近頃調子が悪くて成績がイマイチ、こんなにがんばっているのに成績が伸びない…。そんなスランプありますか? キャバ嬢にとって避けては通れない“停滞期”。脱出法はあるのかないの!? 歌舞伎町一の売り上げをほこる現役プレーヤーにして、キャバクラ『N』プロデューサー、桜井野の花さんにスランプの脱し方についてアドバイスを頂きました♥
「すべてやり切る」を継続して その結果見えてきた自分の天井
キャバ嬢のコの取材をしていると、売れているコでもマンネリや調子が悪いときがあるんだなという印象を受けます。野の花さんのキャバ嬢人生にはそういうスランプ的な時期ってありましたか?
私はキャバ嬢としては運もあったので、長く続くような低迷期、停滞期っていうのは思い当たらないかな…。いや、でも千の大台~+500の間でうろうろしていたかもしれない。独立する前に在籍していた『グレンズフォール』にいた頃、ちょっと下がったときありましたね。ホントにヤバッてときは大台+3万のときとかあったから。あぶねえ!みたいなww初めて大台に乗ったときからそこから絶対下げたくなかったんで。ヤバかった(笑)。
軽い気持ちで聞いてみたらちょっとスケールがデカかったwwそれは停滞というよりも…。
キャバクラ嬢としてのマックスですよね。お店を休むということもしなかったし。お客さんともひっきりなしに連絡を取り合うじゃないですか、それをやり切ってのマックスですよね。寝る時間、ご飯を食べる時間、ちょっとした息抜きの時間を確保して、それ以外の時間を全部仕事に回してそれでこの結果だから。そこが天井なのかなと。
いつからその成績をキープしていたの?
結構前からですね。2軒目のお店だったかな? ナンバー1になったときに一気に200くらい上がって、そこから毎月50、50、50、50ずつ上がってきて。50上がらなくて25とかの月もあったけど、前の月よりも下げることはなく。キャバクラをやっている中で、先月の自分よりもいい売り上げ、去年の今頃よりもいい売り上げっていうのを心掛けてきて、そうやって少しずつ積み上げて大台に乗った。でもそこから+500の間でうろうろするんですよ。歌舞伎町という街で、24時間という限られた時間の中で、いろんな要素を考えたときに、この金額が限界なのかなと。
キャバクラは偏差値社会!受験と同じことが起きる
それは「もうこれ以上の伸びしろはない」みたいな?
ずっと全力でやってきた結果、イレギュラーなことがない限り、プレーヤーとして個人的に売るのはココが限界だなっていうのがわかりましたよね。イレギュラーっていうのは、自分の誕生日月と年末ね。天井が見えたとなると、あとはいずれは下がっていくしかない。そういう見通しのもあったので新しいステージを求めて自分で店をプロデュースした部分もありますね。
野の花さんのケースとはまた別に、いつも通りやっているのに低迷したり停滞するケースってありますか?
たまたまお客さんが一気に切れたりとか、いろいろあると思いますけど、そういうことではなくってこと?
今回のテーマでもあるんですが、いろいろ含めて「調子が悪いときどうしたらいいのか」、という点で検証してください!
まあ、やることやらずに調子が悪いって言っているのであれば、やれって話ですよね。これまでの成績がむしろ運が良かった、まぐれみたいなものなんで。やることやれば上がると思います。
ちなみにやることやるの「やること」とは?
接客、営業の手を抜かないっていうキャバ嬢としてあたりまえのことという意味で。やることやっているのに調子が悪いっていうならまた理由は別にある。店での自分の偏差値が下がっているっていうのが一番考えられる要素だと思います。
ん?店での偏差値?
キャバ嬢の成績って、“受験勉強”に置き換えると仕組みがわかるんですよ。偏差値で考えるといろんなことがクリアになるんです。どう説明したらいいかな…。たとえば、私も大学受験のとき停滞したことあるんですよ。どんだけ勉強しても偏差値が上がらない。なんでこんなにがんばっているのに偏差値が上がらないんだろうって考えとき、「そうだ! 周りも死にもの狂いでやってるからだ」って気づいたんですよ。一般受験とかが近くなるとみんながんばって勉強するじゃないですか。みんなががんばって勉強しているから、自分ががんばっていたとしても偏差値は上がらない。みんなと一緒のがんばりをしていたら上がらないんです。
伸び悩むときこそ変わらぬ努力 周りが脱落していくのを待て!
自分もがんばってはいるけどみんなもがんばっている、だからテストの点数が上がっても偏差値としては上がらない。そういうことがキャバクラでも起きる?
そう、偏差値って周りの平均値に対して自分の立ち位置を示すものだから。キャバクラでいえば、どれだけがんばっても周りの売り上げが良ければ、自分のがんばりは浮かび上がらない。そこで偏差値を上げようと思ったら、猛勉強するのと一緒で、あの手この手で自分がずば抜けた努力をするか、もしくは上の人間や同列の人間が脱落していくのを待ってじっと耐えるかしかない。
周りが脱落していくことってあるの?
そこからはマラソンっすね。しんどいときこそ、どれだけ同じことを継続し続けられるかで差が出てくるんで。「もういいや」ってなるんじゃなくて、上を目指す努力をしつつ、淡々といつも通りのことをし続ける。それが出来るかどうかにかかってる。持久戦です。
気持ちが焦りそうですね。
全員が全力でいつも通りのことをし続けていたら現状は一生変わらないですよね。でも、意外とそんなことはない。誰かが店をやめるとか太客が切れるとかの外部ファクターもちょいちょいあるし、油断したり息切れすることで成績が下がるということもある。スキって日常的に生まれがちなものなんですよ。たとえばちょっと忙しくなったらフリーの接客に身が入らなくなるとか。良い席着けてもらっても連絡先聞かずに終わるとか。頭の中がその日、その日、みたいになっちゃったりするとそこにスキが生まれる。
目先のことにしか気が回らなくなるとワキが甘くなる?
そうなんすよ。すこで徐々に差が出てくる。フリーが適当になる、お客さんに連絡をしない…。キャバ嬢って、プライベートの時間をどれだけお客さんに割けるかっていうところがキモになってくると思うんですよ。割く時間が減る、店舗の中でしか時間を割かないようになってきたら…。それが自分だったら自分の調子が悪くなるし、それがライバルだったらライバルの調子が悪くなってくる。なので、「調子が悪いときの打開策その1」としては、今のままの努力をとにかく続けるってことがまず何より大事なことだと思います。
その店での自分の偏差値は? 場所を見つけることも戦略★
調子が上がらないとき、とりあえずいったん立ち止まって休んでみるというのはどうですか? 結構多いとお思いますけど。
休むコいますね。とりあえず息抜きとか、病んで長期休暇とか、旅行とか、あるいは整形休暇とか…。そのコのポジションとポテンシャルによると思いますけど…。それで1週間休んで仕切り直して本来の自分を取り戻すとか、がんばろうって思えるならいいんですけど…。これは私の考えなんで参考にしなくていいんですけど、何か嫌になっちゃって現実逃避として休むんだったら負けだと思いますね。自分の場合キャバクラは持久走だと思ってるんで、ちょっと疲れちゃたんでしばらく休みますって言ってるコの気が知れないです。私は休んでいる間に流れたお客さんとかもったいなさすぎて。
偏差値で考えてみると、そもそも今いるお店の偏差値が高いってこともあり得ますよね。それで今、必要以上に苦しいとか?
それ重要ですね! その店に入れたってことで受験的には合格はしてるんですけど、入れたからOKじゃない、そこで稼げるかどうかなんで。たとえば東大に必死こいて勉強してギリギリで合格するのと、さらっと余裕で合格するのとじゃやっぱりその後が違いますよね。キャバクラも『美人茶屋』とか競合店は偏差値めちゃくちゃ高いですよ。それは何も東京だけの話ではなくてその街の繁華街それぞれに言えることだと思うんですけど。席数、客層、単価でその店におけるパイ(利益)って大体決まっているわけじゃないですか。それをキャバ嬢のエリートたちが奪い合うわけだから、結果を出すのもなかなか厳しいものがある。そこはあえて環境を変えるのも戦略ですよね。私も昔、高みを目指して『フォーセンス』に入店したことがあったんですよ。でも速攻やめた。それって、ここは私が勝負して勝てるところじゃないと踏んだからなんですよ。働いてみて、「ヤベ、ここは違う」と気づいた。ここじゃダメだ、環境変えなきゃと思ったんですよ。
やるべきことは変わらない 日々の努力はやっぱり必須!
努力を継続しても成果が出ないときは?
やめて心機一転新しいところに移る! 調子が悪いときの最終的な打開策としてはもうそれしかないかな。さっき言ったように同じ店で競い合うっていうのは持久走になってくるわけで、その持久戦から一抜けて別天地に行くっていうのは、“いかに売上を伸ばすか”という目標がある以上は、負けでも逃げでもなく戦略です。
店を移るのも戦略!
自分に合う環境を見つけるとか、生息場所を変えるって大事ですよ。私みたいにそういう競合店は避けて、自分が余裕でナンバー張れる店でシェアを独占しながら売上を伸ばして名前を売るっていうやり方もある(笑)。
生存競争って感じですね。
でも私、言いますよ。「環境変えてみるのもいい」って。地方から来た女のコのお客さんとか、「相談あるんですよね」って言われること多くて。こうこうこうなんですよってお店の不満を聞いてたりするんですよ。その答えとして、「店、変えたほうがいいんじゃないですか?」ってよく言います。自分のモチベーションが上がる店に移るのが一番いい。そっちのほうが勉強にもなるし。…とは言えね、結局、お店を変えたところでやることって変わらない。フリーについてお客さんの連絡先を聞いてその人に連絡をしてお店に来てもらって…そういう作業は変わらないんで。
環境を変えた上でやることはしっかりっていう。
結局、持久走に関してはライバルがいようがいまいが変わらないことなんです。キャバ嬢ってそういうもんなんすよ。楽してお金稼げるわけじゃないんで。そのお店で踏ん張るか、別の店で心機一転仕切り直すか、いずれにしても、自分がちゃんとしっかりお客さんに時間を割けるかどうか、それにかかってます!
(野の花の教え♥ 本日のおさらい)
★キャバ嬢は瞬発力よりも持続力がものを言う。
★どれだけ同じ努力を続けられるかでやがて差が出る。
★今の店での自分の偏差値を知り戦略を考えるべし。
★あらゆる努力をして伸び悩むなら店を変えるのもあり。
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