近頃勢いを増している『UNITED Dear’s -本店-』の看板ホスト・一華八華さんがボーテ初登場! 池袋から始まったホスト歴と共に、ベテランホストとしての仕事術、代表として人気店を作り上げた極意をインタビュー。
「組織作りのお手本はONE PIECE」「承認を満たすことでモチベを上げる」など、マネジメントのノウハウも必見。部下や後輩を育てる立場の方、ぜひ参考にしてみてください♡
一華さんの夜歴から教えてください!
ホストは18、19歳から。路上でキャッチされたのがキッカケで最初は池袋。そこから埼玉の大宮に行って次が『UNITED Dear’s -本店-』です。
池袋から埼玉へ?
いや、なんかそっちの人にちょっと言いくるめられて(笑)。でも池袋、大宮時代は短いですよ。二十歳のときには歌舞伎町に来て今の店に入ってるんで。
駆け出し時代の一華さんは?
売れなかったです。そもそも初回が入るようなお店じゃなかったんで、キャッチ三昧でした。自分でお客さん見つけてこなきゃやることないみたいな、そんなお店で(笑)。ナンパは死ぬほどナンパ得意だったんで、お店に連れて来るとこまでは全然余裕でしたけど、そこから使ってもらうには至らず…。
『UNITED Dear’s -本店-』に入ってからは?
半年ぐらいで800〜1,000弱とかは売るようになったかな、スルッと。それまで、お客さん見つけて来るところがスタートだったから、あたり前に初回が入ってる環境がやりやすくてやりやすくて。「もう探す必要ないじゃん。目の前にいるこの人を口説けばいいだけか、すごい楽!」みたいな(笑)。
店に初回がいるってことがもう、ありがたすぎて。入店した初日から指名の人ができてました。そこからは着々と伸ばしていって。出会いに恵まれていたっていうのもありますね。 “環境と出会い”この2つが掴めてラッキーでした。
ホスト人生の転機ってありますか?
代表になるって決めたときがターニングポイントでしたね。それ以前の総支配人、取締役くらいの頃は自分の中でちょっと低迷期だったというか。支配人まではそれまでの勢いやノリでいけたんですけど、そこより上ってなったときに壁があって。
役職が上がれば見え方も変わってくるし、お客さんも「私、売れてる人はいいや」とか「役職上の人はちょっと」と距離を置かれることも増え…。今までみたいに幅広くは取れないってところで難しさを感じたりもしてて。まあでも、今思えばいろいろブレてたんです。歌舞伎に来て6年くらい経ってて、数字と向き合うことに疲れちゃってた部分もかなりあったし。どこか逃げるようなマインドになってた。数字の変化はなかったから、周りはわからなかったと思うけど、目標や仕事の大義を失いかけていた時期だったなぁって思いますね。
その時期はどのくらい続いたんですか?
いうて1年もないかな。「おっしゃ、じゃあ、代表目指すか!」って、覚悟を決めたときに1段階、上に進んだ感ありました。やっぱり、代表になったなら自分が圧倒的な結果を出すか、売れる従業員を育てるか、プレイヤーと運営をバランスよくやるか、どれかなんで。なんにせよ数字は叩かないといけないから。
一華さんはどのタイプを目指したんですか?
「圧倒的な結果を出しながら、売れる従業員も育てる」です。目指すならそこでしょう(笑)。でも、目標が定まると強いですよね。そっからはもう迷うこともブレることもなく。その年に1億売って、それが2021年。で、2022年も1億売って。去年の12月には貯め期もなく3,100万行き、最近はもう1,000万切らなくなってきました。
貯めずに3,100万。すごいですね。
もともと貯めないんですけどね。貯めるメリットがないから。むしろ良くないことだと思ってる。
貯めはよくないんですか?
推奨しないです。簡単な話、毎月100万使うコに、3カ月で300万使ってもらったところで…じゃないですか。逆に一度に300万使ってもらうことによって、それに値する行動を返さなきゃいけなくなる。割に合わない。だったら100万のコ、3人増やすほうがいい。月100万で変わらない自分でいたほうが自分も女のコも負担にならないから。貯めてる間ってしんどいじゃないですか。すべてが割に合わない。
「お互いに労力みたいなものを増やさない」それが、長続きする秘訣だと思う。労力を増やすと余裕がなくなるから。今月ヤバいからって、100のキャパのコに200お願いしたらめちゃくちゃ頑張らなきゃいけない。ストレス溜まりますよね。それに対しての自分の行動って、そのストレスには到底追いつかないんです。結果、切れちゃうじゃないですか。
僕、お客さん切れないんですけど、それは自分のスタンスが変わらないからなんです。無理もしてないし、無理もさせないから、楽しく続くみたいな。そもそも色恋沙汰もないし。「僕だけにしてよ→不満→切れる」がないんで、平和ですね。
貯めなし3,100万というとアベレージのざっと3倍。その時期太い人を掴んだとか?
いや、12月は1,500万ぐらいの予定だったのが、初回指名がガッと増えて合計3,100万。はじめましてだけで1,600万上がったんです。
なにゆえ?
9月頃からシリーズでアップされていたHOST-TVの企画がバズって、それで11月、12月と初回指名が増えていったんですよ。月に20人とか。
そもそも一華さんは単価型? 組数型?
どっちもいいバランスかな。顧客数は多いほうですけど、誰しもには指名もらってないんで。1日5組以上になると疲れてきちゃうから、5組行ったらストーリーに「今日締め切りです」ってあげちゃいますし。
締め切りのお知らせするんですね(笑)。
「受付終了でーす」って。でも実際、5組かぶってたらちゃんと接客できないから。だったらそのぶんの卓数を従業員に譲ってあげようっていうのもあります。だから、3組かぶった時点で、そこからの「今から店行っていい?」は断っちゃってます。ごめんねぇって。来店断るホストもなかなかいないと思いますけど、そのぶん「他の店に行くな」とか一切言わないんで。
来店断って離れて行く人、いませんか?
それでかどうかはわからないけど、色恋がないぶん、他の店で僕がしてくれないようなことをしてくれちゃうと、ユラユラみたいなことはあります。ただ、止めないです。「行ってらっしゃーい」っていう感じです。
そこからは、戻って来る人もいれば来ない人もいるみたいな。戻ったときは「ラッキー♪」くらい。自分のスタンスとしては、「去る者追わず、来るものちょっと拒む」でやってます。
ちょっと拒むんですね(笑)。
はじめましてで、「このコは害がありそうだな」って女のコは、シャッター閉めちゃう(笑)。表向き閉めてない感じで接してますけど、僕は閉めてます。
「害がありそう」はすぐわかる?
わかります。ある程度長くやってるので。会話してて「あれ?」ってあるから。夜、長くやるならそういう目利きは必要ですね。害がある人を引いちゃうと、自分のストレスになるだけじゃなく、周りの人や店にも迷惑がかかる。ホストをする上で支障が甚だしい。そういう人を徹底して避けているから、晒されたことは一回もないです。でも、売れてる人はみんな、そういう見極めの力すごいと思います。
嗅覚が発達した?
最初の頃にいろいろ失敗したんで(笑)。「このコ、絶対使ってくれるんで!」って言ってお金も労力も費やして、結果違った→病む→ホストやめます。みたいなパターン、多分どこの店舗も多いと思うんですけど、そういうの僕もありましたよ。ホストやめてはいないけど。「こういうコは危ないな」は若手の頃に学んできました。
害のあるコの目利きだけじゃなく、誰に時間を使うかも含めて、目利きって超重要なんです。このコとあのコ、どっちに時間使うか選択を迫られる場面は多いんですけど、そこはやっぱりお金使ってくれるコを選ばなきゃいけない。その選択に失敗しないことも売れるためには大事なポイントです。
目利きの極意は?
まずは経験。それと余裕。特に余裕が大事です。余裕がないと目が曇るから。だから逆に、新人時代は失敗しても全然いいと思います。駆け出しの頃はお客さんが少ないから気持ちに余裕もないし、目の前に来たチャンス、全部拾いたいじゃないですか。だから、ほんとは危ないなって思ってるけど行っちゃうってあるんで。そこで突っ込んで失敗して、「やっぱりな」を確認するのは別にいいと思います。それで学べるなら。
代表として店をまとめるにあたって、一番大事にしていることは?
人が人をしっかり管理できるマックスは8人までと言われているんですけど、ホストクラブだとそれ以上の従業員を抱えるわけで。全員を丁寧にマネジメントするってまず不可能。そこを理解した上で、「目標を共有する」ことを意識しています。こういう店にしていこうとか、グループの中で1位をとるとか。その舵取りをするのが代表としての役割かなと。
ONE PIECEだとたとえやすいんですけど、ルフィの「海賊王になる」っていう夢をみんな応援するじゃないですか。でも、ルフィのためだけかといったらそうじゃない。目的イコールというか、その夢を叶える過程にそれぞれの夢や、乗り越えたいものも重なっている。組織作りの理想ですよね。店として掲げる目標=大義を成すことで、個人の目標も達成できる。そういう形に持っていけるようにっていうところはいつも意識してます。
それと、今の子たち、特に若いコのモチーベションってハングリーさよりも、承認欲求のほうが強いので、そのへんちゃんと理解してバックアップしなきゃいけないなっていうのもありますね。
承認欲求を満たすってことですか?
そこが一番大事ですよね。たとえばそのコの売上が上がったとき、「すごいね、よく頑張ったね」っていう褒め方もまあいいんですけど、それプラス、「君のおかげでグループNo.1店舗に、また一歩近づいたね」みたいな。利他的なところで評価する。「僕はみんなの力になれているんだ」っていう意識を高められるような、そういうマネジメントをしています。
コミュニティの中で承認されることがモチベにつながる?
特に20代前半の若いコたちはその傾向が強いので、“承認”がマネジメントの核。その辺は一番重視してます。メディアに出してあげるとかもそうですし、SNS使って承認してあげるのも、常日頃の言葉掛けも、すべて承認につながってる。
「おはよう」って声を掛けるときも一言添えるようにしてます。「最近売上伸びてるね」とか、「昨日送り取ってたね」とか、「カラコン変えた?」とか。些細なことですけど、「ちゃんと見てるよ」って伝わるように。学校でも家庭でも、“誰にも見てもらえていない”って感じているコがグレちゃうのと一緒で。見ててくれているんだって実感できることってほんとに大事なことなんです。
「目標の共有」や「承認を満たす」を重視した結果、どんな変化が?
士気が高まりました。店全体の雰囲気がすごく良いし、売上自体も順調に伸びてます。毎月じゃないけど月に1億、行くようになってますし、グループ全体で1位になった月もありましたし。今年は年間で12億目指してます。
店の規模感どのくらいなんでしたっけ?
店は大箱寄りの中箱でプレーヤーは27人ぐらい。席にも着く運営も入れて30人。少ないですね。でも、この人数で1億ぐらい上げてるんで、本当に1人1人の売り上げが高いっていう。
今後の展望は?
代表としては店舗の年間売上12億が今年の目標。プレイヤーとしては2億。それと月間最高売上げの更新。5,000万売りたいですね。
自分の将来の展望としては、まあまあいい感じのところでFIREすることかな(笑)。運用歴は5年ぐらいですけど、今後もコツコツやっていけば夢ではないかなと。ホストでコツコツ頑張って資産運用もコツコツやってキリがいいところで!
コツコツやる!
それめっちゃ大事にしてます。上手くいってることって全部、そうやって積み重ねてきた結果なので。ホストもそうだし、筋トレもそうだし。なんでもそう、コツコツやり続けることが成功の近道です!
一華八華さんのこれまでとお仕事事情をうかがったインタビュー、いかがだったでしょうか。ちなみに異国風の顔立ちの一華さんですが、ハーフでもクオーターでもなく「純日本人だと思う」だそうです!
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