小学一年生の男の子を持つシングルマザー・成瀬まりあさん(歌舞伎町『ヴェルージュ』)に聞く、人生と子育てとお金と男! シングルマザーの恋愛、再婚事情から見えてくる問題、対等なパートナーシップとは? まりあさんの直言も添えてお届けします。
―まりあさんのTwitterのツイート。結構強めですよね。
そうですね。でも昔のほうが毒吐いてましたね。お客さんとかに「やめなよ」ってたしなめられて多少大人しくなりましたけど (笑)。
―「5年間彼氏一切いないんだけど最後の二人が連続でトラウマになった〜〜」というツイートがありましたけど。5年間誰とも付き合ってないんですか?
子供もいるから付き合うっていうのはなかなかね。それと同時に以前付き合った人がだいぶこう最悪で…。「好き」とか思ったとしても、付き合うとかはまったく考えられなくなりました。自分には家庭もあるわけだし付き合うってなったら遊びじゃないから。
―どんだけ最悪だったんですか。浮気とか?
そういうことでもないんですけど。まあ、いろいろとひどいことがあって、最終的にこの人とは一緒にいることはないんだろうなと。それ以来、男性と付き合うということをやめました。結婚することもないわけだし、だったら付き合ってても時間の無駄だし意味ないなって。子供育てるだけでも大変じゃないですか。思い通りになることばかりじゃないからストレスもたまる。その上、これ以上のストレスを重ねる必要はないって思っちゃいました。
―異性に対して何かを悟ったんですかね?
男性に対してっていうよりも自分に対してかな。ちょっとアレな人が2連続だったから。それで、ああ自分なのか。自分がこういう人を選んじゃうのかと…。難がありすぎる人を好きになりやすいんだっていうことを悟りました。
好きというかいいなと思いやすいというか。向こうからめっちゃ押されて付き合い出して、付き合ってる間は楽しいこともあったけどいろいろあって不信感が募り…。でも、この人たち、私のことを大切に思っていたかって言ったらそうでもないと思う。大して好きではなかったようにも思う。
―思い当たる節が?
些細な「?」の積み重ねですね。私が嫌だって言っていることをするとか。後々振り返ってみると、好きな人が「嫌だ」っていうことは普通気をつけるんじゃないかなとふと気づいて。この人たちほんとに私のこと好きだったわけでもないし、大事にもされてなかったんだと思い至りました。
で、何が一番問題かってそういう人を選んでしまう自分なんです。そういう自分が信じられなくなりました。相手を信じられるからつき合うじゃないですか。でも、相手も自分も信用できない。だから付き合わないのかもしれないです。
―男性と付き合わないっていうのは、一切関係持たないってこと?
いや、ご飯行ったりとかそのぐらいはしてもいいかな。たまにデートとかもしますよ。ただ、がっつり付き合うみたいなことをしない。結婚っていうものが私の中にないので、付き合うっていうことに意味があんまりないんですよ。
―うっかり恋愛している場合じゃないみたいな?
良い人と出会ってないっていう説もありますけど。がっつり恋愛とか今はまだいい。生活もあるし。たまに、「そんな男と一緒にいて不幸になっていくくらいだったら、独りのほうが自由だし幸せじゃん」みたいな状態のコもいるんですけど、そういうコに限って大体シングルマザーなんですよ。あくまで私が見ていて感じることですけど。
―“そんな男”ってどんな男?
束縛、浮気、嘘つき、金銭問題、暴力、モラハラ…etc。バリエーションは無限にありますよね。何がダメっていうんじゃなくて、そのコにとって害のある男が“そんな男”じゃないですか? そのコは良くても子供に害があるとか、直接的じゃなくても間接的に害になっているのも含めてすべて。
いずれにしてもそういう男は手がかかるんですよ。手がかかる度合いでいえば子供2人いるようなもんだし、ストレスも溜まるだろうし大丈夫?って思います。結婚しているわけでもないなら別れたらいいのにって思うケース多いです。
―まりあさんはスパッと別れるほう?
そうですね。先がないんだなってわかった段階でやめます。相手への情とかさびしさとか諸々感情はありますよ。でもそれはそれ、やめるって決めてやめます。「そんな時間はない」って思うと結構吹っ切れるものですよ。ストレス溜まるのに一緒にいたら普通に毎日が楽しくなくなっちゃうじゃないですか。
―「やめると決めてやめる」潔いですね。
お母さんの笑顔が減っちゃったら子供にも良くない。子供って親が思っている以上にいろんなことを敏感に察しているものだから。自分と子供が楽しく暮らせることが最優先! おかげさまでハッピーに暮らしてます。ママ友つながりの年上の女性とか親戚とかからは、母子家庭で「かわいそう」みたいなこと言われますけど。親子2人で結構幸せに暮らしているから全然かわいそうじゃないんですけどね(笑)。
―「かわいそう」とか言われるの?
たまに言われることありますよ。普通の家庭の方からは心配されたり同情されたりしますね。「こんなに良いコなのに、もっと幸せになってほしい」とか。でも、悪気はなくて優しい気持ちから言ってくださっていることはわかるのでまあ別に(笑)。この人たちの価値観には「旦那さんがいたほうが幸せ」っていうものがきっとベースにあるんだろうなと理解しているので。
―価値観の違い的な。
ただ、普通に両親がいる家庭でも夫婦円満じゃなかったり、揉め事ばっかりでツラくて苦しくて…みたいな人見てると、「二親いることがすべてじゃないな。むしろ私は自由にのびのび暮らせているな」って思うこともあります。
何かに耐え続けながら夫婦生活を維持しているわけでもないし、私もライブ配信とかキャバクラで一生懸命稼いでいるから生活が困窮しているわけでもないし。不安定っちゃ不安定だし先行きの不安もめちゃくちゃあるけど、なんだかんだ毎日楽しく暮らしてるから。いざとなったら自分で絶対にどうにかしていく覚悟もあるし。
―たくましいですね。
自由に生きるためには稼ぐ力は必要だと思ってるんです。収入を得る手段は絶対に持っていたほうがいい。そうはいってもね、子供が小さくてフルタイムで働けないとか、子育てのために仕事を辞めざるを得なかったとか、収入が少なくて生活できないとか、いろんな事情は確かにあるから本当に難しいし一概には言えないんだけど。
でも、それをわかった上でもやっぱり思うのは、自分に経済力がないと男の人の理不尽なワガママとか受け入れざるを得なくなってしまうなって。対等であるためにも稼ぐ力って必要で、もし仕事を持っているなら安易に手放しちゃいけないし、何も持っていなくても自分で稼いでいくっていう気概みたいなものは失くしちゃいけないと思う。
―害がある男の人となかなか別れられない人って、経済力的なとこがネックになってたりしそうですね。
情もあるとは思いますけど、付き合うストレスよりも別れたあとの不都合な状況を考えると二の足踏んじゃうみたいなことあるのかもしれない。シングルマザーのコとか、結婚している人だったら金銭的な不安、生活の不安とかあるだろうし。誰か支えてくれる人がいてほしいって思うかもしれないし。
―経済的な不安ってなかなか払拭できるものじゃないから難しいですね。なんかすごく難しい話題に言及してしまったなって思います。
いやほんと、シンママの恋愛事情と経済事情は絡み合っているから難しいです。私はどうにか稼げているから、「ひとりでも生きられるようになったほうがいい」って言えるけど。
パートタイムの仕事とかしながら1人で子供何人も育ててるってなったら生きていくのも大変だろうし、そんなときちょっと優しくしてくれる人いたら頼りたくなるだろうし。水商売全然向いてないけど死ぬほど頑張っててそんなとき水揚げしてくれそうな人いたら寄り掛かりたくなるだろうし…。
でも、だからこそなんですよ。だからこそ、不安から逃げるために不幸を選んじゃいけないって思います。近寄ってくる男が全部不幸の種だとは言わないけど、現状の辛さから逃げるためにそこに救いを求めるってヤバいんですよ。ゆくゆく足元見られる。
―その関係は対等じゃないから、ってこと?
そんな感じです。安心を得るために自分の自由を売っちゃいけないっていうか。愛して愛されて対等な関係で未来が描けるんだったら全然いいんですけど、どこかに懸念がある関係、不安から逃れるために少々のことには目をつぶろうって思いがあるなら、「よしなよ」って思います。よっぽどのまぐれ当たり以外不幸が見えてる。
―となると、やっぱり経済的自立?
自立することは大事。何かしら稼ぐ手段を身につける。生活を営むのが難しいんだったら行政を頼っていい。全面的に頼らなくても補助とか支援は積極的に受けたほうがいい。そういうアンテナは張ってたほうがいいと思う。
周りのサポートが得られるならそれも利用したほうがいい。助けを得るのは恥ずかしいことじゃないから。そういうサポートも受けつつそれも込みで自立する? 自立してしていないと良い人ともなかなか付き合えないような気がします…。
―まりあさんも周りのサポートとか受けてます?
一定の収入があるので生活保護とかは受けてないですけど、行政の母子家庭的なサポートがあれば申請しますよ。そこはアンテナ立ててます。あと、自分のお母さんのサポートなしにはキャバクラ出勤できないですね。以前はシッターさんをお願いしていたんですけど、その方がコロナの影響もあって来れなくなってしまったので、出勤するときはお母さんに子供を見てもらってます。
とはいえ、実家は千葉県だしお母さんも仕事を持っているのでそうそう呼び立てるわけにはいかないので、キャバクラ出勤も思い通りにはいかないんですけど。
―別なシッターさんをお願いするとかは?
子供も小学1年生でそれなりに成長しているので、誰でもいいからとりあえず一晩見ててというわけにもいかなくて。いま難しいですね。気持ち的にガンガン出勤したいけど、そうもいかない状況。お母さんとの兼ね合いもあって月3回くらいの出勤でもどかしい。
―なかなか思うようにはいかないですね。
そのぶんライブ配信で稼がなきゃとかやりようはあるとはいえ、私もめっちゃ不安ですよ。こういうとき旦那さんとかいたら、こんなに不安にならないんだろうなあとか、誰かに頼りたいなあ、寄り掛かりたりなあってめっちゃ思います。でも、今そうしたら私は自分の自由や幸せを引き換えにすることになる気がして。やっぱり自分で稼ごうって。
―働くしかない!
何にせよお金稼げたら安心なんです。だからこそシングルマザーのコに関しては、恋愛するなら、自分と子供がどうにかこうにか楽しく生きていける基盤が整ってからのほうが幸せになれるんじゃないかなって。それで考えると私はまだ先でいいかな。子供が自立して第二の人生ってなったら恋愛したいなって思います♥
思いがけず根源的な問題点が浮き彫りになったシングルマザーの恋愛事情。対等な関係を築くためには「好き」という感情以上に経済基盤が大切かもしれないです!
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