キャバ嬢に病みはつきもの。とはいえ病まずに毎日ハッピーに過ごせたらそれに越したことはないですよね。「昔は全てのことが悲劇だと思っていた」という、歌舞伎町『NOW』の桜咲乃愛さんに病み卒業の方法を伺いました!
―乃愛さんはキャバクラやってて病んだりします?
病まない。病む原因になることを断ち切る! キャバクラで病むのって大体お客さん絡みだと思うけど、私の性格上病むようなお客さんは切っちゃうから。労力をそこに使いたくない。
―切っちゃうようなお客さんってどんな人?
自分の思い通りにならない人は全員嫌いです。全員気持ち悪いってなる(笑)。思い通りにならないって言うとどんだけワガママなんだよって思われるかもしれないけど、でも究極そうじゃないですか? 自分のペースを乱されたり自分にとって不都合があるからストレスって感じるわけだから。
―確かに。自分に正直なだけ♥
ペースを乱される人がどんな人かって言ったら、人として会話ができない人、約束が守れない人、常識が欠落している人ですね。それと、ある程度の金額以上のお酒を入れてくれない人も私にとっては不都合な人。そういうお客さんはハネつけていけばいい。そしたら自分にとって良い人だけが残っていくから。楽しく仕事をするために“自分にとっての変な人”を受け入れないようにしてます。
―乃愛さんにお金使ってくれない人とかいるんですか?
たま〜に出会いますよ。「お酒飲んでいい?」って聞くと「ダメ」っていう人とか(笑)。あとこの間、飲み直ししてシャンパン入れてくれたはいいけど、「このあとアフター行けるっしょ」って言ってくる人とかいました。初対面なのに。
―そういうときどうするんですか?
少なくともブスッとはしない。お酒飲ませてくれない人だったらもはやギャグだと思って、「なんでー。ウケるー」とか言ってます。初対面でアフターに誘われたときは、「もう1本シャンパン入れてくれたら考えてもいい」みたいな感じで答えたかな。そう言ったらめちゃ高めのやつ入れてくれた。
―そのアフターは行ったの?
行かなかった。一応考えてはみたけど(笑)。自分で自分の価値を下げるつもるはないから。「これしてあげるから、これして」っていう安い取引みたいなことはしないルール。自分の中のルールをわかってくれる人以外はいらない。
―病まないのは昔から?
昔は逆だった。メンタルも弱いしすべてのことが悲劇だと思ってた。それまですごく平和に生きてきたから、キャバクラで起きることすべてに「こんなにひどいことが起きるなんてびっくり」みたいな。「ひどい、ありえない、最悪!」って。子供だったし免疫がなかったからだけど。
―よく持ちこたえましたね。
当時は病み営業してました。「病んだから店来てー」みたいな。20代前半までですけどね。「もう、無理」とか「病んだ」とか。今でいう「ぴえん」みたいな感じで(笑)。
―ぴえんで営業するのもありですか?
それで引っ張れていた人とか、それで出せていた売上って今思うとすごく低いから、ぴえんじゃある程度までしか行けない。そこを理解した上でやるんだったら良いけど、突き抜けて売れたいんだったら病み営業は卒業したほうがいいと思う。
―病み営業には限界が…。
不幸とか病みを出すのはあんまり売れてないコがやる方法だと思う。本当に稼いでいる人やパワーがある人は病んでる人と一緒にいたくないし、病んでる人についてこないから。「病んだから来て、助けて」って言ったら来てくれる人とか、病み全開なコに「大丈夫〜?」とか言ってくれる人って、サラリーマンとか雇われている系の人が多い気がする。「かわいそう…俺がいないと」みたいに、必要とされることが嬉しいんだと思うけど、経営者の人とか成功している人にはその感覚あんまりない気がする。「病んだから来て? なんだこいつ? どれだけの悩みなんだよ。俺のほうが死にてえよ」くらいにしか思われないんじゃないかな。
―病んでもあまり表に出さないほうがいいんですかね?
そうだね。同類の人が寄って来ちゃうから…。そういう意味でマイナス発言をしないほうがプラスの人を引き寄せやすいと思う。プラスの人が周りに多くなれば自分の思考も変わるかもしれないし、プラスの人に巻き込まれて楽しいことも増える可能性が高いから、どっちがいいかって言ったらマイナスよりプラスのほうが絶対いい。
―病みを卒業しようと思ったらマイナス発言禁止?
プライベートでたまに愚痴とか弱音を吐くのは別に良いと思うけど、仕事の場では言わないほうがいいよね。物事の良い面に目を向けて「ラッキー♪」って言ってるほうがプラスのパワーを引き寄せやすいと思う。マイナス発言って癖みたいなものだから気をつけていけば直ると思うし、同時に病む原因も減らしていけば割と簡単に病みは卒業できるんじゃないかな?
―さっき言ってた、自分のペースを乱す人や不都合な人を寄せつけなければいい。
そうそう。人だけじゃなく自分のペースを乱すような状況から距離を置く。「コロナ禍でいつも通りのペースで働けない」みたいなどうしようもないこともあるけど、大概のことは自分の中でルールを作って徹底することで避けられると思ってる。あと、「毎月小計○○万円以上」みたいに目標を設定しておくっていうのも病まない秘訣だと思う。ゴールや目的がはっきりしていると迷ったり悩んだりしている隙間みたいなものが減るから。
―乃愛さんにもルールあるんですか?
いっぱいありますよ。「焼酎は飲まない」とかいろいろと。病まないためには「○○しないルール」を決めるだけでもいいと思う。そしてそれを貫き通す。自分の価値観と照らし合わせて、たとえば「枕はしない」とか「小計いくらまで行かないならアフターはしない」とか。別にお客さんに宣言する必要はなくて自分の中で決めておく。そして絶対に守り抜く。これもブランディングですよね。
―守り抜くことが大事そう。
自分の中で「○○はイヤだ」っていう価値観があるのに、それを自分で崩しちゃうから病むんだと思う。しないって決めたら貫き通す! そのときは損をしたり相手に嫌われたりすることもあるかもしれないけど、自分の方針をちゃんと守れているとそういう自分に自信を持てるようになるから、結果的に幸福度の高い毎日を送れると思う。やってみて「あれ? なんか違うな」って違和感を感じるようならルールは修正してもいいだろうし。
―これはキャバクラに限らず使えそう。仕事でも人間関係でも。
「なんで私こんなことしてんだろう」が減って自分が快適になる♥ 自分の価値観がわからなかったら、「これをするとモヤモヤする」ことを一個一個洗い出して「しないルール」にすればいい。
―病みは卒業した乃愛さんですが、いつ頃から変わったの?
精神が大人になって物事の捉え方が変わって、悲劇のヒロインじゃなくなったときに変わったんだと思う。年齢で言ったら23歳くらい? 自分の物語のヒロインであることに変わりはないけどキャラ設定が変わったみたいな。もう、かわいそうキャラじゃない。強くてクレバーみたいな設定になったのかも。病んでどうするの?みたいな。
―キャラが変わった。なるほど。
悩みはそれなりにあるけど病みはしない。逆に言えば今の悩みって「病んだ〜」とかで片付けられない悩みだから。問題を解決しない限り進めないから解決するしかない。やらなきゃいけないし考えなきゃいけない。それで疲れ果ててる(笑)。
―悩みを解決する自分なりの手法ってあります?
行動して解決することだったらとにかく1個ずつでもクリアしていく。悩みとか迷いとかメンタル的なことで疲れているとかだったらいろんな人に会います。
―人に会うんですね。
悩んでるときに癒しを求めてマッサージや温泉に行ったところで絶対考えちゃうから。考えごとしながら湯船につかってても逆にストレスになっちゃいません? そういうときはとにかく人に会う。昔の友達から最近知り合った人まで手当たり次第に連絡していろんな人に1時間ずつでも会ってみる。経営者同士とか同じような立場にいる人と話せば自分だけが悩んでいるわけじゃないんだって思えるし、逆に接点のない仕事をしている人と全然関係ない話をすることで新しい視点が得られることもあるし。昔からの友達にちょっと愚痴ってるうちに悩みが言語化できて問題が見えてきたりとか。いろんな人に会うことでいつの間にか頭の中が整理されていく気がする。
―人と会いすぎてかえって疲れたりとかしません?
1、2時間とかだから全然。それに元気になれる人に会うから疲れるとかはない。これまでの経験からこのコといたらすごくパワーをもらえたなとか、自然と笑顔になれてたなってわかってくるからそういう人を選んで予定立てます。パワースポットへ行くみたいな感覚。
―会う人をちゃんと選んでる?
なんとなくあるじゃないですか。この人と会うとエネルギー持ってかれるとか、なぜかちょっと気分が下がるとか。自分にパワーがあるときは大丈夫だけど、そうじゃないときは疲れちゃうみたいな。弱ってるときはそういう人たちとはあんまり会わないようにしてるかも。
―普段からリサーチしてるんですね。
人と会う前後で自分の表情を確認したりもする。写真撮っておくんですよ。会ったばっかりのときとバイバイするときと。良い影響を与えてくれる人と会ったあとは表情が明るくなってるから、見比べてみると結構わかる。誰と会うと元気になるかを知っておくって自分のマインドをコントロールするためにも重要♥
―病み対策のお話ありがとうございました。ところで乃愛さんの近況は? 働き方が変わったとかトピックありますか?
バースデー以降マイペースに出勤してたんですけど、自分の良さを再確認するために1カ月フル出勤してみました! ちょっと前の話だけど。
―自分の良さを再確認?
ずっと同じことをしていると何かを見失うじゃないですか。今コロナだから店に来る人も変わってきているし、そういう変化に合わせたやり方もあるかなと思って勉強がてら毎日出勤。自分がどういう働き方をしたらいいか、向いているやり方を初心に返って一から考え直した結果、毎日出るのはやめました。
―再びマイペース出勤に。
自分の良さややり方を追求した上でのマイペースだからヤル気がないとかじゃない。モチベーションが保てて、且つ1日に注げる労力に対して効率が良い働き方をしているだけ。アパレルのほうもオリジナルを出したくて頑張ってて時間はいくらあっても足りないから。NOWの桜咲乃愛として有名になったから夜の仕事をないがしろにするつもりはないし、この仕事をしているうちはちゃんと頑張っていきたいけど、夜だけではなく広い視野でゴールを見ているから、昼でも夜でも納得のいく結果が出せるバランスの良い働き方を探ってます♪
「しないルール」を決める「明るい気持ちになれる人に会う」などなど、今すぐ実践できる対策が盛り沢山だった乃愛さんの“病みと悩みの解消法”。ぜひ参考にしてみてください♥
セカンドキャリア有名キャバ嬢紹介
歌舞伎町の“かわいい”を毎年更新♡ 桜咲乃愛の『乃愛様ブランディング』!!
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