歌舞伎町『オレンジテラス』のトップキャスト・南るいさんがメゾンドボーテ初登場。東京奥地からスタートしたキャバ嬢のキャリアから、リピーターを作る営業法や周りを固めてお客さんが来店しやすくなる接客術、苦手なフリー回りを切り捨ててSNSに絞った集客法など、るいさんのキャバクラのノウハウを余すところなく語り尽くします♡
オレンジテラス在籍の南るいです。出勤は火水・金土の週4固定。2日出勤したら1日休まないと体力持たなくて。ちなみに出勤する日は遅刻は絶対しないです♡
出勤を曜日で固定にしたらお客さんにも定着するかなと思ったんですが、しないですね(笑)。いまだに「今日いる?」って連絡が来るので、「だから休みだってば」って軽く喧嘩になってます(笑)。前日〜当日夕方くらいまでに聞かれたら、まあ行こうかなってなりますけど、当日20時以降の連絡だったらもったいないけど休みます。
キャバ嬢を始めたのは20歳の頃。それまではアパレルのショップ店員をしながら夜は定時制の高校に通ってました。定時制って4年間なんですよ。ようやく高校卒業して昼職だけになったと思ったら派遣切りにあっちゃって。昼の仕事がなくなったので夜キャバクラ始めました。
最初に働いた街は地元。東京の奥地です。お客さんには立川のほうって言ってるけど本当は支線の沿線でキャバクラも3~4件くらいしかないような超ローカル街。でもギャルが多い店でした。
そこには1年ほどいて、もうちょっと稼ぎたいなと思って立川のキャバクラへ。なかなか都心へは出てこないっていう(笑)。
立川の繁華街は栄えているけどやっぱり小さい街なんですよ。みんな繋がってる。それが窮屈になって24歳の頃にとうとう歌舞伎町に出てきました。
歌舞伎町に来て驚いたのは時給! 普通に時給1万円とか出ることにめちゃくちゃびっくりしました。立川だったら当時は2,500円とか3,000円で良いほうだったから。もっと早く歌舞伎町に来ればよかった(笑)。
客層も全然違いました。立川はメーカーが多くて、自分のお客さんも某大手自動車メーカーと某カラオケメーカーの社員が半分以上、それとヤカラと野球選手で回ってました。あとは立川でしか飲まない謎のお金持ちのおじいちゃんとか。歌舞伎町は経営者とか投資家とか何やってるかわからない人とかいろいろですね。飲む系のお客さんが多いっていうのは共通でしたけど。
今オレンジテラスで働いてますけど実は出戻りで、歌舞伎町で最初に入ったお店もオレテラでした。このときは8カ月くらいいましたね。その後ニート期間数カ月を経てオープニングメンバーとして『美人茶屋』へ。オープンまで時間があったので預かりで『エンジェルフェザー』にいた時期もちょっとだけあります。
茶屋時代は長かったです。4年くらい。ここで仲良いコもたくさんできて仕事も頑張ってました。成績はナンバー1ではなかったけど、いつも上位のほうにはいたかなって感じです。
美人茶屋をやめたのはコロナがきっかけ。一番最初の自粛のとき2カ月間休業して、営業再開したときには既存のお客さんもほとんどコロナの影響で来れなくなってたし、自分もモチベーションが下がっている時期だったので、お店を変えて心機一転頑張ってみようかなと。
『ファブリック』とか『ルーベル』とか声が掛かっていたお店に片っぱしから体入へ行った結果、オレンジテラスが一番指名のかぶりがなかったのでココに決めました。長いお客さんがかぶりで切れちゃうのはもったいないから。オレテラは2度目だけど、従業員も女のコもほとんど入れ替わってたし、待遇も当時とは全然違うので新しいお店に入ったのと一緒の感覚ですね。
「キャバ嬢っぽくないね」とか「普通の女のコみたいな感じだね」っていうのは昔からよく言われがち。キャバ嬢としては脱力系なのかな。キビキビしすぎてない感じです。シャンパンも自分の誕生日以外は煽らない。飲んでて盛り上がったらお酒は自然と入るから。「入るといいなあ〜」とは思ってるけど、あんまり期待しすぎず楽しむことに集中してるかも。
見た目はずっとギャル部類です。髪色もいつも明るいし。茶屋のときはショートカットの時期が長かったのでお客さんからしたら短いイメージが強いかも。今は地毛も結構伸びてエクステもつけてロングしてますけど、襟足バリカンで刈るくらいのショートだった時期も結構長かったです。
人とご飯を食べるっていう行為が苦手なので店前同伴しかしないです。食べる速度も遅いしそんなにいっぱい食べられない。コース料理だったら前菜だけでお腹いっぱいになっちゃう。そういう諸々がお客さんに申し訳なくて…。その苦手感をインスタに投稿してたらみんな見ててくれたみたいで、「同伴するなら店前でいいよ」って言ってくれるようになりました。女のコのお客さんも店前してくれたりするし、ありがたいです♡
茶屋のときからフリーにはほぼ着かなくなりました。お客さんにひどいこと言われてそれがトラウマになっちゃって。「タイプじゃないからお前チェンジな」とか「悪いけどチェンジして」とか、チェンジを立て続けに食らったことがあって。それで怖くなっちゃって。
みんな一度や二度は言われることだし、嫌なこといちいち気にしてたらキャバ嬢なんてやってられないって話だけど。でも、その頃からインスタ指名がめちゃくちゃ増えてたからフリーはもういいやみたいな。インスタとサイトで集客してる感じです。今もそうですね。
フリーバックが本当に下手くそなのもあります。自分からご飯誘ったりぐいぐい行けるコはフリーバック上手いけど、どうもそのへんが致命的に下手だからフリーで頑張っても効率が悪い。それよりSNSを頑張って、私のことを知ってて来てくれる人を増やしたほうが結果につながるので。
最近はちょっとサボりがちですけど、何をどう投稿するかはかなり考えてます。自撮りだけでなくできれば他撮りの写真もたくさん撮ってストーリーに上げたり。でも、毎日大量に投稿しすぎても飽きられちゃうからほどよく。
茶屋時代からインスタライブもよくしてました。営業中のちょっとヒマな時間に仲良いコとやったり。それを見て後々来てくれたお客さんもたくさんいるし、見たその瞬間来てくれた人もいました。
投稿する写真は1枚1枚の加工に超時間をかけてキレイに丁寧に仕上げてます。背景の歪みとかも全部修正して見た瞬間の完成度を上げてます。加工しまくってるけど異様にデカ目にするとかではないから、リアルで会ったあったときに「顔が違う!」みたいな反応をされたことは今のところないですね。店内が暗いからいろいろごまかせているのかもしれないけどww
インスタやサイトを見て来てくれた人で一回しか来てくれなかったっていうお客さんもいないです。みんなリピートしてくれてる。インスタのイメージがツンツンしてるのか、「良い人ですね」とも言われがち。そういうギャップが良い方向に働いてるのかな? フリーは掴めないけど、店に来てくれさえすえば次につなげられる自信はあるので、やっぱりSNSでの集客が向いてますね♡
接客ではとりあえずお客さんと仲良くなることを心がけてます。友達みたいな感じで。仲良くなったらあとはそれぞれのペースで来てくれたらって感じですけど、初めて来てくれたときには「この日飲もう」って、次回来店する予定をその場で決めちゃいます。2回来てくれたらもう確実に仲良くなれるので。
一人でくるお客さんも多いですけど、一人のお客さんに対しては場内とかで自分と仲良い女のコを2、3人つけてもらって、みんなで仲良くなるっていうことをするかも。周りを固めていくじゃないけど、気心が知れた人がたくさんいるほうが飲みに来やすいじゃないですか。1対1で親密度を高めるよりもみんなで仲良くなって来店しやすい環境を作ります。アフターもお客さんと2人で行くことはないですね。そもそも滅多に行かないですけど、行くときは仲良いコたちも一緒にみんなで行きます。
この仕事向いてないなぁとは思うんですけど、指名でたくさん来てくれたら嬉しいからキャバクラは生き甲斐なのかもしれない。1人の人にたくさんお金を使ってもらうより、たくさんの人から指名をもらったほうが幸せを感じるので組数を大事にしたいです。
いつもバースデーってやらなくて何ならリアバは休むくらいだったんですけど、今年はつい「やるよ」って言っちゃってバースデー月間をちゃんとやったんですね。それが思ってたより全然楽しくて。お客さんがいっぱい来てくれて祝ってくれて、たくさんの人が会いに来てくれる嬉しさが、この仕事を続けている理由なんだなってしみじみ感じました。そういうことに気づけたという意味でもバースデーはやってよかったかも。まあ1回で十分かなとは思いますが(笑)。
コロナでちょっと組数が減ってそのぶん単価は上がってるけど、やっぱり指名があればあるほどやり甲斐につながるから、これからもSNSを頑張って集客してリピーター増やしたいですね。そして、来年の誕生日は今年の2倍いきたいな。全部2倍。組数も売上も盛り上がりも全部2倍。ということは来年もバースデー月間やるのかなww そのときになってみないとわかんないですけど、やるとなったら全部2倍いけるくらい頑張っておきたいです♡
苦手なフリーを掴むのは潔くあきらめてSNSやサイトで集客。自分の得意な売り方をしっかり把握してマイペースに仕事に打ち込むるいさん。苦手を克服するより得意を伸ばすという姿勢は賢いかもですね♡
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