ホスト業界のトップを突っ走る”グループダンディ“の「CANDY」で代表取締役を務める心之♂友也(こころの ともや)さんがメゾンドボーテ初登場! 神様仏様みたいな衣装や、”ホストジャーナリスト“”歌舞伎町の生きる仏“など謎の多い肩書きも相まって不思議としか言いようがない、心之♂友也ワールドへご案内♪
プロフィール
生年月日:1989年8月14日生まれ(28歳)
血液型:O型
出身:大分県
出勤:週6日(火〜日曜)
肩書き:歌舞伎町CANDY代表取締役兼ホストジャーナリスト兼歌舞伎町の生きる仏
心之♂友也さんの肩書きが謎なんですが、具体的にどういうことをされているのかお伺いしても良いですか?
これはマジメな話になるんですけど、例えば国語の先生に「この漢字の読み方教えて」って言ったときに「わかんない」って言われたら「え、この学校大丈夫かな」って思うじゃないですか。
なのにホストの人たちって自分たちの業界だったり、相手にしている女の子たちのことをしっかり理解して取り組んでるかって言ったらそうじゃないと思うんですよ。自分の業界や顧客のことを大して知らずに、自分の価値観の押し付けでホストをやってる人が多い。株をやってる人が株のことを知らないで手を出せるわけないじゃないですか。僕はホストクラブっていうもの…歌舞伎町にあるホストクラブ約240店舗のことを暗記して、まず自分の業界を知ることから始めたんですよね。
自分の業界も知らずに自分を売り出そうとしても遠回りになることもあるだろうし、1番の近道はまず業界がどういう状態かを知る、そして自分が一番輝けるステージがどこにあるのかっていうのを見つけ出して、お客様である女の子がどういう人間性で、歌舞伎町にいる女の子がどう言った種族かっていうのを徹底的に調べてからホストを始めたら、やっぱり一瞬で売れたんですよね。
下準備に時間をかけたってことですね。
そうですね、まぁでもそういう勉強は半年で済ましたんで。女の子ってホストが好きでホストクラブに通ってるわけじゃないですか?
だから女の子と他店のホストの話とかもするんですけど、普通のホストは「オレ他店興味ねーから」って言いますよね。それって「オレはホスト業界で働いてるけど、業界のことも知らない無知な人間です」って言ってるのと一緒だと思うんですよ。自分が一番だと思ってる裸の王様ですね。他を知ることは、自分の足りない部分がわかったり、逆に人よりも勝ってる部分がわかることがあるので役に立ちますし。
女の子に「私どこどこのお店も通ってるんだよね」って言われたときに「あ、あの店最近流行ってていい店だよね」って理解できる。そこで「知らねーよ、他店の話すんなよ!」じゃなくて、しっかり女の子の話にのれるためにもホストのことを覚えるのは当たり前だと思ったんですよ。
だから僕は誰よりもホストに詳しいっていう部分で「ホストジャーナリスト」って肩書きを打ち出したんです。そしたらその肩書きが新しい言葉として浸透して、TV業界の方が見つけてくれて。歌舞伎町で何かあるとインタビューされたりするようになったんです。
確かにそのほうが盛り上がれて、女の子も嬉しいかもしれないですね。
みんな自分に自信があってホストやってるかもしれないんですけど、その自信を押し付けるっていうよりも、女の子の考えとか話したいことに寄り添ってあげるほうが手っ取り早いと思います。だって「味噌ラーメン食べたい」って言ってる人に「うちは塩ラーメンしかねぇんだ」って出す奴はおかしいじゃないですか。全部準備してあって、その中で一番お客様にあったものを出すのって商売として当たり前なんですよね。
ただそれをしないで成り立ってるのが、なぜかホスト業界だけなんです。
どうやってホスト業界のことを調べ上げたんですか?
インターネットや雑誌は一通り見ました。
人間、寝る前に覚えたものが脳内に残るので寝落ちするまでホスホスをずーっと見て。「この店舗の今月のナンバー1は誰」とかっていうのずっと見て覚えてましたね。
それはホストを始める前ですよね?
そうですね、ホストを本格的に始める前でCANDYに入る前です。
店選びも大事だと思ったんで。流行ってる風に見せてるだけのお店に騙されないためにも、僕はすべてのことを調べ上げなきゃいけなかったんですよね。そのおかげでピンポイントでCANDYに入れました。240店舗ある中で僕が選んだ店という時点で、最高の店っていうのは言うまでもないって感じです。
じゃあ1店舗目からCANDYに行って今に至るってことですか?
いや、もともと学生のときにバイトでちょこっとホストやってたんですけど…本気でホストやろうと思ったときに、やっぱグループダンディでって思ったんですよね。グルダン以外特に見てなかったです。
他のお店とは、どこが違うんですか?
まずトップダンディの兄弟店ってことで、言うたらユニクロとGUみたいな関係ですよね。
両方とも立派な企業だと思うんですけど、そういう感覚。CANDYは、トップダンディ20年の歴史がそのまま継承されたお店なのでその時点で間違いない。CANDYは最初、幹部を立てないで始めたんですよね。ということは僕がオープニングメンバーで入れば代表者になれる可能性があるっていうことで。もともと幹部の人たちがいるお店だと、その人たちの考えに従ってやっていかなきゃいけないじゃないですか。でもCANDYは「CANDYってお店を出します。みんなで作っていきましょう」ってコンセプトだったんで。自分の考えや価値観、思想を反映しやすいお店だと思ったんです。
だから僕が自信を持ってこの店を構築していこうって思いました。2、3年後を想定したときに、一番未来のある店だなって思ったんです。
オープンから入れて、タイミングもバッチリだったってことですね。それも見計らってたんですか?
タイミングバッチリでしたね。「いい店出ねえかなー」と思ってたときに、大学卒業と同じ時期にCANDYが出るって知って「ああ、もう内定とかいらねぇ!」って思って、そのときもらってた内定全部蹴りました。「CANDYから内定もらいたいわ!」って思って面接行きましたね。
ホストは大学卒業と同時に始めたんですか?
そうですね。それまでバイト感覚ではやってたんですけど。本格的にやろうと思った理由は、バイトでホストやってたとき中途半端にしか売れなかったから。「僕って世の中からしたら、男としての価値があんまりないのかなぁ」って思ったんです。それが悔しかったんですよ。でも「いや、でもバイトだったしな」って自分の中で言い訳しようとしたんですけど…でもイチ男として言い訳で終わらせるのもやっぱり嫌で。グループダンディっていう一番大きいグループで半年間自分を試そうと思ったんです。
それで売れなかったら僕は男としてそんなに価値のないものとして細々生きていこうと思ったんですけど、ちょうど半年くらいで爆発的に売れちゃって(笑)。じゃあもう続けようってなりました。
細々というのは、ホストも辞めてってことですか?
売れなかったらホストは辞めてますね。一般企業に勤めてると思いますよ。内定とかもあったんで。就活浪人みたいな形で夏くらいに就活始めたんじゃないですかね、きっと。
「生きる仏」っていう肩書きはなんですか?
女の子みんなに手を差し伸べられるようにって言うニュアンスなんですけど…なんて言うか、「ホスト業界や女の子のことを理解しよう」って思うと必然的に、女の子のあらゆる話に対応できるようになるんですよね。
例えば女の子が何が好きか調べると、歌舞伎町にいる女の子のうち6割くらいがビジュアル系やジャニーズのような男を売りにしたアーティストが好きなんですよ。残りの4割はすごく細分化されていて、韓流だったりエグザイルだったりJ-POPだったりいくらでもあるじゃないですか。
その細分化されたところまで全部取り入れようとすると厳しくて。2〜3ジャンルだけを絞って覚えれば、6割の人とは喋れるんですよね。僕はHip-Hopが好きなんですけど、僕が「キングギドラ好きなんだよね」って言っても女の子は「へ?」ってなるじゃないですか。自分の好きなものを押し付けたところで、趣味がリンクする人は1万人に1人くらいしかいないわけですよ。じゃなくて100人いたら60人くらいと会話できる部分に焦点を当ててます。
ビジュアル系やジャニーズ話が理解できるってことですか?
僕、ジャニーズJr.まで全部わかるんですよ。ヴィジュアル系も勉強しました。当時はそういう雑誌も全部読破して、曲も暗記してましたし。
ホストには「ラスソン」って文化(※「ラストソング」の略。その日の売り上げが1番良かったホストが好きな曲を歌うこと)があるんですけど、女の子から「これ歌って」って言われたら歌えるようにしてました。女の子が好きなアーティストの曲は全部覚えて。「え、この曲なんで知ってんの!?わかる人初めて!」って喜ばれます。女の子に寄り添う努力をしていくと、必然的に他のホストより対応できるお客様の数が多くなるんです。他のホストにハマらなかった子たち全部、僕が受け皿だったんで。その結果、去年は歌舞伎町で指名本数一番多かったです。
2017年の指名本数は、1458本で歌舞伎町トップですよね。
はい。歴代では数年前に1600何本とか指名とった方がいるんですけど、それは男性客や同業も入れてますし。
同業って5,000円とかで行き来できるから女性より安いんですよね。プラス、昔は営業時間も深夜までで長かったんで。実質の本数でいくと歴代の歌舞伎町の中でも1位、2位だと思ってます。
僕、21時出勤で24:45上がりなんで3時間45分しか働いてないんですよ。だから時間で割っていくと歌舞伎町っていうか全国的な規模で記録を持ってると思うんです。あと、CANDYは同じ日に同じ方が何回来ようと、一人につき指名は1本しかつかないという厳密なルールがあるんで。
純粋なお客様の数だけってことですね。
はい。ちなみに月間では指名本数175本が最高ですね。平日に指名が10本超えることもザラにありました。
3時間45分しかいなくて、その中で10組ってすごくないですか?1卓に何分いられるのかっていう世界ですね。
でも、女の子の心の中にずっといるんで実質つきっぱなしですね。目を閉じれば残像で僕がいるようにしてるんで…。
僕は、席についてなくても女の子の心にとりついていて、本当は席に5分しかついてなかろうが、女の子が店の外にいるときも僕は心の中にいるので。24時間一緒にいるようなものです。だから女の子はみんな寂しくないって言いますね。
そうなってくると、その数分間の接客を相当密なものにしなきゃいけないからそれも大変ですね。
だから僕は、女の子から勧められない限り飲み物を飲まないんですよ。
なぜかというとグラスを口に当ててる時間も、女の子に言葉を与えたり目線を送ったりしたいので。飲もうとしてグラスを見たり、飲んだ瞬間に喋れなくなったり…。そういう動作を繰り返してるうちに数分経っちゃうじゃないですか。その時間は全部女の子にプレゼントしたいんで、女の子から飲めって言われない限り、グラスに手を伸ばすことは1回もないです。トイレに行くときに水道水か、ロッカーに入ってる特茶を飲んで喉を潤すだけですね。
ところで、源氏名の由来ってなんですか?
「歌舞伎町の姫はみーんなお友達、心之♂友也」っていうキャッチコピーがあって。全員に手を差し伸べたいなって思ったのが源氏名の由来です。
そういうキャッチコピーはいつ生まれたんですか?
CANDYに入って1年後くらいですかね。最初は名前も「友也♂」だけだったんですよ。
売れるまでの半年間はどんな感じでした?
最初は普通に掃除してました。入店1〜2カ月くらいで掃除メンバー免除の売り上げをあげて、そっからはお客様を10人呼ぼうとか、100万売り上げようとかっていう目標を立てて徐々にクリアしていって。
で、半年で200万ちょっと売り上げたかな。1人ずつお客様が増えていって、ある程度の売り上げを叩けるようになったのが半年後だったってだけですね。その間全く無駄な部分はなかったです。そして売り上げが下がったことがないんです。僕のお客様、減らないんですよ。今年もやろうと思えばもっとできると思うんですけど、僕の顔が老け散らかしてしまったので。
去年がハードすぎて…本当はもうちょっとカッコよかったんだけどなぁ(笑)。去年は休みが1日もなかったんですよね。
お客さんって切れるときは切れるものじゃないですか?
まあまあ…自然と来なくなる方はいますね。
食事に例えると、美味しいお店にはずっと通うじゃないですか。来なくなるってことは飽きられた、もしくは味が落ちたってことなんですよね。僕は男としても人間としても価値のあるものとしてアップデートし続けましたし。
昨日より今日の自分のほうが、何かしら魅力を増やすようにしていて。「昨日より0.1パーセントでも頑張ろう」って僕はずーっと思ってます。昨日より今日の自分のほうがしょぼかったら、それを僕は退化と呼んでいるので。人間は唯一進化を遂げたのに、そこで進化を止めて昨日の自分よりダメになってるってことは類人猿に近づくってことじゃないですか。猿ですよね。僕は類人猿になりたくなかったんで進化し続けました。だからお客さんは増える一方でしたね。
「昨日より0.1%でも良くなろう」っていうことは、具体的にはどういう心掛けを?
例えば、初回フリーで来たお客様の席について連絡先を交換したら、1日に1〜2人は絶対お客様の連絡先が増えるじゃないですか。増えれば増えるほど、連絡とらなきゃいけなくなるんで、1人につき5分かけるとしたら起きる時間を少しずつ早くしていって。僕、最初は3時間くらいあればお客様全員に連絡できてたんですけど、去年は7時間あっても全員に送れなかったんですよ。お客様への連絡でコピペしたことがなくて。それは絶対しないようにしてるんで。13時から20時までLINEしかしないみたいな。
でも、本当に美味しいごはん屋さんで48時間仕込みにかけたカレー屋さんとかあるじゃないですか。そういうことなんですよね。愛情かけて時間をかけて、丁寧丁寧に妥協せずやってっていう。誰かに任せるんじゃなくて、自分の目でちゃんと全部やるっていうことがお客様に支持されるすべての要因。すべてにおいて妥協しないっていうことが大事ですね。
お客様にLINE送って返事がきたら、さらに返信してって…どんどん時間かかりますよね?
そうですね。送るだけで3、4時間かかるんで。その返事に返してってなると…お昼12時くらいからは連絡始めたいなーって思いますね。
特に去年は指名本数で記録を出したいっていう部分もあって。代表になったのも去年で、僕が代表になったからには、立場もあるんでCANDYを何かしらの1位に導きたかったんですよ。とは言え売り上げに関してはトップダンディが強すぎだし、何ができるか考えたときに「一番人が集まる店にしよう」って思ったんです。まず自分が代表として、“ホストとして愛される”っていう背中を見せたかった。
だって売り上げって正直、石油王クラスの人に出会えたら1日で2億、3億売り上げることができるんですよ。でも本数っていうのは、どんなにお金持ちがいようが、いろんな人に愛されないと達成できないことじゃないですか。ホストとしては一番かっこいいことだと思ったんですよね。
今後の夢や目標はありますか?
小学生の男の子が、お父さんやお母さんに「僕ホストやりたいよう」って言ったときに「いいじゃん!頑張れよ!」って言われる職業にしたいですね。
「女の子を幸せにする素敵な仕事だね」って言ってもらいたいです。僕が動くことで偏見を消せればって思います。
僕は「ホストクラブ=CANDY」というイメージにしたくて。そして「ホストクラブは悪いものじゃない、だってCANDYはいいお店だもん」っていうのをなんとか社会に浸透させたいんです。僕を筆頭に、歌舞伎町の外にも出て行きたいなって思ってます。ホストという職業を公務員と同じくらいの立ち位置にしたいんですけどね。
わかりました。ちなみに、神様みたいな格好の意味を教えてください。
指名本数1位を目指せるところにきたときに「おっ」と思って。
「みんなに手を差し伸べる、千手観音みたいなキャラでやったらもっといいんじゃないかな」って思ったのがきっかけです。最初は手探りでやってたんですけど、宣材写真とか神様みたいにして撮ったらそれがウケて。「あ、これだ!」って思いましたwww
神様みたいなお洋服はどこで買うんですか?
池袋にあるインドの直輸入雑貨店みたいなところで買いました。
今回の撮影で着ていた白い衣装は、指名本数が1位になったんで王様みたいな衣装にしようと思って買ったものです。神から国王になった、みたいな。CANDYの王様のようなイメージです。
普段や接客中は違う格好なんですか?
はい、すみません…。申し訳ないんですけど至って普通の格好でございます。
最後に一言お願いします♪
ホストってすごくマイノリティな仕事なんで、“ホストしかできない人”になっちゃダメだと思うんですよね。頭使わないと。
みんな「体を使え、時間を使え」って言いますけど、体力と時間は有限じゃないですか。だけど、脳みそは使いようによっては無限なんで。想像力っていうのは無限!時間と体力を超越すると思います。
頭を使うために心掛けてることってありますか??
生まれてこのかた、ずっと頭を使う生き方しかして来なかったんでわからないんですが…とにかく親に感謝してます。
「すべて考えながら生活しろ」って言われたんで。28年間そうやってきただけですね。十手先まで読んで、会話の着地点を見越して誘導尋問したりします。行き当たりばったりの会話をしていて、変な間ができたらプロっぽくないですし。席につく前から、そのお客様のLINEを見て「今日はこういうテンションか」って察知します。時間配分はもちろん、今日は安心した気持ちで帰ってもらおうか元気になって帰ってもらおうか考えますね。
それは外れることはないんですか?
いや、やっぱりありますよ。中には奇人みたいな方もいるんでww
そういうときは僕もバカになって全部をぶつけたり、相手に興味を持ってもらえることを探ったり色々します。自分の好きなアーティストや育った環境とか全部言って、どれかハマるといいなと。
たまに「そんなん聞いてないよ」ってあしらわれることもありますけどw
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