2年連続2億超えのカリスマ平良翔太さん(『club Leo』代表)と、ホスト界の神様こと心之♂友也さん(『CANDYS HEAVEN』代表取締役)。前後編でお届けしている異色の対談!! ブランディングを語り合った前編に続き、後編は「ホストのこれから」について。業界を変えるために何ができるか、歌舞伎町の未来を語り合いました!
―お互いのパーソナリティを知ってギャップを感じたところってありますか?
心之♂友也:翔太は元メジャーな芸能人で、ホストでも今一番売れていて、普通だったら天狗になってもおかしくないのにそれが全くない。それがある意味ギャップ。悪い噂も全く聞かないし。むしろ天狗になっていいと思うんだけどなぁ(笑)。
平良翔太:看板とかだと格好つけてるじゃないですか。ムスッとした感じというか。みんなそれを見てるから、「こんな明るい人だと思わなかった」って喜ばれます。それはプラスのギャップかもしれない。
友也:いいなぁ。僕、ギャップないんだよね。
翔太:友也さんはそのままの人だから。良い意味でギャップがない。間口広く構えててくれますよね。キャラが濃いと「俺の信者しか受けつけない」みたいなタイプになりがちなのに。みんなを受け入れられる。そこに万人が集まってくる。
友也:僕はその人その人に合った感情で接するから。相手の望んだものになる、僕は形のない生き物、メタモンなんだよ。
翔太:でも僕も同じようなこと意識してます。一生カメレオンだと思ってますもん。それを人は胡散臭いとか八方美人とか言うけど。僕はそうは思わない。人に寄り添える素敵なことだと思ってます。
友也:そうだね。翔太がカメレオンなら僕はメタモンだ!
友也:ちょっと前にインタビューを受けたとき、ホストの未来について「最終的に公務員みたいな立ち位置になってほしい」って話をしたの。それがヤフーニュースになったんだけど、その途端に「この世に一番いらない職業はお前らだ!」って世論から袋叩き(笑)。200件くらいクレームがきたんだよ。ローランド様の貢献もあってホストの存在がだいぶカジュアルになってきたと思っていたんだけど、世間からしたらまだまだ女のコを騙してお金を搾取する輩っていうイメージなんだなって悲しくなっちゃったよね。ホスト業界の発展のためには、そういうイメージを変えていく必要があるなって改めて感じた。
翔太:プロ意識を持って誇り高くやっている人もたくさんいるんですけどね。
友也:それでもまだ半分結婚詐欺みたいな変な営業の掛け方は横行しているから。未来をちらつかせて今にお金を使わせるっていう売り方がホストの価値を下げてしまってる。
翔太:そうじゃないホストの方もいっぱいいるけど、全体としての意識改革はまだまだなのかな。
友也:売上上げたいから女のコと距離を縮めて頑張るじゃなくて、女のコをもてなそう、元気にしてあげようってところで頑張っていれば、売上は勝手に上がっていくものなんだけどね。その順序が逆な人が多い。
翔太:セオリーとして、これが格好いい売り方なんだよって思わせることができれば変わっていくと思ってます。そのためにはエンターテイナーとしての姿勢を見せ続けること。そこでしか変えられないのかもしれない。
―ホスト業界でやってみたいこと、新たなチャレンジってあったりしますか?
翔太:グループの枠を超えてオールスター感謝祭みたいなイベントがあってもいいなって思ってます。東京ドームとかアリーナとかで年間表彰式とか。昔あったじゃないですかホストグランプリみたいな。
友也:ああ、あったね。いろんな要素を加味してランクづけしてナンバー1を決めるみたいな。
翔太:その場には、選ばれた人だけじゃなく歌舞伎町のホスト全員が集結して、グループの垣根を超えてお祭りみたいなことできたらいいなって思ってるんですよ。
友也:垣根を超える。いいね! ホスト業界って他店になったり他グループになったらもう足の引っ張り合いだったけど、もうそろそろ手と手を取り合う関係性になってもいいよね。外部に対してポジティブなイメージを広める活動としてそういう場があったらいい。
翔太:同じ歌舞伎町のホストとしてそういう場があったら交流を深められると思うんですよね。普段はシノギを削るライバル同士かもしれないけど、年に一度くらい仲間として手を取り合える機会があってもいい。そうやって関係性を築いていかないと、なんのために組合※があるのかもわからないし。何かしらの形でみんながひとつになる場っていうのは必要だと思う。
※ホストクラブには街ごとに組合があったりします!
友也:それすごく良いと思う。普段はどうしても自分たちの利益だけを追い求めて、グループを守ることだけ見てしまうものだけど、もっと広い視野で歌舞伎町全体、ホストという職業を守っていかないと。そうじゃないと足並みをそろえて踏ん張らなきゃいけない場面でも協力できないしね。昔ながらのルールやしがらみに捉われ続けていると、どんな業界でも衰退していっちゃう。ホスト業界を牽引している人たちがもっと頭をやわらかくして協力してくれるといいな。
翔太:誰もやらないっていうなら僕がやったっていい!
友也:翔太最高だな。僕も手伝うよ!
翔太:それに、僕らって姫様たちに支えられているじゃないですか。何なら頑張っているのは姫様たちじゃないですか。なのに彼女たちの存在に光が当てられることはないから、そういうイベントを通して何らかの形で感謝を伝えられたらいいですよね。
―ところで、パーフェクトホスト翔太さんにも悩みってありますか?
翔太:悩みという悩みはないですけど、「人のために」を考えているときに、どうやったらもっと届くのか、どういう言葉をチョイスして、どんなタイミングでどう声をかけたら気づいてくれるのかっていうことは日々考えてます。
友也:それは従業員に対して?
翔太:関わる人すべてかな。人に価値を与え続けないと生きてる意味がないと思ってるから。僕、どんな形で死ぬか決めてるんですよ。
友也:死に方ってこと?
翔太:人間って泣きながら独りで生まれてくるじゃないですか。だから、死ぬときはみんなに囲まれて微笑みながら死にたいんです。そのためにはどれだけの人に愛を注げるか、どれだけの人を感動させられるかだと思っていて。
友也:与えて死んでいく…。死に様を決めているから生き方が明確なんだね。
―ズバ抜けた結果を出せる人がそうじゃない人を指導するとき、伝わらないことも多いんじゃないかと思うんですが、そのへんにもどかしさってありますか?
友也:それね。翔太に悩みがあるとしたらそこじゃないかって思う。自分が当たり前にできることを口で言っても、当たり前にできない人からするとなかなか伝わらないものだから。
翔太:意外と、そこ大丈夫なんですよ。
友也:そうなの?
翔太:指導する上で僕が気をつけているのは伝えるときの言葉選び。たとえば「指導」って言っている時点で既に上からじゃないですか。そういうとこから気をつけます。上下があると押し付けになっちゃうから。そのうえで問題の根本を捉えて小学生でもわかるような表現で本質を伝える。
友也:「翔太さんだからできるんですよ」って言われたりしない?
翔太:言われたりするけど、そしたら人生でその人が絶対経験したであろうことでたとえ話にして、「あ〜、それならわかります」って言うまで付き合います。僕、「とりあえずやって失敗してから気づけ」って方針が好きじゃないんですよ。それって優しさじゃないし愛情でもないと思うから。誰も遠回りさせたくない。だから伝えるべきときに伝えるべきことをしっかり伝えたい。
友也:それは同感。失敗から学ぶことはあっても、最初から「失敗から自分で学べ!」っていうスタンスは無駄なミッションだよね。
翔太:時は金なりなんで! ただ、掴むまでに個人差があることもわかってる。スポーツもそうじゃないですか。スノボってこうブレーキかけたらコケずにすべれるんだとか、ボールをこう蹴ったらフリーキック入るんだとか、コツを習得した瞬間からすべて上手くいくけど、それをすぐに掴む人もいれば時間がかかる人もいる。ホストっていう職業も同じですよね。習得すべく向き合っていれば自分のやり方を掴める瞬間は必ずくるので。その時間をなるべく短くしてあげるのが役目かな。
友也:僕も駆け出しの頃は自分のやり方を掴むために必死だったな。店に来る女のコは “ホストクラブ”っていう場所が好きなんだろうから、まずはこの業界のこと全部知っておこうと思って歌舞伎町のホストクラブ全店の情報を丸暗記したり。ジャニーズが好きとかこのアイドルが好きとか、女のコの口から出た言葉は全部頭にインプットして家で徹底的に調べていたし。
翔太:歌舞伎町のホストクラブって何百軒とありますけど、それ全部?
友也:そう。各店のトッププレーヤーも把握してた。女のコが他のホストクラブ行ったって聞いたら普通は「なんで他店行ってんの」ってなるものだけど、僕は「どうだった?」って聞いてた。「○ビルの○階にあるこういう店だよね。この店○○さんっているよね」とか言ったら、「え、それ私の担当」みたいな。「あの人格好良いし優しそうだよね」って。
翔太:女のコが選んだものは否定しないスタンス。
友也:そうそう。好きな食べ物とかも否定されたら「ハ?」ってなるじゃん。けど、「それいいよね」って言われたら嬉しいし盛り上がるでしょ。そういう会話を想定してお客さんが好きって言ったものや、ホストに関することは全部暗記してたの。その流れでサンリオ、ディズニーも詳しくなったし、女性のバイオリズムを知っておく必要があるなと思って、ルナルナのアプリも入れて。
翔太:ルナルナまで!(笑)
友也:ただ、僕がいろいろ調べたり丸暗記したりっていうことは、そのこと自体に価値があるわけではなくて、結果が出るまで続けたからそこに意味が生まれたんだと思うよ。
翔太:言ってることわかります。
友也:頑張っても結果が出ていなかったらそれってただ時間を費やしただけ。明日国語のテストなのに数学の勉強を誰よりも頑張ったとしても点数取れないじゃない? だから努力って中身があって続けて結果が出て初めて認められるものなんだなっていう認識がある。
友也:ホストクラブの歴史上、今が一番売上が上がってるんだよね。それを踏まえてもこれからの時代、地方の小さな歓楽街にもホストクラブがどんどんできていくと思うの。地方にだってホストクラブへ行ってみたい女のコたちはいっぱいいるはずだから。今まではホストクラブがどんなところかわかんなかったコも、怖いっていうイメージがあったコも、どういうものかが伝わっていったら行くと思うんだよね。
翔太:情報がどんどん発信されることによって、敷居が低くなるってありますよね。
友也:ホスト業界はみんなの意識さえ変わればすさまじい市場になるんじゃないかなと思ってる。
翔太:マジでそう思います。ホストバブルって言われているけど、これはバブルじゃなくて市場が拡大しただけなんじゃないかなって。
友也:ホストクラブは対人間の商売だから流行り廃りもないんだよね。男女の恋愛感情がなくならない限り、人間の楽しいっていう感情がなくならない限り、一生廃れないのが水商売だから。担当に飽きたとしても他にお店はいくらでもあるしね(笑)。
翔太:お客様が求めているものって人それぞれですけど、僕が意識しているのは、店で待ち構えている僕らが、女のコにとって家のような存在であること。疲れたなとか、ふと飲みたいな、話聞いてほしいなと思ったときに、一番最初に思い浮かぶ場所であり続けたいなって思いますね。
友也:ほんとそうだよね。
翔太:僕、日本一の店を作りたいっていう夢があるんですよ。ホストのエンターテイメント集団として完成された店を作るっていう。そのためには、広い箱を用意して、お金を積んで名プレーヤーを移籍させるっていう、誰でもやっているようなことを繰り返しているだけでは無理だろうなと思ってて。
友也:ゼロから育て上げる手間と土壌と体力も必要になってくるだろうね。
翔太:そう。でも、時間とお金と頭を使ってちゃんと人を育てて、外枠だけじゃなく中身も伴った日本一のホストクラブ、作り上げたいんです。その上で僕を育ててくれた歌舞伎町という街にも恩返ししたい。それは業界全体のイメージアップだったり、今以上に盛り上げていくことだったり、この街とホストのためにプラスになることをしていきたいです。
友也:ホストのイメージを変えていってくれるのは翔太だと思うし、翔太だったら変えられるって期待してる。
翔太:自分もそのつもりでいます!
前後編でお届けした平良翔太さん×心之♂友也さんの対談、いかがだったでしょうか。「ホストはエンターテイナーであれ」という志を持つお二人、これからさらに業界のイメージアップに貢献していってくれそうです♥
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