昨年、6億2,000万というとんでもない数字で、ホストの売上レコードを大幅更新した、『THE CLUB OSAKA』の優士さんがメゾンドボーテ初登場! どうやってこの数字を上げたのか優士さんはどんなホストなのか、前後編2回に渡ってがっつり密着。
「前編」となる今回は優士さんのバックグラウンドも押さえつつ、これまでのやり方をすべて捨てお客さん0人から業界一を目指した道のりに注目。配信で集客して投げ銭で結束力を高める、新たな売り方のスタンダードを深掘りしました!
優士さんは昨年でプレイヤーは上がったんですよね。
2023年の12月いっぱいで上がりました。とはいえ指名もできますし接客はしています。ナンバーに入らないのと初回に着かないっていう形ですね。初回で着くなら呼びで別料金がかかるよっていうシステムになってます。
これまでのことはYouTube等でも詳しくお話されていると思いますが改めて。ホストになったキッカケは?
僕は15歳から水商売をやっていて。ずっとボーイズバーで働いていたんですよ。で、19歳になるちょっと前、深夜のテレビ番組でうちの会長のローランドのバースデーの様子が流れてて、「この人に会ってみたい!」「この人と一緒に仕事をしたい!」と思ったのがはじまり。それで早速でPLATINA本店に面接へ行き3秒で落とされるっていう(笑)。
「3秒で落とされた」は有名なエピソード。1分くらいは大丈夫そうなのに…。
彼(ローランドさん)は席にすら座らなかったですからねww カツカツ歩いてきて「君、不採用だから帰って」って。「君に魅力を感じないし才能を感じないから帰ったほうがいいよ」って言われました(笑)。
心折れる…。今振り返るとなるほどな感あります?
いや、全然。見る目ないなって思ってますwww 自信はめちゃめちゃあったので。それで、なんでもしますって粘りに粘り、皿洗いや雑用係のボーイとして渋々採用してもらいました(笑)。
ローランドさん独立後は優士さんも『THE CLUB』に移籍。しかし、コロナ禍でお店が閉店。優士さんもしばらくホスト業界を離れることに…。
ローランドさんが作るホストクラブを業界一にする、二番手としてそれを支えていくっていうのが僕の夢だったから。いきなりTHE CLUBを閉めるって聞かされて絶望したんです。ホストをやる意味も目的もなくなり、この先どうしていいかわからなくなり…。
それで2年半ほど隠遁生活を?
最初の2年は鬱とパニック障害で完全に引きこもり。そこから環境を変えようと思って大磯に移住して…。半年ほど港の定食屋で働いてました。
ちなみにそもそも大磯に足を向けた理由は?
再婚した親がそっちのほうに住んでいたのでふらっと行ってみたんです。そしたらめっちゃいいところで。その日のうちに引っ越しを決めました。ちょうどいい田舎感なんですよ。山も川も海もあって、街もほどよく栄えているし東京にも出やすいし。すべてがちょうどいい♡
そして2022年12月に現場復帰!
かつてのお客様たちが戻って来てくれて、初日からラスソンとっていたので、これなら月アベ500は切らないなっていう状態だったんですけど…。この売り方はもう時代に合ってないし、これでやっていたら俺は年間ナンバー1はとれないと思ったので、「1月からは指名しなくていいよ」ってお客さん全員切ったんですよ。
え、全員ですか!?
復帰するとき、この1年でグループナンバー1をとってプレイヤーは上がると決めていたので。そこを考えたとき今の僕のやり方では絶対無理だったので。配信を使ったマーケティングに全振りしました。
ホストに復帰した12月は、今の時代何が重要なのか、ホスト業界のニーズをリサーチしていたんですけど、他社さんを見てたら、「あ、まだ時代は進んでないな」と思ったんですよ。でも、うちのグループには先を行っている人間がいた。
俊(現『THE CHIC』アドバイザー)っていう、2022年にローランドの記録を抜いて年間ナンバー1をとった人がいるんですけど、そのとき彼が成功させたのが配信での集客と投げ銭システムの導入だったんです。投げ銭で集まったお金でタワーをして、リスナーに見せるっていうことをしていて。それを目の当たりにして、これから先のホスト業界、主流になるのはこれだなと。復帰した12月にそれを確信して、翌月からやり方を全部変えたんです。
配信マーケティングも投げ銭の導入もやっている人はいましたが、その売り方で日本一になったのは優士さんが初。売れ方の1つのロールモデルになりましたよね。
これまでのホストのやり方で売っても2億、3億が限界だと思っていて。4億、5億になってくると、これはもう1人のとんでもないお客さんがふらっと現れて掴みとった数字っていう。そうじゃないやり方でもっと数字を出せるんだよっていうところは体現できたかなと。
ただ、僕は投げ銭にはあまり重きを置いてないんですよ。投げ銭でタワーをするのは、リスナーと夢や目標を共有して一体感を持ってもらうためのツールっていう感覚です。
年間6億2,000万の売上のうち、ドネが8,000万、お店での売上が5億4,000万?
そう、実はそこまでドネは大きい幅は占めてない。それはなんでかっていったら僕は配信者でもインフルエンサーでもないから。店に来てお金を使ってもらうっていうことをしないとホストではないから。配信や投げ銭はスタート。僕を指名してくれるようになるためのステップの1つに過ぎないので。
従来のホストの売り方は、初回で着いた女のコと1日LINE2、3件交換して、そこから自分でアプローチをかけて時間を使って1本指名を取る、それがセオリーだったじゃないですか。会う時間で考えたら最短でも1時間に1人の女のコにしか時間を使えない。でも同じ1時間でも、配信に使うなら200人、300人に時間を使える。そこが一番大事なとこで。しかも何がいいってお店に来てくれるときには、最初から好意を持って会いに来てくれるってことですよね。
だからお互い気持ちがいいんですよ。女のコのメンタルもやられないし。自分のできる範囲で推し活を楽しめるから病まないしツラくない。ストレスもないからお互い心から楽しいんです。
2023年1月からやり方を変えて、上手く行き始めたのはいつ頃?
2月ですね。ゼロからスタートして、手探りでやりながら配信を始めたのが1月の終わりなんですけど、そこから割とすぐにSNSの数字もちらほら上がり、1週間で100万行ったんです。SNSからの初回指名のお客様4人でそのぐらい行ったので。これは2月から上がるなと。
ちなみに年間6億行けると思ったのはいつ頃?
それは1月の締め日が終わったときに思いました。行けるというかそのぐらいで着地しないとうちのグループでナンバー1はとれないなって。というのも、2023年はローランドグループが絶対にハネると思っていたし、俺がハネさせると思っていたので。
6億という数字もそのとき想定してました?
してました。5億台で勝ちたくなかったので。それまでの最高記録は5億2,000万。そこに対して5億3,000万で勝つってカッコ悪いじゃないですか(笑)。ホストはカッコつける生き物だから。1億は上回る形で超えたいって思ってましたね。
その後、計画通りに進みました?
2月、3月は毎日飛び込みで初指名が来て、2月の段階で顧客数48くらいだったかな。それで2月は売上1,200万。3月にバースデーイベントを打って、そこではじめてドネを使って投げ銭タワーもしました。4月にバンッとハネさせる予定でいたので、結束力を高める意味でのタワーでしたね。
4月にハネさせるというのは何か重大な意味が?
同じ店に“つばきっす”(『THE CLUB』の涼風つばきさん。2023年は4億6000万で業界2位)がいて、つばきは1月に4,000万売ったんですよ。僕はその月、100万だから3,900万の差。結構キツいじゃないですか。そこをひっくり返すためにも4月に爆発させておかないとっていう。
とはいえスタート時点で3,900万の差! 無理って思っちゃいそう。
これは僕の性格なんですけど、そのときワクワクしちゃって。これひっくり返したら気持ちいいなみたいな。1月の締め日が終わった時点で彼に目をつけてライバル関係に持ち込んで…。
それで2月もつばきが1,600万で僕は1,200万、バースデーイベントをした3月もつばきが2,000万で僕は1,400万。これ以上は負けられないよねっていうところで、支えてくれるリスナーさんたち(ゆしふぁむ)も熱くなってくれて。
という経緯があっての4月に2,000万タワー!
4月は幹部補佐昇格祭だったんですけど、「次のイベントでは絶対負けない!」って、“ゆしふぁむ”の気持ちが最大に高まって2,000万までドネが集まり。プラスお店に来てくれる姫の応援とで3,700万。この月が復帰後初、ナンバー1でした。
そこから5月が3,300万、6月が3,000万と3カ月連続で3,000万超えしてV3達成!
6月はギリギリだったし5月も結構苦しかったですけど(笑)。でもV2、V3と連続でナンバー1をとることに価値があると思ったので、24時間配信も何度もやって頑張りましたね。
この時期は、「ナンバー1を1回とっただけで終わらせない、負けたくない!」ってみんなの結束力がどんどん強くなっていった時期。“ゆしふぁむ”の心がひとつになっていくのを感じました。配信で集客していると「かぶり嫌い」とか、もうそういう次元じゃなくなる。そこもいいんですよね。
4月から3カ月連続Vを達成した背景には、上半期でつばきを抜きたいっていう気持ちもあったんですよ。結果、僕が1億3,000万で、つばきが1億6,000万。つばきが上半期ナンバー1だったんですけどそれが悔しくて…。
しかも7月は3,000万切っちゃって2,500万。でも、そのとき店に来てくれたお客様が「8月は絶対勝たせる!」と言ってくれて。ブラックパールをおろして8,000万。それで8月は1億200万いって。
1人が8,000万!! ちなみに12月の2億1,300万のときは?
このときも1人のお客様がペルフィクションをおろしてくださって1億2,000万。まあでも、こういう破格に強い方もいますけど、僕のお客様はほんとに1人1人がめちゃめちゃ強いです。
12月でいったらペルフィクションのお客さんを含めなくても9,300万。とんでもない数字!
9,300万の内訳はドネ1,000万、店に来てくれた姫たちは8,300万は上げてくれました。12月は毎日オールコールでしたね。オールコール合戦みたいな(笑)。
顧客数や単価は?
LINEのやり取りをしているような顧客数でいったら140人ちょいとかなんですけど、だいたい3桁使う人が40人、4桁使う人が10人、億を使う人が2人、そういう構成になってます。それプラス毎月3桁使うコが初指名で来ますし、みんな単価が高いのでシャンパン入れないってことがなかなかない。そのおかげで年間6億2,000万いったっていう流れですね。
仕事術やマインドは(後編で)掘り下げていきますけど、前編の締めとして優士さんの野望や今後の展望を!
僕の夢はこれまでと変わらずローランドグループを業界で1番にすることです! 何を持って業界ナンバー1なのかといえば、そこは「知名度×売上」。その部分で圧倒的なグループにしていきたい。
店舗数や規模感で1番っていうのはおかしいなと思っていて。ブランドはあってもフタを開けたら店売り全然ないとか、クソみたいなホストしかいないとか、そんな店がいっぱいあるじゃないですか。でも、ホストクラブってそういう場所じゃない。非現実な世界を味わわせる質が高いホストがいるからお金が生まれると思っているので。
そこを踏まえて、ローランドグループは現状、直営で5店舗しか展開しないって決めてるんですよ。歌舞伎町3店舗、大阪2店舗。デカい歓楽街として歌舞伎町とミナミだけで展開する。
5店舗なのはなぜ?
どこよりもクオリティ高く、月売りも億を切らないホストクラブを運営していくって考えたら、目の届く範囲でこのぐらいの店舗数が現実的だからです。
「知名度×売上」で考えたらローランドグループはもう既に1番なのでは?
そうなんですよ。それは去年体現できたかなと思っていて。ローランドの名前は、夜の世界で絶対に1番だと思ってますし、店売りも2023年は1番でしたからね。それまでの業界の最高レコードはTOP DANDY本店さんが持っていたと思うんですけど、去年の12月にTHE CLUBが4億4,000万で超えているので。
夢叶っちゃってる?
いや、まだまだココからです(笑)。これから新たに店舗展開もしていきますし、そのすべての店を最高のホストクラブにしていかなきゃなんで。質の高い良い人材が集まるグループにしていくために、さらに知名度と売上を上げてブランドを力を高める。業界ナンバー1を定着させていかなきゃいけない。だからまだまだ夢の途中なんです!
6億2,000万の道のりが語られた優士さんインタビュー「前編」。続く「後編」は、優士さんの仕事術やマインドを改めて深掘りしつつ、ホスト業界の今後にも言及! 近日公開ですのでお楽しみに♪ (取材・文/ささきみどり)
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