バースデー3日間で1億円を売り上げて歌舞伎町の伝説になったホスト・愛夢路澪(あむろ れい)さんへのインタビュー後編♪ 今回は、売れる人間になるためのマインドと実践的な手法についてお伺いしました。夢を実現できる人とできない人の差、時間の使い方などなど、6年連続で年間1億円を継続している澪さんの“成功のセオリー”をさらに詳しくリサーチ!
☆コラム前編:「ホスト脳」と「ビジネス脳」 逆算のセオリー!!
―Men’s & Queen(メンクイ)時代から、Arthur(アーサー)オーナーの現在までたくさんのホストを指導してきていると思いますが、愛夢路澪ならではの指導法ってあったりするんですか?
売れる人間になりさえすればあとは勝手に売れるんで、売れ方ってないっちゃないんですよね。じゃあ“売れる人間”ってなんだよって言ったら、それは「感動を生み出せる人」なんですよ。だから僕は感動を生み出せる人であるために「ピュアになれ」って教えてます。ピュアな人間にしか感動って生み出せないので。
―感動を生み出す?
これまでの経験から、感動を作れるか作れないかが売れるか売れないかの差だと思っていて。これはホストじゃなくてもどんな商売にも言えること。商売って全部人だから。たとえば高校野球、観覧席で応援している女のコたちって別に野球のルールを知らなくても感動して泣くじゃないですか。あれは何に感動しているかって言ったら、恋愛もおしゃれも封印して野球に注ぎ込んだ3年間の集大成、そこに感動してるんだと思うんですよ。3年間部活に打ち込んでそれでも試合に出られないやつもいて、そんなやつらの代表同士の試合だから観てる人みんなが感動する。3年間野球に捧げた青春に感動するから涙が出る。
―1つのことに打ち込んでるその姿に心打たれるみたいな?
その感動に人はついてくるんです。商売は全部人で、とりわけホストはめちゃくちゃ人間商売。ピュアに打ち込んでやり続けることで感動が生まれるんです。ナンバーに入るのを応援したいって言ってくれる女のコに好かれるなら、仕事にピュアじゃないと応援は絶対してくれない。高校球児は野球にピュアじゃないですか? 目標に対してどれだけピュアに向き合えるか、そこにドラマが生まれる。
―ホストのピュアって「売れたい!」ってことに対してピュアってことですよね。仮に人間性がクソだったとしても「売れたい!」にピュアだったらDVホストでも感動生みますか?
DVに関しては何とも言えないですけど、極論、ひねくれてたり、クソなやつでも、「売れたい!」という思いに対してだけはピュアだったらそこには心打つものがあると思います。クソな人間が売れたいってことだけにはピュアだったら、そのギャップで惹きつけるものはある。ただクソなだけだったら絶対に応援されないから。最初は興味持たれてもその後長続きしないんで。逆に周りにクソクソ言われていてもお客さんが離れないとしたら、そのクソな人間にはクソなりに一本ブレない芯があって、クソを上回るほどのピュアな魅力があるってことだと思います。
―澪さんがいう「ピュアになれ」ってそういう意味なんですね。
ホストって売り上げを上げることが仕事じゃないですか。僕が店でつねに言っているのが、「売上を上げるために邪魔になるような自分の問題ごとは極力なくせ」ってことですね。従業員同士の人間関係で悩むとか、あいつの目が気になるとか、そういうのはナシ! 言いたいことがあったらお互い全部オープンに言おうって感じにしてます。仕事に対してピュアじゃない人って多いんですよ。仕事はお金稼ぐための手段だとか、無駄に人間関係で悩んでたりとか。その人がそれでいいなら別にいいけど、もしもその仕事で成功したいと考えているならどれだけピュアに向き合えるかにかかってる。逆に、ピュアになれることが一番成功しやすいものだとも言えますね。
―改めて考えてみると「ピュアになる」ってなかなか難しいですね。
ピュアになるって仕事どうこうだけじゃなくすべてに通じると思います。たとえば友達を作れる人間と作れない人間の違いも相手に対してピュアかどうかですよね。友達作れない人間って、自分が好かれようとしてたりちょっと無理してたり、あるいはあまりにも相手に興味なさすぎたりする人。友達ができる人は、その人と仲良くなりたいって真っ直ぐに思っているし、一緒にいる時間を心から楽しんでる。だから相手にも好かれる。仲間に好かれる人は仲間に対してピュアだと思うんですよ。裏があったり、目先の損得考えたりしている人ってピュアじゃない。だからお互い利用し合うことはあっても好かれはしない。
―身につまされますねえ。
お客さんにモテたいなら、「ヤリてえな」とか「こいつにいくら使わせよう」とか、そういうことを考える以前にやっぱりピュアに向き合わなきゃモテないですよ。ちゃんと人と人として関係性を作るところから始めないと。僕らはお金使わせるのが仕事だから、仕事という意味ではいくら使わせても何してもいいと思うんですけど、向き合うときはピュアでいたほうがいいんじゃないかと僕は思うし、そう教えてますね。
―澪さんも相当にピュアなんですよね?
僕ピュアですよ。知恵はあるんですけどピュアな人間なんですよ。仕事に関してとか好きな人間に対してはピュアです。まっとうに。賢い悪知恵ってあるじゃないですか。それ、思いつくこともありますし、あえて悪知恵を働かせるときもあるんですけど、全部根本を掘り下げていったらピュアなんですよ。「こうなるためにはこうしよう」「死ぬ気でやろう!」みたいな目的に関しては。自分で自分の姿勢を感じるくらいなんで第三者から見たら「あいつ暑苦しいな」ってくらい。僕けっこう暑苦しいんで。
―そういうところに心打たれてバースデーはみんな事前入金しちゃう。
3日で1億売り上げたときとかめっちゃピュアでしたよ。別に上手いこと丸め込んだりしてないですもん。「3日で1億売りたいからお願い!」って言って。ただ、そのときに3日で1億売ったらどうなるのかっていうところまで全部説明してました。そこはピュアとビジネス脳のミックスなんですけど。
―ビジネス脳とピュアのミックス。最強ですね。
僕がそういう思考をしていることをお客さんはみんなわかってます。
―「この人どうなっていくんだろう」っていうワクワク感が澪さんにはあるのかもしれないですね。
それは結構あると思います。どうなっていくか先が見たい、果てを見てみたいみたいな。
そういう人多いと思います。
―澪さんはお客さんと長く続くほうですか?
長いお客さん多いですよ。切れるときは、「転勤する」とか「結婚する」とかお客さんのやむを得ない事情ですね。8年、9年通ってくれている人とかいっぱいいます。特に今は初回に着かないぶん長いお客さんばっかりですね。初回得意なんで初回に着いたら全部持ってっちゃうから、そこはみんなにチャンスを譲ってます(笑)。
―初回が得意でお客さんも切れないって…それ最強ですね。
僕の営業の真骨頂はお客さんが切れない、アベレージが続くっていうところ。お客さんのほうに事情がない限りは切れない営業です。「爆弾」されても切れないです。仮に従業員が「愛夢路澪さんはめちゃくちゃ嘘つきだよ」って吹き込んだとしても絶対切れない。そんなわけないって全部お客さんのほうが弾く。そこはピュアな自分を知ってるから揺るがないんですよ。
―アベレージが続くっていうのは?
一攫千金じゃなくて売れ続けるってこと。そういう形を作るのであれば僕が歌舞伎町で一番スペシャリストだと思います。
―売れ続けるスペシャリスト!
一攫千金型っていると思うんですよ。1年間バーンって売れてそのあとちょっと息切れして小休止入るみたいな。僕の場合はそっちじゃない。コンスタントに売上を維持することで時間を作りたい派なので。
―時間を作ることと売れ続けることにはどんな関係が?
僕の仕事に対しての考え方って「売れれば売れるほど時間ができる。時間ができればさらに売れる」なんですよ。できた時間をお客さんに使うとか、知識を増やしたり新たな経験を積んだりして自分に奥行きを作るとか。時間を有効に使うことでさらに売れるようになっていくと思ってます。
―時間と売上って関係が深いんですね。
新人のうちは成果に見合わない仕事って多いじゃないですか。売上を立てるためにかける時間も労力も多いから。それは仕事効率が悪いからですよね。なんで仕事効率が悪いかっていったら知らないからなだけ。でも、やり続けることによって、「こういうふうにしたら上手くいく」っていう成功体験と「こういうふうにすると失敗する」っていう失敗体験を、ABテスト(AとBの2パターンのうちどちらがより良い成果を出せるのかを実践検証する手法)的に繰り返すから覚えていくんですよ。そうすると無駄が減って要領が良くなるから成績が伸びる。結果的に時間ができるっていう形ができる。これをわからずにやっていると、ただグダグダと下っ端で居続けるしかなかったり、成功したとしても「自分がすごい」って勘違いした状態で成功を無駄遣いしてしまう。
―自分が今やっていることに対して“ABテスト”的にもっと自覚的になったほうがいいってことですか?
“そこ”に至る理由っていろいろある。それをできる限り分析することで自分が上手くできるパターンを掴みやすくなりますよね。指名が取れたとき、「やった!」で終わらせない。なぜお客さんがついたのか、ちゃんと分析できる人が早く売れるし長く売れ続けると思います。何かしら流れが変わったときはなぜそうなったのかを分析する。良いことも悪いことも結果から原因を探ることで次に活かせるものはすごく多いです。そこをスルーするかしないかが売れ続けるかどうかの別れ道。一攫千金で終わっちゃった人ってわかってない人が多いですよね。
―そういったことを従業員にも教えている?
あれやれこれやれって細かいことは言いませんけど。僕、のびのびやらせるって決めてるので。新人を育てる場合だとまず最初にヒアリングするんですよ。どういう人間なのかを知るために。それを聞いて「じゃあまずは、こういう感じでやってみて」って言いますけど、同時に「気づいたことどんどんやってみて、あとのびのびやりな〜」って言いますし、よっぽど事件が起きない限りは見守ります。長所も短所も得意不得意もその人ならではの個性なので。「ピュアである」「結果から原因を分析する」っていうのはみんなに当てはまるところ。これはやろうと思えば誰でもできる。逆にそれ以外のみんなにあてはまらないところがそのホストにとっての魅力になってくるので。そのまま自分らしくいられるキャラクターに磨きをかけていったほうがいいですよね。
―いまホストクラブ以外にも手掛けていることってあるんですか?
バーも経営してます。『12 STAR Bar(トゥエルブスターバー)』っていう名前なんですけどね。略してスタバ。最初からスタバって略せるような名前にしました。ロゴも寄せてますww 深夜ってスタバ空いてないんで、深夜にスタバ行こっていったらココだなってわかるように名前つけた感じです。歌舞伎町のメトロプラザ1ビルの4階なんですけど結構広くてキレイなバーですよ。他にも昼の会社もあって、昼で手がけたい事業もあるんですけど、コロナで状況がよくないので保留中ですね。コロナが終息するまでは既存のものに集中!
―ゆくゆくはこうなりたいとか野望は?
僕、貧乏な人生を送ってきたんですよ。それもあって、年商100億以上の会社作りたいなって思ってるんです。ホストって学やキャリアがない人間が成功するための近道じゃないですか。短期間でお金を爆発させられるし上場企業の社長の年収くらいだったら越えられる。UFJの社長でも年収4,000万円くらい。そこから税金引かれて2,000万くらいが所得なんで。そういう大会社の社長に比べたら稼げるけど、上場企業の年商には遠く及ばない。だからこそそこに到達したいなって思います。そこはホストクラブ経営だけじゃたどりつけないところだと思うので昼でも事業を展開して。ただ、今僕が好きなことできるのも全部ホストやってきたからっていうのがあるんでその軸は崩さないですけど。その上で別なジャンルも開拓しつつ。
―年商100億の会社…志が高いですね。
従業員が幸せになったら店も会社も勝手に成功すると思うので、従業員が幸せになれるように最後まで責任持つってことですかね。その結果、最終的に100億の会社になってるみたいな。それが野望です!
「感動を生む」「ピュアに打ち込む」、「ABテスト」、「時間の生み出し方」…。 成功するためのセオリーがたくさん聞けました。澪さんありがとうございました♪
有名ホスト紹介
3日で1億のホスト、愛夢路澪 ~前編:「ホスト脳」と「ビジネス脳」 逆算のセオリー!!~
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