30歳のバースデーを最後にキャバ嬢を卒業した葉月芽生さん。12年間の思いを込めたラストイベントについてインタビュー!「仕事のことを考えていない状態が新鮮!」という現在の心境、引退後の新しい生活についてもお話を聞きました♪
―9月28、29日のバースデーイベントを最後にキャバ嬢を卒業。お疲れ様でした!でも、ちょっとびっくりしましたけどね。
30歳で卒業するって元々決めていたんです。それまでは全力で頑張ろうって。それはもうお店にも言ってあったんです。「30歳の誕生日で終わり」って。何年やったんでしょうね。12年とか? 前半が千葉の柏で後半が東京。24のときに東京に出てきて美人茶屋に入ったからざっと半々ですね。やり切りましたね。すごく楽しかった。夜はめちゃめちゃ天職だったと思います。
―毎年バースデーにはテーマがありましたけど、今年は?
撮影のスタッフさんといろいろ話した結果、素の自分に戻りますっていう意味で「裸(ら)」になりましたww バースデーって行ったらキラキラでゴージャスにするものなんだけど“卒業”だから。キャバ嬢から素の自分に戻るわけだから脱ごうって(笑)。これまで、水着の撮影とか全部NGでドレスを脱いだの始めてなんですよ。
―水着NGだったんですね。
自分の体に自信がないっていうのもあるんですけど、グラビアじゃないんだから脱ぐってどうなんだろうって抵抗感があったんですよ。正直、水着も下着も一緒じゃないですか。宣伝とはいえ脱ぐのは違うなって思いが自分の中にあったので一切やらなかったんです。でも、最後だし、キャバ嬢人生の締めくくりとして、これまで自分がNG出してきたもので締めようみたいな。「裸」とは別にドレスのパターンも撮りましたけどね。
―今回のテーマカラーや内装は?
テーマカラーはゴールド、白、ブルーの3色。ドレスも青と白を着ましたね。ドレスはAngel Rさんがこの日のために作ってくれたものでめちゃくちゃかわいかったです。内装は、最後なので、歴代の撮影カットの中から自分が気に入っている写真をパネルにして階段にバーっと展示しました。入店して最初の撮影のときの写真から一番最近のものまで、自分が気に入っている写真をパネルにして。
―ラストイベントということで何か特別なことはありましたか?
お客様が2日間イベント告知の卒業トラック走らせてくれました。宣伝というよりもテンションを上げるためにって感じです。新宿、渋谷、西麻布、六本木、銀座…。このあたりを走りましたね。プレゼントもたくさん頂きましたし、ケーキもめっちゃいっぱい。食べ切れないくらい♥
―タワーはどんなタワーを?
2日目のラストデーにタワー2回やりました。1つは3基で1セットのタワーで、2つ目はタワーを作ってくれたゴッサムさんがバカラのグラスを用意してくれて、10段のバカラタワーしました。中身はラベイです♪
☆芽生さんのバカラタワーについてもお話しているゴッサムさんのコラム
―ノベルティも豊富でしたね。
そうなんです。最後なのでめっちゃ種類を作ったんですけど、予約の段階で全部なくなっちゃって。追加注文できるものは追加したんですけど、それでも足りなかったですね。100個以上作ったものもあったけど、iPhoneケースとか50個くらいしか作れなかったものもあったので。お客さん全員に行き渡らなかったのがちょっと残念でした。
―イベント終わってみてどうでした?
バースデーはすべて思い出深いんですけど、今回のバースデーは自分の中で一番でした。歴代で一番いい売上を出したっていうことよりも組数がたくさん来てくれたのが嬉しかったです。うちのお店って3階3ホールの大箱なんですけど、そこを全部自分のお客様で埋め続けたいっていう夢があって、それが叶いました。心から祝ってくれるお客様だけ来てくれたらいいなと思っていたので、SNSで告知だけして個人的には営業していなかったんですけど、それでも店が埋まったっていうことも嬉しかったですね。
―卒業することはお客さんにはいつお知らせしたんですか?
10年とか付き合いのあるお客さんには「30歳で上がる」とは言ってましたけど。割とギリギリまで言ってなかったですね。1カ月前とか半月前とか。早めに打ち明けてそれからの月日が湿っぽくなるのも嫌じゃないですか。直前まで普段通りでいたいっていうか。
―早めの告知でご祝儀的に稼ぐのも王道だと思いますが、そうはしなかったんですね。
全然。元々お金にも執着なかったし。私、この仕事を始めてから今までお店にお金のことを言ったことって一切ないんですよ。なんなら入店したときのお給料でずっと来てる感覚。もしかしたら社長が上げてくれているかもしれないけど、給与明細を見ないからわかんないですよね。交渉とかもしたことないし。「めっちゃ稼いでるでしょ」って言われるけど、有名なコたちの中でいったら私が一番低いと思いますよ。
―もったいない気もしますね。芽生さんなら言い値で通りそうなのに。
「絶対交渉したほうがいい!」とはみんなに言われていたけど、別に十分もらっているから気にならなかったんです。お金は追うと逃げられるって言うし。さすがに小計で1,000万円売ってお給料が100万円とかだったら、「この店ヤバいな」って思うかもしれないけど、そうじゃないから(笑)。でも、仮にそうだったとしても最低100万円もらえていたら普通の生活送れるから別に何も言わないかも。
―そうなんですか!?
だって、一般的な感覚で考えたら何の資格も能力もなくて、男の人と話してお酒飲んで100万もらえる仕事なんてないじゃないですか。それだけでも十分すぎるほどありがたいって思っちゃう。
―お金に執着しないのは、最初から今に至るまで変わらず?
変わらなかったですね。お金に執着したことがないから、太いお客さんが切れたところで別に気にもしなかったし。そもそも私、太いお客さんってそんなにいないんですよ。太いお客さんでも普通のお客さんでも全員同じ対応なので。どんなに高いボトルを入れてくれても同じ時間しか着かないから、特別扱いされたい太い人は指名にならないんですよ。それでぐちぐち言われたら、「私じゃなくて特別扱いしてくれるコを指名して」って言っちゃうスタンスでやってきました。
―芽生さんは使った金額に関わらず「お客様は全員平等」がポリシーでしたもんね。
だから私、単価はそんなに高くないんです。ただ、組数がめっちゃ多いんです。だから1人、2人切れたところで困らなかったんだと思う。面倒臭い人を1人相手にするんだったら、良い人10人接客しているほうがいい。気持ちもハッピーだし。そっちのほうが合ってましたね。
―お店の人には「もっとあの席長く着いてよ」とか言われたりしなかったんですか?
確かに、お店的にはそっちのほうが良かったと思います。私が太いお客さんの席にずっと着いているほうがシャンパンも下りるし単価も上がるから。でも、「全部の卓、同じ時間着けて」って常に言ってました。
―そこまで平等にこだわるのは何でだったんでしょう?
執着したくなくて。逆に太いお客さんを扱える女のコってすごいなあって思います。私は耐えられないから。呼ばれたらすぐ行くとか、連絡は必ず取れるようにしておくとか、すごく大変だと思う。後輩のコとか見ててすごいなって思います。
―卒業から少し日にちが経った今の心境は?
気持ちが楽です。やるだけのことやり切ったから未練もないし、今が一番人生楽しいかも♥ 毎日充実していますね。朝から起きてるから普通にランチとかもめちゃくちゃ行くし、散歩へ行ったり、買い物をしたり。何も予定を組まずに「今日は何しよっかな♪」っていう超ハッピーな毎日を送ってます。ゆっくりできるから趣味を増やそうと思って、最近またゴルフも始めました。
―前にもゴルフやっていたんですね。
お客さんの話題についていけるようになろうと思って、六本木に来たときに始めたんですけど、ゴルフって朝からスタートだからしんどくて。1年くらいやって、ルールもわかったしお客さんの話にもついて行けるようになったのでそれで一旦やめていたんです。
―しばらくはゆるっと?
昼もモデルをしたりそれなりにいろいろやってますけど、しばらくはゆったりした生活を送りたいですね。これまではお休みの日って寝て休んで終わりだったし、2週間とかまとめてお休みを頂いても、頭を空っぽにするっていうことはなかったから。旅行していてもお客さんに連絡返したりとか、常にどこかに仕事があって心から楽しんだことってなかったので。
―前に旅行があまり得意じゃないって言っていましたね。
旅行へ行っても結局仕事とつながっているし、朝から動くからそれで体力使うし。結局ヘトヘトになって帰って来るからあんまり好きじゃなかったんですけど、いまはめちゃくちゃ楽しめるんですよ。バースデーが終わって4日後くらいに沖縄へ行ったんですけど、それがすごく楽しくて。マジで人生で一番楽しい旅行でした♪
―今までは仕事でいっぱいだったんですね。
キャバ嬢のときは脳の中に仕事しかなかったから、やめたら脳が空っぽになったんです。そしたら、楽しいことばっかり考えるようになったり、全力で楽しむことに没頭できたり、新しいことがどんどん入ってくるようになって毎日が新鮮。きっとやり切ったからこそ、空っぽにできたんだろうなって思います。
―12年間のキャバ嬢人生を振り返ってみると?
最高でしたね。天職だったしいろんな素敵な方たちに恵まれて日本一幸せなキャバ嬢だったと思います。周りのスタッフも女の子もお客さんもみんなほんとに良い人だった。キャバ嬢最後の日を大好きな人たちに囲まれて終えることができたことが最高だった。「私は幸せだな」って心から思えました。振り返ってみても、楽しいことしか思い出せない。幸せなキャバ嬢人生だったなって思います。ほんとに幸せでしたね♥
盛大なラストイベントともに12年間のキャバ嬢人生に幕を下ろした芽生さん。今はやり切った充実感を感じながらのんびりした時間を楽しんでいるようです♥ 長い間おつかれさまでした!
セカンドキャリア有名キャバ嬢紹介
銀座『J-VOGUE』社長 葉月芽生の銀座改革プロジェクト♥この街に新しい風を吹かせたい
銀座『J-VOGUE』社長 葉月芽生の銀座改革プロジェクト♥この街に新しい風を吹かせたい