Twitterに面白動画を上げ続けてたちまち認知度全国区! お茶の間に笑いを届ける『Chloe(クロエ)』の南条京垓(なんじょう きょうが)さんがメゾンドボーテ初登場! 女装が絶妙にかわいかったり、ちいかわを大量に背負っていたり、早稲田卒だったり、落語日本一だったり…と、構成要素が盛りだくさんな南条さん。キャラと個性と経歴が大渋滞しているので、生い立ちから現在までを年表でまとめつつその人物像に迫ってみました♡
南条さんってどんな子供でした?
オタク気質で周りのコと遊ぶより家にこもって1人で何かしてることが多い子供で、周りからよく言われてたのは“へんこ”。関西弁で言ういわゆる変なコ。「あのコ、へんこやね〜」みたいな。独特で悪目立ちする存在やったし周りと馴染めなかったのもあって、小学校時代はいじめられてましたね。仲間外れにされたり上履きの中に画鋲入れられたり。ガチめのやつ。
小2で初高座。早い時期から落語を嗜んでいたようですね。
本を読むのがすごい好きで。おかんから落語の絵本を与えられ。そこから落語のCDを聴いたりDVDを観たり。そのうち見よう見真似で自分でもやるようになり…。落語の大会にもちょいちょい出場してました。
それこそ僕、オタク気質やったんで、落語だけでなくいろんなもん通ってきたんですよね。小学生時代はAKBが好きでアイドルオタクだったり、中学はアニオタ、高校生はヴィジュアル系バンドが好きやったし。小学校の頃は習い事でミュージカルやったり、中学で楽器やり始めて高校で軽音部入ったり。生徒会の副会長になってみたり。
活発ですね。
この頃からみんなの前で何かするのが好きやったのかな。そうやって自分のやりたいことをやって、自分の個性を曲げずに貫き通してるうちに、中学校の途中くらいからは変は変でポジションを確立できてきたというか。もういじめられっ子ではなくなってましたね。
南条さんの源氏名の由来は?
大きい数字の桁。億、兆、京、垓っていう。Dir en greyっていうバンドの京さんが大好きなんですけど、京さんのお名前にあやかりつつ、京さんを超えたいからその上の垓をつけて“京垓”。これ、高校生ぐらいの頃からずっと考えてた源氏名なんですよ。もっとね、かっこいいホストになる予定やったんで(笑)。ちなみにキャッチフレーズもこの頃から考えてました。
高校生の頃からホスト志望。
当時、YouTubeとかでV系っぽい人らを見てると、「バンドマンじゃない。ホストやぞ!」みたいなことが多くて。「ホストってこういう見た目で仕事してるんや」みたいな。そこからネットでホスト動画を見漁り「やりたい!」って思ってました。それで大学入学と同時にオープニングメンバーとして『Chloe』に入店。18歳からホストやってるんで意外とキャリア長いんですよ。今6年目なんで。
お店がChloeだったのは?
高校3年生の頃、星咲五奏さん(現『Chloe』プロデューサー)がHOST-TVに出たとき、「マグカップを1名様にプレゼント」みたいな企画があったんすよ。それに応募したら当たって。そのとき「4月から上京するので、もしこのマグカップが当たったら五奏さんのお店で働きます」みたいなメッセージも送っていたのでこれも縁だなと。しかもちょうどChloeが始まるタイミングで。オープニングメンバーとして入店できたっていう。
どのぐらいのペースで出勤?
最初はバイトで入ったんですけどレギュラーと変わらないぐらい、むしろレギュラーより出てるんじゃないかぐらい出勤してましたね。でも大学もちゃんと行ってましたよ。4年間、無遅刻無欠。単位もフル単で取って。ストレートで卒業してます。
すごい! 両立できてる。
未成年のうちはお酒を飲まなかったのもありますし、大学もホストもどっちも好きでどっちも楽しかったので。別に苦でもなく眠いとかもなく4年間やれてたんだと思います。今、結構タフに動けてるのもこの時代があったからかな。
当時の成績は?
もう全然。まあ売れてなかったっすね。売れるまで長かったですよ。100万売ったのも二十歳すぎてからですもん。その時点で2年半が経過。Chloeってグループの中でも未経験で最速で売れる奴らが多いんですけど。僕は死ぬほど遅咲きでした。
そこからはずっと毎月100万くらい。良くて200万とか。今でこそ組数売りしてますけど当時は一本釣りやったんで。100万使う子が唯一のお客様みたいな。この当時、メンタル激弱でしたね。バカクソ病んでました。その1人のコにひたすら依存して色ボケして、精神状態も左右されて。そのコが切れたら生きる活力がなくなるみたいな。で、また別のコ見つけて同じこと繰り返して…。
お客さん新たに掴むとかは?
欲しいんだけどキャパ的に1人が限界。その時の自分ってそのコに時間も精神力もすべて注いでいたので、ホスト力もめちゃめちゃ低かったです。
一本釣り時代はいつまで?
1年半くらい前までです。年明けからTwitterがバズりだして知名度が上がり、そのへんからお客さんがめっちゃ増えはじめ…。そこからは本数系。顧客数を抱えるホストになりました。
キッカケはソープへ行って土下座のツイート?
そうそう。あれが最初にバズったやつですね。そもそもはソープで働く姫のところに謝りに行ったのが元ネタなんすよね。喧嘩してLINEブロックされちゃって。連絡取れないから直接そのコのお店に謝りに行き、土下座して謝ったらそれを女のコが面白がってくれて写真に撮ってて。その写真をTwitterに上げ…。確か、替え歌にしたんすよ。「ソープ行ったら姫がいた〜♪」って。そしたらバズりました。
このソープで土下座謝罪からですね。すべて吹っ切れたのは。そこからはソープ行って来ましたとかコンカフェ好きですみたいな、ホストであれば誰もが隠したがるであろうことをすべてオープンにして。それがまたバズり…。最初は炎上するかなと思ったらむしろその逆で。なんか気づいたらコンカフェの神とか、南条さんが来てくれたら良いことがあるとか、画像待受にしたら金運上がったとか、そっちになってました(笑)。
風俗やコンカフェは完全に趣味嗜好? ネタ作りも兼ねてとか?
完全に趣味です。コンカフェは自分の居場所として行ってます。あの空間がすごい好きだし人と喋るのが好きなんで。僕、めっちゃ寂しがり屋なんです。休みの日も基本的に従業員と一緒にいますし。一時期、わざわざコンカフェに飯食いに行ってましたからね。1人でごはん食べたくなくて。絶対に1人は嫌なんです(笑)。
南条さんはビジュの完成度高いですよね。ちゃんとキャラの文脈に沿ってて隙がない。
見た目の情報量多すぎww 凝り性なんで「やるならとことん突き詰めてやる!」みたいな。自分をどう表現していくか。メイクにしろ服装にしろキャラや接客にしろ全部、自分はコレって決めたものはとことんやり切りたい。
それこそいじめられた経験もあって出る杭は打たれるってわかってるんですよ。でも同時に出過ぎたらもう打たれることはないっていうのもわかってる。自分の芯を貫いてどこまで出まくれるか。どんな表現でもやり切ったら勝ちなんです。
女子な装いのときの南条さんもかわいく進化しているような…。メイクも上手いし至近距離で見ても超丁寧!
ほんまに男性なんですか? とはよく言われるっすね。めちゃめちゃ男なんすけど。メイクはまあホストになる前からしてましたし、こういう系統のメイク好きなんでね。好きで毎日6年もやってたら上手くもなりますよね。
お客様の中には“かわいい女のコを推す感覚”で推しに来てくれてるコもいます。たまたま僕の雇用形態がホストやったからホストクラブに来てるだけでみたいな。
いじめにあったり下積みも長かったり一本釣りで病んだり、南条さんもいろいろ苦労してるんですね。
山ほどありますよ。たぶん人よりも挫折の数とか、苦難の数は多いと思います。誰よりもいろんなことに挑戦してきているからそのぶん誰よりも挫折するんですよ。そしてそもそもメンタル強くないんで。病んだり落ちたりも人一倍なわけで。自傷行為をした時期もありましたし。今はやめたんすけど、去年の夏とかすごいしんどいことがあったときは、安定剤や眠剤のODで迷惑かけて降格になったり。そういうときもありましたね。
今は病んだりします?
しますします。プレッシャーとかで。いろんなマイナスな感情はあります。でも思えばここしばらく病んでないですね。強くなったのかな? 逃げずにどうにか乗り越えているうちに精神が丈夫になってきたのかもしれない。最近何が起きても、「もう既に乗り越えたことのある壁がまた来た」みたいな感覚なんですよ。
ところで、南条さんが思うホストの本質とは?
人を楽しませること。エンターテインメントやと思います。その対価としてお金を使ってもらってる。そこが本質だし、業界としてメジャーになっていくためにもその部分がさらに求められると思ってます。僕がエンタメ色を強く押し出してる理由もそこ。
昔のホストってダーティーなイメージが強かったじゃないですか。今でこそ変わってきたけど世間一般から見たときはまだまだ。偏見を払拭して、ホストのカルチャーみたいなのを1段上に押し上げたくて南条京垓を全力でやっているってありますね。
今言ったようなことを実現していくには影響力が必要で、そのためには発信力と説得力が必須ですよね。発信力はクリアできているので、あと必要なのは売上という説得力。僕、年間1億行ってないんで。
今の売上も恥ずかしい数字ではないけど、本数、顧客数、初回指名やリピート数、売上以外のところでは全部1位を叩いていながら、売上だけが1位じゃないってところでコンプレックスもあるし。毎月のアベレージで1,000には届いてないから。もうちょい売上を上げたい。そこが今後の課題だなって思います。
単価が低い?
本数で考えるとそうなりますね。贅沢な悩みではあるんすけど、ホストとしての価値って考えたときに安く買われてることが多いなっていう。エースもいないですしね。そこにも若干コンプレックスありますね。もっと上を目指していく以上、何かあった時にしっかり支えてくれる女のコの存在も必要かなって思ったり。
南条京垓の面白い部分はネットで見て知ってくれてるけど、僕がどういう人間で、どういう思いでやってるのかっていうのがわかってる人はまだ少ないのかな。そこが少し寂しいとこでもあり、頑張っていかなきゃいけないとこでもあり。
悩める南条さん…。じゃあ今の目標はやっぱり売上という数字?
ですね。今年の目標は売上1億2,000万! ホストの世界は売上で評価されるから。そこは数字も追わなきゃ説得力ないので。かといってそのために「ダーティーな営業も厭わない」とかではなく。人を笑顔にした上でその数字を達成したいです。
業界を笑いで変えたいってめっちゃ本気で思ってるんですよ。笑いが人を元気にするじゃないですか。それをホストである僕がやることに意味があると思うし、それが僕のやりたいことでもあるので。そういう南条京垓に価値を感じてくれて、応援してくださる姫様をもっと増やしていきたいですね。
風俗通い、コンカフェ好きをオープンにするだけでなく、悩みや弱さも隠さないその姿勢もまた、南条さんが広く支持されている理由なのかも。「どんな表現もやり切ったら勝ち!」というお言葉も勇気が出ますね!
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