銀座のクラブ『CREOLE(クレオール)』所属の彩花ゆいさんに、“働いてみたからこそわかった銀座のリアル”を直撃! 中州から銀座に移ってまるっと半年、「ママになる」というお話も出ているというゆいさん。この半年のことこれからのこと、いろいろと伺いました♪
―中洲のアトリエを卒業したのが3月、銀座で働き始めたのが6月。2020年はゆいさんにとって激動の1年でしたね。我ながら頑張ったなと思うところは?
銀座のルールやしきたりに慣れることとお客さんを呼ぶこと、売上を立てることですね。よくぞ頑張った私って思います♥ アフターも毎日行ってましたね。銀座へ行くとき決めたんですよ。新人のうちは、アフターのお誘いは断らないって。
―同伴のスケジュールもぎっしり入れてましたね。
手の内ばらしちゃいますけど、同伴はその日のうちに必ず店の中で決めてます。「次、いつにする?」ってカレンダー見ながらその場で♪ 小ワザとして予約困難店の枠をとにかく毎月押さえるようにもしてますね。そしたら同伴も誘いやすい。「あのお店、行けるよ♪」って(笑)。
―賢いですね。しかも同伴に付加価値がつく♪
銀座のママさんたちがそうやっているのを見習って私も真似しました。予約が難しいお店にも連れて行ってくださって、「次の予約取っておくといいよ♥」って。ママさんたちにはいろんなことを教えてもらっていてすごくお世話になってるんです。本当に優しくして頂いて、感謝ばかりです。
―銀座のしきたりには慣れました? キャバクラとはだいぶ違いますよね。
全然違いますよね。その席に着いた女のコみんながお客様と名刺交換するとか、ヘルプのコに同伴行ってもらうとか。「ええー!」みたいな。キャバクラだったら爆弾なことが銀座では当たり前のことだったから最初は衝撃でしたけど、だいぶ慣れてはきたかな。
―お店で着る服にも銀座のドレスコードがあるって聞きましたけど。
脚を出すのはあまり上品ではないっていうイメージですね。ドレスはパンツが見えそうな短い丈はNG。ハンカチを膝に置いたりしてるコも見たことないです。ドレスの色も黒とか暗い色はあまりよろしくないみたい。子供っぽいからなのか花柄ドレスNGというお店もあるようです。そして毎月新調日といって、新しいドレスを必ず用意する日があるのもポイント。用意していなかったら罰則がつくんですよ、恐ろしや…。業界入りたての新人さんには大変な制度ですが、そのぶんも含めてホステスは高額なお給料を頂いているので仕方なしです。着ているもの、身に付けているもので色々と判断されてしまう世界なので、カジュアル過ぎると注意が入ります。そんな訳で年間の衣装経費がとんでもないことになっているわけでございます。オホホ。
―銀座のヘアアレンジはどうですか?
おろしだったらストレートはダメ、ゆるゆるすぎる巻きもダメですね。あと後れ毛もNGなんですよ。ゆるっとふわっとルーズな感じはあんまりよろしくないみたい。キッチリしてるのが好まれますね。
―後れ毛ダメなんですか!? それ衝撃ですね。
顔まわりに髪を残すのは原則ダメらしいです。ピチッとしているほうが年配のお客様にウケるからだと思いますけど…時代は移り変わるもんで、私はアレンジによってはこっそりちょろっと出してます(笑)。
―上手くスリ抜けている?
ルーズに見えないようなところを攻める(笑)! 「そのぶん、おじさまにも若いお客様にもウケるような髪型で売上を上げます! 下品にもならないようにします!」みたいな♥
―SNSも以前はNGだったらしいですね?
私の場合は最初からSNSに関してOKという条件で入店したんですけど、それ以前はうちの店も他店と同じく完全NGだったみたいです。ただ、インスタOKといっても卓上は写さないですし、他の席の写り込みも100%ないように気をつけてます。接客中にスマホを出すか出さないかもお客様によって変えますよ。「一緒に撮ろう」っていう人とは撮りますけど、昔ながらの銀座が大好きな人を接客するときには、卓上にスマホを出したりもしないですね。
―しっかり気をつけているんですね。
ただ、SNSで集客できるっていうところが銀座でも実証されてきたというか、コロナで街からお客さんが減ってしまったことでだいぶ様子は変わってきているかも。今はYouTuberのてんちむちゃんも銀座で働いていたりするし、お店でも写真を撮っているコもいるので変化は感じてますね♥ 「良いところは残しながら時代に合わせて変わっていく部分があってもいいのでは?」と思っていますけど、同時に古き良き銀座も大事だと思うので、伝統とか大事なしきたりはちゃんと受け継いでいきたいですね。
―銀座の同伴&アフターってどんな感じなんですか?
ルールではないですけど、同伴やアフターはできるだけ銀座界隈で完結させたほうがいいっていうことは教わりました。なので同伴のごはんが100%コース料理になりました(笑)。銀座で同伴向きのお店となるとコース料理なので。毎日美味しいごはん食べてます♥ アフターはおかまバーが人気ですね。男性をちやほやしてくれるのはもちろんなんですけど、銀座のおかまさんは女のコにも優しいし大事にしてくれるので。「あんた帰りなさいよ!」みたいなノリではないので和やかです♥
―ところで、クレオール入店初月に1,000万売ったって聞きましたけど、その後はどうですか?
おかげさまで右肩上がりで2020年を締めくくることができました。ありがとうです♥
―右肩上がりで半年経過…。差し支えなければ今の売上教えてもらえますか?
2,000万円くらいです。ただ、コロナで自粛モードに入ったので、どうなることやら。まだまだ更新していきたいけど世の中の状況というものがあるので、情勢に合わせながらお客様の無理のない範囲で♥
―新しい銀座のお客さんも増えてきましたか?
紹介でお会いした銀座のお客様がすごく使ってくれるっていうこともあるんですけど、やっぱりキャバクラのときからのお客様がアツイですね。もともと福岡の頃から東京のお客様がすごく多かったんですよ。東京からわざわざ飲みに来てくれたりとか、仕事でこっち方面に来たときに会いに来てくれたりとか。ただ、福岡は遠いのでそこまでしょっちゅう来てくれるわけではなかったんですけど、私が東京に来たことでそういうお客様が店に通いやすくなったっていうところはすごく大きいです。大阪のお客様たちにも東京のほうが行きやすいって言われますね。
―クラブはキャバクラと違ってフリーに着いて新規を増やす、みたいなことができないじゃないですか。ゆいさんの場合、どうやって新規のお客さんを増やしているんですか?
お付き合いのあるママさんから紹介して頂くこともあるんですけど、大体は「インスタでゆいちゃん見たんだけど紹介してよ」みたいな形で会いに来て頂くパターンですね。ただ、銀座のクラブって初めてのお店に入ろうと思ったときは紹介がないと入れないんですよ。その店に通っているお客様や銀座のママに紹介してもらうとか、一緒にお店に行くとか、人を介してワンクッション入れる必要があるので。でも、銀座に飲みに来たい人って何かしらつながりがありますよね。
―じゃあ、銀座に縁もゆかりもない人はゆいちゃんには会えない?
「お店に行ったら会えますか?」っていう問い合わせもよく頂くんですけど、そういう場合はクレオールの私の担当さんにDMで問い合わせて頂くようにお願いしています。最初に仕組みや料金、ドレスコードも含めて細々と文章で説明されて、ご了承頂けたらそこから話が進むみたいな。ただ、説明の段階で引いちゃう人も多いと思います。
―銀座は敷居が高いですもんね。そもそも料金からして相当高そう。ちなみにクレオールの場合だと?
最初は絶対にボトルを入れないといけないので、お求めやすい価格の20,000円のボトルを入れたとして90分1セット、チャージ、サービス料、消費税込み¥75,000くらいですね。ボトルをキープしていたらそのあとはなんにも注文しなければ43,000円。でも女のコも何か一口飲むとなったら座って50,000円くらいはかかります。とはいえ、大半がメニューも見ずにサクッと抜きもの入れて帰られる方ばかりです。銀座のお客様はやはり飲み方がスマート! かっこいいですよ。
―ゆいさんは日々自分のお客様でいっぱいだと思いますけど、係のお姉さんやママの席でヘルプについたりすることもありますか?
リクエストっていうんですけど、お姉さんから直接お願いされたり、お客さまから着いて欲しいなあっていう要望があればヘルプに着いて、一緒にお酒を飲んだりすることもありますよ♪
―銀座で生きていくとなるといずれヘルプのコを育てなきゃいけないんですよね。そのへんどうしてます?
そこがなかなか難しいですね。このコ相性いいなあ、信頼できるなあっていうコに目をかけて大事にしていったりすると思うんですけど、私はまんべんなく偏らないように席に着いてもらってます。まずはお客様の好みに合うかどうかってことが一番だから。まだ同伴へ行ってもらうとかは自分からお願いしたことはないですね。連れのお客様と同伴へ行ってもらったりっていうことはありますけど。
―ママに代わってヘルプのコが同伴する…。あの感覚はちょっと謎ですよね。
そうなんですよ。いずれはママになろうと考えているので、そういうことも女のコやお客様にお願いできるようになっていかなきゃいけないんですけど。最近は少しづつ、お客様のお連れ様(キャバクラでいう、枝のお客様)と同伴へ行ってくれるヘルプさんも現れてきて助かってます。
―こっちからは頼みヅラそうですよね。
私自身がママなわけでもないし、「わたしのお客様と同伴行ってきて!」とは頼みヅラいですね。今は自分自身が同伴してきて、いつもよくしてくれるヘルプさんに同伴ポイントをつけるってとこからやってみてます。まずは自分のお客様へクラブのルールを伝授するところからですよね。ヘルプの子とお客様が同伴へ行くときは「このコとご飯行くよ」って、お客様も女のコも係(指名のホステスさん)に言わなきゃいけないとかしきたりもいろいろあるので。とはいえ、「ママやらないか?」という話は何度も出ているのでそんなに悠長に構えてもいられないんですけど。
―もう、ママになる話も出ているんですね。
はい♥ 中洲から銀座に移る時点で、最初からママ枠で入る道もあったんですが、それは辞退しました。一からやりたかったので。「銀座でママになる」っていうのは次のステップだと思っているのでそこは目指しているんですけど、そのタイミングがいつかっていうのはまだ悩んでます。
―まだそのタイミングじゃない?
ママになるとやっぱり制限もいっぱいあるし、見られ方も変わるじゃないですか。今はまだ一ホステスだけど、ママタイトルが付くと、それなりの責任も生まれるしお店の看板も背負うし、女のコたちにもちゃんとお客さんを振って、指導できるような知識やスキルもなきゃいけないし。ママの場合は、ヘルプで新規のお客様につく、なんてこともあまり出来なくなるから、正直不便なことのほうが多い気もするし…。そういう事情は実際働いてみないとわからないことだったので、ホステスから始めて本当に良かったと思います。
―ママっていうポジション、なかなか大変そうですね!
ママになったらわちゃわちゃハシャいだりできないじゃないですか。お恥ずかしながら、もうちょっと楽しくアホなこともしていたいっていう気持ちもあるんですよね(笑)。ちなみにですが銀座では「シャンパン並べて写真を撮るなんてはしたない」という感覚があるみたいで…。ママになったらそういうご指摘も増えるだろうから、まだ一ホステスが楽だったりもします。
―載せてほしいお客さんもいますよね?
いますいます。シャンパンと写真を撮ったりストーリーに載せたりするのは、まずは出したお客様に喜んで頂くためですね。と同時に、お世話になっているシャンパン会社さんから宣伝のために頼まれていたりもするんですよ。だから、自慢したいとかそんな次元のことではなかったりもして。こういう内情ってSNSに詳しくない人や一般の人は全く知らなかったりするからこれを機にここで説明しちゃいます。いろんな人へのありがとうの気持ちとしてその辺もあたたかく見守ってくれたら嬉しいです。
―銀座に来て半年や1年でママになったらスピード出世ですよね。
まだ未熟なくせにって言われそうですよねww キャバ嬢としてはベテランですけど、銀座のホステスとしては駆け出しなので。「一度ママになると2年は移籍してはいけない」とか「ママになるお店で今後のすべてが決まる」とかママに関してはいろんな暗黙のルールやジンクスがあるらしいんですよ。お客様にも「みんな3年とか5年は修行するものだよ」って言われます。でもさすがに3年は長いかな(笑)。
―2021年も始まりましたが、今年はどんな年にしたいですか?
昨年いっぱいは銀座に慣れるっていうところでいっぱいだったので、今年は職場の人ともっと信頼関係を作っていきたいと思ってます。あとはしっかり売上を立てること。これは今年も引き続き♥ 銀座で出会ったお客様がまだまだ少ないのでそこも課題ですね。キャバクラのときのように毎日ご新規来店!とはいかないので。これからもっとお客様を増やしていきたいです。そしてこれは銀座とはまた別の話ですけど、新しいお仕事を始めたのでそれを成功させること。水面下で実はいろいろとやってます。しっかり軌道に乗せていつか良い報告ができるように頑張りたいです♪
昨年はキャバ嬢卒業、銀座デビューと大きく飛躍した1年だったゆいさん。「銀座でママになる」という次なるステージへ進む日も近そう♥
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