2年連続2億超えのスーパースター平良翔太さん(『club Leo』代表)と、ホスト界の神様こと心之♂友也さん(『CANDYS HEAVEN』代表取締役)。メゾンドボーテを舞台に異色の対談が実現しました!! カリスマ2人が語り合う「エンターテイナーのブランディングと歌舞伎町のこれから」、じっくり前後編でお届けします♪
―お二人のファーストコンタクトは?
心之♂友也:僕が『CANDY』で代表をしていた頃に彼が指名で飲みに来てくれたときが最初ですね。
平良翔太:友也さんのことはホストを始めたての頃から知ってたんです。YouTubeでグルダンの表彰式とか見てると友也さん絶対出てきてたので。
友也:そっか。壇上のスピーチとか出てたからね。
翔太:しかも見た目もコンセプトも異質というか。僕、ホストはエンターテイナーやと思ってるから、「なんや、この人!」ってめちゃくちゃ興味持っちゃって。会いに行きました。
友也:僕もホストジャーナリストとして翔太のことは入店早々から知ってたよ。「初月1,000万売ったすごい新人が入ってきた!」って街中の話題だったから。そんなすごいコが飲みに来てくれたのがめっちゃ嬉しくて、その日のうちに『club Leo』に行ったからね。翔太が帰ったあと秒で。あとをついて行くかのようにwww
翔太:呼ばれて行ったら友也さんが普通にメインフロアの出入口に近い席に案内されててめっちゃアセりました。内勤の人が友也さんだって気づかなかったみたいで。あのときは大変失礼いたしました。
友也:いやいや全然。しかもその日なぜか僕、サンリオのハンギョドンのパーカーとか着てたから。「変な水色のパーカー着たロン毛のおっさんが来た!」みたいな。
翔太:初回のお客様たちの並びに友也さんがいるっていう。なっちゃん(現『club ellie』社長の夏稀さん)とダイヤくん(現『Club Dio』PresidentのD-ダイヤさん)くらいは気づいてよって(笑)。
友也:でも実際、激混みだったから座れる席はそこぐらいしかなかったと思うよ。あの当時のLeoの混雑ぶりはヤバかったもん。
翔太:決して小さい箱じゃないけどギュウギュウでしたね。
友也:間違いなく歌舞伎町最強の店。その年のグルダン年間1位の夏稀くんがいて3位のダイヤくんがいて、破竹の勢いの翔太がいて。
翔太:そういうファーストコンタクトがあったあともちょこちょこ。友也さんとはアフター先のバーで遭遇したりとかしながら交流を深めて…。遭遇率が結構高いですよね?
友也:そう、なぜか自然と巡り合う。そのたびに翔太のキラめきを吸収してる。できれば朝昼晩お会いしたい。
翔太:いらないでしょそんなにww
友也:いや、ほんと。見るだけでモチベーション高めてくれる。翔太は歌舞伎町のパワースポットだから♥
翔太:友也さんって今『CANDYS HEAVEN』のオーナーじゃないですか。なのに肩書きが代表取締役なのってなんでなんですか?
友也:オーナーとか社長より「代表!」のほうが呼びやすいから。『CANDY』での代表歴が長かったから「代表」っていう呼ばれ方が自分の中でしっくりくるし、常に現場にいるからみんなとの距離感も近めでありたいなっていうところで。
翔太:そういうことだったんですね。
友也:もし会長になったとしても「代表」のままだよ(笑)。話変わるけど、翔太って初月からすごかったじゃない?「未経験、初月で1,000万? なんじゃそりゃ」って歌舞伎民全員びっくりだったんだけど、元芸能人がホストを始めるってことで、告知とかそういう準備とかはしてたの?
翔太:全くっすね。告知的なことは一切してなかったです。芸能の頃のファンがいっぱい来てくれたんでしょって思われがちなんですけど、僕のこと知ってて来店してくれた人って片手で数えられるレベルでしたよ。
友也:それ聞いたら逆に「ふざけんな!」だよ(笑)。そんなド級のキラキラした蝶々みたいなやつが飛んできたら、僕らフンコロガシみたいな地を這いながら頑張って輝こうしているやつらに勝ち目はない。現役時代が翔太とかぶらなくてマジでよかった。
翔太:僕も思いますよ。友也さんと時代かぶらなくてよかったなって。
友也:やめてwww こんなペンギンみたいなずんぐりむっくりと孔雀みたいなコとじゃ勝負にならないんだから(笑)。でも、翔太を見てると身が引き締まるよね。もっとオリジナリティーとかエンターテインメント性とかいろんな角度から、ホストを再度考え直さないとなって。ホストクラブも多様化してきているから、店の魅力の打ち出し方やホストのキャラをちゃんと確立していかないと負け店になってしまう。
翔太:それ僕も思いますよ。自分がLeoの代表になって、人を指導する側になって改めて思うのは、「意外とこの業界って成熟しきってないんやな」っていうこと。今はSNSがあって集客しやすいし客層も広がっているけど、実際にキャラを確立して発信して現場でも魅了できているホストがどれだけいるかといえば、枠はまだまだ空きがある。お客様を楽しませるエンターテインメントとしては発展途上。ある意味チャンスやなって思います。
友也:僕がこの業界入った2014年くらいに思ったのが、「この業界、ホスト頑張ってるやつはいるけど、工夫して頑張っているやつはあんまりいないな」ってこと。スタートはみんな同じで、そこから同じ速度同じ強度で頑張っているんだけど、努力の方向性が一緒だから過当競争になっちゃって抜けられないんだよね。
翔太:偏差値どんどん上がっちゃうみたいな。
友也:そうそう。僕みたいなフンコロガシが競争社会を抜け出そうと思ったらキャラを打ち出すしかないと思ったんだよね。それで、初めて特殊なブランディングをしてみたホストだったっていう自信がある。他にそんなホストいなかったから。そうなったときに完全に僕の独壇場。指名がバババッと伸び続けて、2017年度で年間1500本くらいいったから。
翔太:“神様”っていうコンセプトはどこからきたんですか?
友也:ケアをするっていう発想から。ホストクラブって男女の色恋がベースにあるけど、そこで「悩んでいる人たち」には焦点が当たってなくて。人の話を親身に聞けるのが自分の特性だと思っていたからそこで、全員に手を差し伸べる千手観音みたいな存在になろうと思ったの。悩んでる人の駆け込み寺みたいな。すべての人を救済する力がないのは申し訳ないけど話を聞いてあげることならできるから。
翔太:未開拓のニーズと得意なことの先にあったのが神様?
友也:そうだね。得意なことを前面に出せて、なお且つ周りと違う路線に走ったら目につきやすいんじゃないかっていう。わかりやすく金色の服を着てステッキ持ったりとかキャッチーな衣装も考えて。神様ってコンセプトも謎だし見た目も異色だったから、そこにメディアが食いついてくれたことで知名度が上がって、その過程で今までホストクラブに行かなかった人や他店に行かなかった人が指名してくれたっていう。
翔太:新たな路線を開拓して走り出した瞬間って、「おまえ何やってんの」って笑われたりすると思うんですけど、友也さんはどうでした?
友也:バカにされてたと思うよ。だいぶ様子がおかしかったから。でも、そういうことも含めてありだと思ってた。みんながおかしいって言うことはそれだけ前例にないってことだから。
翔太:固定観念を払拭して、覚悟とポリシーを持って戦略的にやり切るって大事ですね。なお且つニーズを汲み取って時代の流れに合わせていく。「俺は人と違うことがやりたいんだ!」だけで突飛なことやってもマスターベーションで終わっちゃうじゃないですか。
―友也さんのお話に「キャッチーな衣装」という言葉が出てきましたが、お二人の見た目のブランディングについても詳しく聞かせてください。
翔太:僕の場合は、「ホストはエンターテイナーであれ」っていうのが信条で、音楽グループでずっとステージに立っていたこともあるので、それこそステージ衣装かのようなファッションを見た目のイメージとしてブランディングにしてます。名前を聞いたら出で立ちがパッと思い浮かぶブランディングって超大事。芸人さんみたいにいつも同じ格好でいる必要はないけど、統一されたイメージを作り上げてそこからブレないのは重要だなって思います。
友也:僕も大きな意味でホストの服ってステージ衣装であるべきだと思う。宣材とか公の場で僕が聖職者っぽいローブを着たりしているのもある意味ステージ衣装だし。店が『HEAVEN』になってからは、天国ちっくな白の衣装がメインになったけど、人々を導くおごそかな存在みたいなイメージからはブレないように。ちなみに翔太のスーツはオーダーだよね?
翔太:基本オーダーメイド。あとはメゾンの展示会へ行って買ったり、プチプラなものでも使えるなって思ったら買いますよ。友也さんはどこで服買ってます?
友也:僕は主にネット。いろいろ見て「っぽいな」というものを入手。ちなみに今日の衣装は楽天の衣装屋さんだよ。
翔太:僕、家に衣装部屋が2つあるくらい服を持っているんですけど、ブランド物を買わないから誰ともかぶったことないんですよ。
友也:全然買わないの?
翔太:本当に欲しい物だったら買いますけど、歌舞伎町に着ていくことはほぼないかな。
友也:僕、一回も着たことない。誰もが着ているものや大衆化されたものを着てしまったら非現実じゃなくなってしまうから。
翔太:それ同感です。歌舞伎町あるあるじゃないですか。バレンシアガとかグッチとかロゴがドーンみたいな。
友也:ちょっと売れると、わーいってブランド物買っちゃうんだよね。本来はセレブが着るようなものをちょこっと買って変な着こなししちゃうから、別な意味でホストっぽくなってる。
翔太:「今流行っているから」だけで高い服を買うのはおしゃれではなくただの消費。だったらもっと自分を磨くために、未来の自分への投資としてお金を使ったほうがいい。
翔太:ホストって、どう見せたいかを研究してビジュアルを作り上げていくことが大事だから、ぶっちゃけスーツも別にZARAとかでもいいと思うんですよ。丈感の合ってるものを選んでネクタイ、シャツ、靴で上手に着こなしさえすれば。ディオールのスーツ着て靴がすり減ってるより全然いい。ステージ衣装として頭のてっぺんからつま先までプロとして装いにスキがなければ。
友也:そういうことでいうと私服の意味を履き違えているホストさん多いなって思う。求人広告に「私服OK」て書いてある意味を、自分の好きな服を着ることだと思ってるきらいが…。
翔太:好きな服を着ることが私服ではないですよね。
友也:お客様にどうアピールしていくかっていうところまで考えて自由にしていいよ、スーツじゃなくて私服でいいよっていう意味だから。ラフな格好=私服、じゃない。とかいって翔太と会ったときサンリオのパーカー着てたんで何にも言えないんだけど(笑)。翔太がすごいのは、見た目からブランディングするっていうことを新人の頃からやっていたこと。やっぱりおしゃれっていうセンスが土台にあったりするの?
翔太:服が好きっていうのはありますね。でも、ファッションセンスって天性のものじゃなくて勉強と研究で磨くものだから、その気になればある程度みんなおしゃれにはなれますよね。周りの人でもモデルさんでも、格好良く見える人がいたらその見た目を分析して格好良く見える理由を見つけ出すこと、自分に似合うものを研究して試行錯誤し続けること、この2つでセンスは磨ける。
―ホストをエンターテイナーとして捉えたとき、心がけていることは?
翔太:人間を相手にしているので、見た目や香り、声のトーンや話し方、そういったすべてで五感に語りかける必要があるってところは意識してます。その上でお客様のニーズを的確に掴んで楽しませること。ホスピタリティーの質の向上も追求し続ける課題ですね。
友也:確かに。お客様を前にしたら話し方も声のトーンも変えるし、目線の運び方も意識するし、あらゆる方向から相手の心理に寄り添っていくということはずっと考えてるね。
翔太:僕、ホストになったらずっと試合だと思ってるんですよ。だから、店の中でも外でもイメージを下げるようなことは絶対にしない。いつどこで誰に見られているかわからないじゃないですか。だから近所であろうとダル着で出歩くことはないし、店員さんに横柄な態度を取ったりとか品のない行動もしない。よく道にツバを吐いたり歩きタバコをしたり、道端でめっちゃ口論している人とかいますけど、エンターテイナーとしてそういうところはあっちゃいけないし見せちゃいけないので僕は一切気を抜かないですね。24時間体制でずっとホストやってます 。
友也:それがカリスマのプロ意識か! でもほんと、品のない人間はどんなに売れてもあの人すごいねとはならないよね。売れている=すごいじゃないから。歌舞伎町全体がステージという意識は絶対にあったほうがいい。そこでの立ち居振る舞いのすべてがお客様からの評価につながっているから。さすがに24時間は無理だけど、少なくとも家を出て歌舞伎町についたらそこはもうステージだよね。
競争のなかから一歩抜けだすためにどう自分を創り上げていくか。自分の価値を高めるブランディンが展開された前編。参考になるお話が盛り沢山でした。続く後編もお楽しみに!
有名キャバ嬢紹介
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