一番です。それとまだ時期は確定していないですけど、店舗の拡大移転を予定しています。次は100坪越えの大箱になるので、そこで勢いをつけてさらに店を盛り上げていけたらっていうことが今の目標ですね。ALL WHITEを歌舞伎町で一番のお店にしたいです。
「安定志向で堅実」そんな意外な一面も素敵だった楓さん。ギラギラよりもキラキラ。無理をしないリラクックス感が独特のゆったりした空気を生み出しているのかも。楓さんの魅力、ぜひリアルで感じてみてください♪
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