2024年は2億6,000万で2年連続2億超えを達成! 2025年も引き続き好調な『YGGDRASILL(ユグドラシル)』の九条音弥さんがメゾンドボーテ初登場。
元看護師という異色の経歴を紐解きつつ、パーフェクトホストと言われる音弥さんのホスト力の強さを深掘り。ミスってもギリギリ失敗にしないリカバリーの仕方、失敗体験から学ぶお話は必見です!
音弥さんは元看護師なんですよね。何科だったんですか?
救急でした。救急にも段階があって一次救急、二次救急、三次救急と重症度が高くなるんですけど、自分がいたのは三次救急。「コードブルー」とかの世界。そこに4年いて、その後二次救急で半年ちょい働きました。
救命救急だったんですね!
そう、意外と命救ってたんですよ。三次救急にいた頃に掛け持ちでホストはじめたんですけど、神奈川の病院だったので歌舞伎町に通うのが大変で。片道2時間とかかかってたので。それで都内の病院に移動して。そこから二次救急に。
高田の馬場の病院でしたっけ?
そう。新宿に近いっていう場所柄、急アルの人が多かったですね。ハロウィンとかね、すごいファンタジーでした。ゾンビの格好してる人とかあっちこっちにいて。
なぜ掛け持ちでホストを?
いろんなきっかけが…。仮想通貨で1億稼いだものの一瞬で溶かしてお金がなくなったのと、夜勤中に看護師と夜の営みをする夢を達成して次なる何かを求めてたってのもあるし。あと地元が歌舞伎町近辺なので地元に呼ばれたっていうこの3点ですかね。もともと80点ぐらい叩いたら飽きちゃって、次行きたくなっちゃうタイプだから。
そのへんの事情はYouTube(公式チャンネル「【九条音弥ch】元看護師の異世界転生」)でも語っていますが生い立ちも激動ですよね!
中学のときに一軒家から家族5人で6畳1K暮らしになったり、そこから外で生活するようになったりと、まあいろいろあったんですけど話しだすと長くなるので。興味がある人は俺のYouTubeを見てもらうとして(笑)。
ホストとして最初に働いたお店は?
掛け持ち時代はちっちゃいマイナー店です。25歳になる頃から1年くらいかな。出勤は夜勤明けとか休日で週2ぐらいしか出てなかったけど。で、途中から都内の病院に移ったんでそこからは週4ぐらい。その後、半年ぐらいでホストと掛け持ちしてるのがバレて病院のほうをやめました。
ホストとしてはすぐ売れました?
それなりには早かったと思います。看護大学、看護師と女性が多い世界だったので、女性に慣れてるとこはあったんじゃないですかね。
マイナー店後は?
ホスト一本になった頃、グルダンの中箱ぐらいのお店に移ったんですけど、しばらくしてそこが店ごとAIRGROUPに吸収されるっていう、ちょっと特殊な移籍の仕方をして。そんな感じでグルダン時代、エアー時代があって2022年からユグ本店(YGGDRASILL)です。
2023年からは年間2億の時代。たまに何千万叩くとかではなくアベ2,000万以上を売り続けるペースで安定してますね(2024年は8カ月連続2,000万超え)。
そこを大事にしてます。貯めて貯めて月間新記録を出そうみたいなモチベーションじゃない。それって背伸びした数字で指標にはならないから。コンスタントに上げ続けられる売上が自分のちゃんとした数字だと思っているので。
ユグドラシルに移籍して一気に成長?
ユグで1年目に1億超えて、2年目に2億超えるっていうのは、移籍以前の段階である程度ビジョンが浮かんでました。1億を売るために必要な自分はこれで、2億売るために必要な自分はこれっていうのはわかっていて。それが手に入りやすいのがユグドラシルだったから移籍したっていう感じ。
2億台まではロジックでわりと簡単に説明できるというか、自分に必要なものを取り入れていけば達成できる。ただ、3億からは多分ロジックだけじゃ辿り着けないかなと。噛み合わせとか引き寄せとか運とかタイミングとか、そういうスピリチュアルに近い+αが必要になってくるなと思ってて。そのへんの感覚値が掴めてきたかなっていうのが2024年の後半ですね。
3億売る感覚値?
説明難しいんですけど、でも「与える」っていうとこじゃないかな。そこは見えてきたかもしれない。使わせるとか「奪う」思考を持っちゃう人って結構多いと思うけど、それだと自分もお客さんもすごいすり減るし。そういうテイカー的な思考だと一定のところまでしかいけないんですよ。そうじゃなくて与える感覚になったとこから始まるっていうか。
もともとテイカー的な思考はないほうだけど、この人のために自分は何ができるかなっていうプラスの感覚で仕事をしていると、同じようにプラスの人たちが引き寄せられてくるなっていう感触があって。これかな?みたいな。
SNS運用や配信はどういった感じで進めてますか?
配信は指名の女の子にマイナスにならない程度に。するとしたらtoUっていう売上に直結するアプリを営業終わりに30分、月に1〜4回ぐらいTikTokライブという感じ。でも配信はまだそんなに重視してなくてこれからかな。他のSNSでもう少し力をつけてからじゃないと配信で爆発力は発揮できないから。
そうなんですね。
配信は拡散の媒体ではなくて、すでに自分のファンになってくれてる人に向けた媒体だと思ってて。X、YouTube、TikTok…そういう拡散の媒体で自分を知ってもらった上で配信しないと。配信からファンを増やすってすごいコストがかかりますよね。配信やらないよりはやったほうがいいっていう人もいるし、やれば「何かやっている」という満足感にはつながるけど、自分はやる意味を考えちゃうので。今は配信を強くするために、YouTubeとTikTokを必死にやってます。
TikTok、結構伸びてません?
多少掴んできた感じもあるので、2025年は多分ちょっと来るとは思うけど、TikTokとは相性があんまり良くなくてムズかったですね。
TikTokは相性悪かった?
SNSでバズるにはキャラか企画力かどっちかが必要だと思ってるんですけど、TikTokはやっぱりキャラが強いので。自分はキャラは強くない。どっちかといえば企画力。そこでYouTubeのほうがハマりやすかったんですけど、TikTokもバズらせなきゃなってところでいろいろ考えて…。自分のキャラの弱さを補うべく黒人SPをつけはじめたんですよ。そこからちょっと伸びてきてる。
あの方にはそういう役割が!
俺を守る以上に重要な役割がww 動画自体は筋立てのあるドラマ展開でちゃんと真面目にやってるんですけど、そこに黒人SPという異物があることでそれがコメディになるみたいな。
音弥さん、いろんなことを深く考えて展開しているんですね。
いやでも、そこはやっぱり生き物として生きていくんだったら考えないと。
生き物としてw
大事っすよ。「みんながやってるから」で流されていくと危ないこともあるわけだから。疑問を持ったり考えたりするってことは、ホストどうこう以前に生き物としてめちゃめちゃ大事なことじゃないですか?
ちなみにインスタのハイライトに毎月の成績をコメント付きで全部残してますけど、あれはいつから?
ユグ入ってからは一応毎月残すようにはしてたと思います。そのときの自分がどうだったか、何を思っていたかっていうのを振り返れるように。自分の歴史を残していってる感じです。
見返したりするんですか?
しますよ。過去を振り返ってそのときの自分に依存するのはよくないんですけど、今の自分になるまでの過程を振り返って順序立てて考えていくのは勉強にもなるから。経験則から学ぶことも必要なんだけど、プラスで歴史から学べるようになったら吸収力も変わりますよね。「賢者は歴史に学び、愚者は経験から学ぶ」っていう言葉もあるじゃないですか。それを実践してます。
歌舞伎界隈の音弥さん評価として、ミスがない、悪い噂を聞かない “パーフェクトホスト”という声が聞こえてきますが。
全然パーフェクトじゃないですよ。そう見えるなら転び方が上手なだけです。ケガしない転び方できるっていうか、ミスってもリカバリーが上手なんです。それです。
ミスってはいる?
人間なんで。ただ、受け身が比較的上手いってだけだと思います。柔道もそうですけどダメージがあるかないかって受け身しだいじゃないですか。
たとえば名前を間違えちゃったときに、「あっ、ごめん……」てなったらもうそれで終わりだけど、「ヤバっ、おばあちゃんの名前言っちゃった!」とか言ったら、なんかうやむやに笑いになるみたいな。今の例は適当ですけど、受け身しだいでなんとなるみたいな話です(笑)。転んじゃったならどう面白く転ぶかみたいな。
骨折が打撲くらいで済む。
絶対に失敗しないは無理だから。失敗だけどギリギリ失敗じゃなく着地できるみたいな。
自分のなかで本当に取り返しのつかない失敗って1個しかなくて。それは父親との最後の会話で…。うちの親父いろいろあって俺が10代のときに蒸発してるんですけど、いなくなる直前に口喧嘩みたいな感じでバーっと言い合ったんです。そのとき勢いで、「こんなクソみたいな親父の元に生まれて最悪だったわ!」って言っちゃって。自分でも言い過ぎたなって思ったんですけど、まさかそれっきりになるとは思ってなかった。だからもう、“取り返しがつかない”って状況にしたくないんですよ。
失敗しないに越したことないけど、するし。だから、取り返しがつかない大事故になる前に、学ぶってやっぱ大事だなって俺は思います。見てると、右肩上がりで売れてる人ってみんな多分そういう失敗から学んでる。
上がったり下がったり売上に波がある人って、自分の成功体験から学んじゃってるんですよね。このやり方で上手くいったから次も上手くいくだろうって。その間には同じ失敗を繰り返してるから落ちてるときがあるんだけど、そこはたまたまで片付けちゃったりしてそれ以上問題を掘り下げない。でも、ゆるやかにでも右肩上がりに上がっていく人って、失敗から学んで繰り返さないんです。だから自分は後輩に教えるときも、どっちかっていうと失敗体験から教えてあげたほうがいいかなって思ってます。
どう教えるんですか?
その行動心配だなぁってときは「それだとこういう失敗があるから気をつけてね」という言い方をする。未来を予測してあげる。そうすると失敗したときに「あ、ほんとに言う通りだった」となるから。そこで初めてあの人の言うことは聞いておいたほうがいいなってなるんです。聞く耳を持ってくれるようになる。
では最後に、音弥さんの今後の目標や展望を。
なりたい自分には確実に近づいてるので、ここからもっと大きなものを見たいです。売上がとか、ホストとしてとかじゃなくてもっと大きなものを。
なりたい自分とは?
そのときやりたいことをしっかりできて大事なものを守れる、そういう自分。そうなるためには経済力とか余裕とか発信力とか必要になってくると思ってて。そのために今は強くなってる最中。自分っていう存在に力をつける。それが俺が目指しているもので、その1つの目的が今たまたまホストっていうだけなので。
今達成したいところでいえば、「ユグドラシルの九条音弥」から「九条音弥のいるユグドラシル」になること。だいぶ難しいですけどね。でも、それを実現できたらなりたい自分にまたちょっと近づけると思ってます。
ためになるお話が満載だった音弥さんインタビュー。「3億の感覚値がわかってきた」ということで、今年はその数字達成してしまうかも!? 引き続き大注目のホストさんです! (取材・文/ささきみどり)
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