上を目指すキャバ嬢であれば一度は憧れるバースデーイベント。とはいえ踏み切るには勇気も覚悟も必要。それは何度もイベントを成功させているベテラン有名嬢も同様なようで…。
銀座『VENICE CLUB(ヴェニスクラブ)』の五十嵐美咲さんも2023年はイベントを打つかどうかでだいぶ悩んだそう。やるべきかやらざるべきか、究極の2択で迷ったとき、どう決断するかを美咲さんのバースデーを通して考察! いつものバースデーレポートとはちょっと趣の違う、しみじみトークでお届けします♡
美咲ちゃんは例年12月にバースデーイベントをしているけど、確か2023年はやらないつもりだったんですよね?
そうなの。最初は別にやらなくていっかなって考えてて。リア誕のときは実家に帰って親とおばあちゃんと過ごそうと思ってた。だからまあ普通に1カ月通してお祝いしてもらうスタイルにしようかなと。
やらなくていいかなって思ったのはなんで?
そのとき六本木に来て4カ月とかで(取材時は六本木『ファブリックセブン』在籍でした)、まだ街にも慣れてはいなかったし万全とは言えない状態だったから。上手く行くかどうか確信が持てない状態でわざわざやる意味あるのかなって。だから、今回はいいやって一度は思ったものの…結局はだいぶ悩んだ末にやることにしたっていう。
そこがね、興味深いなと思いまして。「やるかやらないかで悩んだとき、どういうプロセスを経て結論を出したのか」、今日はそこを深掘りしながらバースデーを振り返ってみたいなと思ってます。ちなみにやると決めたのはイベントのどのくらい前?
ほんとにギリギリ! イベントが(2023年の)12月20日、21日の2日間だったんだけど、SNS で告知して12月10日とか…。10日前。やるって決めたのもほぼ同時期。
10日前! よく告知ポスター間に合いましたね。
写真に関しては事前に一応撮ってたんですよ。それもこれもすべてATOMさん※のおかげなんだけど。
※ATOMさん:有名嬢御用達フォトスタジオ『SESSION』のフォトグラファー兼デザイナー。今も昔もSESSIONの外装パネルに載るのはキャバ嬢のステータス♪ ご本人インタビューはこちら
バースデーの写真は毎年ATOMさんに撮ってもらっているんだけど、今年はやらないだろうからって予約も入れてなかったの。にも関わらず、「なんだかんだやるかもしれないし、やらないにしても撮っておいたほうがいいよ」って撮影予定日を空けてくれていて。確かにそうだね〜って感じで撮っておいたんですよ。イベントしなくても名刺や宣材にもできるし、一応撮るだけ撮っておこうかなって。結果、それで大正解。助かりました!
ATOMさんナイスでしたね。ノベルティでTシャツやパーカー、ハンドタオルも作ってましたけど、よくぞ間に合ったなと。
Tシャツとかそういうノベルティはプリントするだけだからすぐできるんですよ。すぐできるのかわからないけど、いつもお願いしている関係で融通ききました♡
イベント、やるかやらないかを再検討し始めたのは何か理由が?
「今年はやらない」って思ったときも、自分の中で引っかかりがなかったわけじゃなくて…。そのうち誕生日が近づくに連れ「今年、イベントいつ?」とか、「いつお祝いに行ったらいい?」とか、お客さんからの問い合わせが増え、心がザワザワしはじめて…。
やっぱり恒例行事みたいになってるから、なんだかんだ毎年楽しみにしてくれている人も多いし。六本木行った途端にバースデーやりませんっていうのもどうなのかなとか。お客さんの数が相当多いから、イベントやらなかったらやらなかったでまとまりつかないよなぁとか。いろんなことを考えるようになってきて。
心が落ち着かなくなってきた?
そう。やらないつもりだったのに、なんこんなザワザワするんだろうみたいな。それで改めて、イベントをやるかやらないかについてじっくり考えてみたんですよ。そもそもなんでやらないって決めたのかってとこから。
「六本木に来てまだ4カ月だし」とか、「まだ街に慣れてないし」とか、そういう外側の部分を取っ払って、自分のなかで、バースデーイベントをやらない理由ってなんだろうって突き詰めて考えてみたとき、出てきた答えは「プレッシャー」と、「周りの目が気になるから」だった。それが本心か、それかぁって思ったよね。
歌舞伎町を離れるとき、実はキャバ嬢をやめようかなとも思っていて…。極太なお客さんとも全部疎遠になり、六本木に来たときにはほぼ切れた状態。エースクラスのお客さんゼロみたいな。その状態のままバースデーが近づいていたから、不安だったんだよね。
バースデーイベントするってなったらタワーしないと格好つかないし、タワーするには何千万使ってくれるエースは必要なわけで。逆言ったら何千万のエースが1人いたら他にお客さんゼロでもイベント自体は成功する。そこで私は周りの目を気にしちゃって、イベントやりたくないって思ってたわけですよ。
エースがいないってとこが不安材料?
エースがいたら絶対成功するけど、いない状態でイベント打った場合、目標売上に到達できるか未知数じゃないですか。コケたらどうしよう、コケたなって思われたらどうしよう…そういうところに不安があったんです。何百万のお客さんたちはいるけど、その人たちが来てくれるかどうかはわからないし、使ってくれる保証はないから。
イベントをやらない理由が、コケる不安と周りの目を気にしてたからだなってわかって、だったらやろうと思った。毎年イベントをやってきて、それを楽しみにしているお客さんたちもいるし、何より自分のためにもやろうと思って。やらなかったら逃げた自分のこと嫌いになるなって思ったから。
誰かに嫌われるより、自分が自分のことを嫌いになるのが一番嫌だから。どういう結果でも、自分で納得できることだったら別にいっかみたいな。
「やるべき理由」は考えますけど、「やらない理由を考える」って意外と盲点かも。
なんでやりたくないんだろうって考えると、結構そこに自分の本音っていうか弱みが出ますよね。何を恐れているのかとか。
なるほど〜。なんか、いい話ですね。
そう?(笑) でも、実際のとこイベントって絶対やったほうがいいんですよ。やったほうが絶対に盛り上がるし、1カ月間の売上で考えた場合も上がる。プラスしかないからやったほうがいい。そこは絶対間違いない。
仮にイベントやらなかったら、「今度行くわ」って言って結局来ないって全然あるから。それで翌月になったらもうバースデーの気分じゃないわけだし。それもあるからやったほうがいい!っていう判断。ぶっちゃけイベントが成功か失敗かなんて自分にしかわかんないしね(笑)。
そういうものなの?
売上とか言わなきゃ誰もわかんないから。あからさまにもうタワーもなくてお客さんも全然いなくて…だったらわかるかもしれないけど、別にだからといって何か起きるわけでもない。イベントが終わったあとにずーっとバースデーの話する人いないし。恐れることは何もない!(笑)
「恐れることは何もない!」勇気が出る!
とか言いつつ、めちゃくちゃ心配と不安でいっぱいでしたけど(笑)。営業も一切してなかったし、ぶっつけ本番みたいな。こんなギリギリで告知して一体誰が来てくれるんだろうって当日まで震えてましたww
心配バースデーでしたけど…結果は?
もう本当にありがたいことにお客さんめっちゃ来てくれました。いっぱい過ぎてお店も混乱してた。「こんな指名かぶったの初めて」って言われました。1日何組だったのかは把握してないんですけど常時15かぶりはしてたから、黒服さんたちがめちゃ大変って言ってました(笑)。
美咲ちゃんのなかでは合格点?
合格! 大成功でした(笑)。タワーこそしなかったですけど、みんな来てくれたから♡ こんなに、お祝いしにわざわざ来てくれるんだなって嬉しかったです。やるっていう決断をしてよかったなって思った。感謝しかなかったですね。
バースデーイベントに限らず、やるかやらないか、決断に迷ったときの方針として美咲ちゃんの考えは?
究極、どっちを選んだとしても自分が幸せになるように持っていくことが大事だなって思います。やらないとか現状維持とか、そっちを選ぶ場合にはその理由も掘り下げてみる。そうすると自分の本音や何を怖がっているかも見えてくるから。
敵の正体を知るじゃないけど、何を恐れているか、そこが見えたらどう立ち向かえばいいかもわかる。「なんで嫌なのか」ってとこをちゃんと見つめるって大事かもなって思いますね。どっちが自分の得になるかでスパッと判断できたらもちろんそれがいいんだけど…。どっちにするかで悩むときは、自分を嫌いにならない選択をして全力を尽くすっていうのがいいんじゃないかなって思います♡
決断に迷ったときは、やる理由と共に、「なぜやらないのか?」 やらない理由も考えてみると後悔しない決断ができそう♡ 美咲さんは今年5月より銀座の新店『VENICE CLUB』在籍。新天地での活躍にも注目です! (取材・文/ささきみどり)
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