昼は会社経営者、夜はナンバー1ホスト、二足のわらじを履きこなす『CANDY(キャンディ)』の一ノ瀬大地さんがメゾンドボーテ初登場♪ 昼でも夜でも人生上々な大地さんですが、実は3億6,000万の借金を背負いホスト業界に戻って来たという壮絶な事情が…。その大逆転人生に迫るとともにホストで成功を掴んだ売れるロジックも教えてもらいました!
大地さんは引退していた時期もあって今が2度目のホスト人生?
19、20歳の頃にトップダンディで1年半ほどホストしてました。そのあと、海外に半年くらい住んでこっちに戻ってきて昼職はじめて…。
昼職何してたんですか?
保険の外交員です。仲良い社長のおじさんたちから紹介された人がプルデンシャルっていう保険会社の売れっ子営業マンの方で、その人がちょうど独立するタイミングだったんで僕もそこについていったんですよ。
プルデンシャルとか大手の保険会社の外交員ってトップの人だと年収何億っていう世界なんです。それこそナンバー1の成績を出す人は年収7、8億とか。表彰式も運転手付きのロールスロイスとかアルファードがバーッと並ぶんですよ。構造がちょっとホストクラブと似てますよね。
会社経営もされてるそうですけど、それはいつから?
3、4年外交員をやって独立して保険の代理店始めました。それが25、26歳くらいの頃ですね。僕がリクルートした電通出身のやつと2人でスタートして、そこからトントンと順調に業績伸ばして今社員56人います。
会社経営が順調にも関わらず…ホストに復帰。なぜに?
ニュースになるくらいの大きな詐欺事件に巻き込まれて多額の借金を背負ったからです! 会社興して3期目のときに…。借金は3億6,000万でした。
3億6,000万!!
実際はもう3億6,000万ぐらいは返せてるんですけど、税引き後の金額をキャッシュで返さなきゃいけないんで実質倍くらい稼がないといけないんですよ。残りあと、5,000、6,000万ぐらいですね。頑張って返してます。
借金を返すためにホストに。復帰は何歳のときですか?
29歳になる年、28歳の頃ですね。今復帰して4年目です。正直最初は、借金返すためにというよりは夜の時間を持て余して始めたんですよね。
それまで夜はキャバクラ行くかラウンジ行くか麻雀するかくらいしかしてなかったんですよ。経営者つながりの友達と六本木あたりで飲み歩いてたんで。それが詐欺にあって借金背負ったとなったらやっぱり行きづらくなるわけで…。話ってすぐ回るじゃないですか。そんな状態で飲み屋行ったところで気まずい存在だし、「飲み歩くお金あったら借金返せよ」とか思われるだろうし。それまでブイブイ言わせてきちゃってたぶん、転落後のギャップが…。
それで外に出るのが恥ずかしくなって嫌になって、夜は家に引きこもっていたんですけど。そのときホストの頃の後輩から久しぶりに連絡が来て、そいつと飲みに行こっかとなって。トップダンディ時代に代表だった人が出したお店がキャンディだったんで、挨拶がてら飲みに行ったら「復帰しなよ」と誘われたんです。「お前20代後半だから無理かもしれないけどな」みたいな感じで。
「確かに夜家でボケーっとしてるぐらいだったら働こっかなあ」って。それで最初は気を紛らわす程度にやり始めました。1、2週間やってやめようかなくらい。ホストはそんな簡単なもんじゃないって二十歳のときに知ってたから、プロデューサーにも「すぐやめると思うっすよ」って言って入って。
すぐやめそうなところ気づけば4年目(笑)。
初月から小計3、400万くらいいって。それで、1年目はそこそこ良くて、2年目もそこそこで。そこそこといってもホストの収入だけで、3、4,000万くらいは支払い調書ベースであったんで、もったいないじゃないですか。やめるにやめられなくて。どうしよっかなあと思っていたら3年目でもっとハネちゃったっていう。それが去年。運がいいんですよ。
ブランクがあっても早々に売れたのすごいですね。
なんか売れちゃいましたね。多分僕、グループダンディで一番お金かかってない売れっ子です(笑)。宣伝費とか全然かかってないんで。
武器が元々多かったのもあるかな。復帰した頃はまだ運転手付きの車で移動してたんで、送りのときも女のコに「乗ってっていいよ」って言ってましたし。良いところに住んでて、身なりも良くて、店外にお金かけられて…。売れるの早かったのはそういう理由もあるかもしれない。新人ホスト枠かっていったら若干違いますよね。
ちょっとチート(笑)。
それと初月は接待で使ってた銀座のクラブの女のコたちがみんな飲みに来てくれたっていうのも大きいですね。ホストになったとは知らせていなかったんですけど、風の噂で聞いたらしく。
その中の何人かからは「実は好きだったんだよね」と言われ。その人たちがたまたまある程度稼いでいる方だったんで、「別に100万、200万ならいいよ〜」って半年くらい毎月ずっと使ってくれて。その間にキャンディでも新規をバーッと掴んでいったみたいな。
ありがたいですね。
2年目以降は、昔飲み歩いてたラウンジとかキャバクラのコも遊びに来てくれるようになったり。「あんなにお金持ちだったのに、プライドを捨ててホストになって一生懸命、一からやり直そうとしているんだな」っていうところで応援してくれましたね。
で、3年目でハネて年間1億4,000万!
キャンディっていう空間が面白くて。ただただ普通に楽しく過ごしているうちにお客さんがどんどん増えていって。ほぼ切れることもなく3年目を迎えて、一気にバーッと上がったっていう。
お客さんほぼ切れないんですか?
そうですね。切れてないですね。
何か秘密が?
最初から、ずっと続けられることしかしないからだと思います。継続できることが本来の優しさだと思うから。僕は出会ったときからずっと変わらないので、女のコも不満を感じることがないんだと思います。
ホストでも一般男性でも最初は過剰にめっちゃ優しくする人って多いじゃないですか。気に入られたくて最初に頑張るやつはいっぱいいるけど、女のコが自分のことを好きになったら頑張らなくなる。その逆をいくっていう感じです。
だから2年後、3年後でも続けられることしかしないんです。たとえば女のコに「髪を乾かして」って言われても乾かさないです。なんでかっていったら、数年後にも面倒臭がらずにそれをやり続けられると思えないから。
最初から高い水準で優しさを発揮するんじゃなくて、真ん中くらいでスタートしてずーっとそれを継続する。そしたら扱いが雑になったとか冷たくなったとか落差が生じない。そこができていれば女性は十分ついてきてくれると思ってます。
特別に優しくしなくても?
そう。なぜならそれぐらい一般男性がテキトーだからです。根本的に女性が求めているものを理解してない人が多いから。だからホストに需要はあるともいえますけど。
釣った魚にエサはやらない人多いですもんね。
だから逆にそれをやらなければ売れるだろうなと思って。一般男性に欠けているところをホストになったときにロジカルに取り入れたっていう。
過剰に尽くさない理由も女のコに言います。「なんでしてくれないの?」っていうことに対して。冷たく思えるかもしれないけど、それは数年先まで一緒にいられるような人でありたいからだよって。その上で好きになってほしいからなんだよねって。
大地さんはどの程度のことを継続してくれるんですか?
どんなときでも電話に必ず出るとかLINEはすぐ返すとか、時間を必ず守るとか。簡単なことかもしれないけど、年単位で見ていったらずっとできる人は案外少ないですよ。
「酔っ払ったから○○できなかった」も僕は絶対言わないです。「酔っちゃってたからごめん」は一切ない。酔って連絡返せないときはSNSで「今日飲みすぎちゃったんで急用の方は電話ください」ってあげてます。LINEだと気づけなくても電話だったら返せるんで。
以前SNSに「1日3組でキャパオーバー!」と書いてあったように思うのですが、今も3組なんですか?
昼で会社もやってるので出勤時間とか考えるとそのぐらいが限界なんですよ。3組以上になると着ける時間が短くなっちゃう。そうなると、「最初の頃は長い時間着いてくれたのに…」って女のコたちも不安になるし不満につながるし、それを解消するためにはアフターに行かなきゃいけなくなる。僕、アフターはできるだけ行かないようにしているので。
昼の仕事もあるから?
それもあるし、夜1時以降ってトラブルしかないと思っているんで。街も女のコも含めて。だったら1時までに帰したほうが平和。1時までで満足できる接客って考えたら1日3組なんです。そのぐらいの組数なら他のキャストのヘルプにもしっかり着いてあげられるので。お店の中でだけ会える人なんだっていうブランディングでやってます。
もし大勢来ちゃったときは?
そういうときはあらかじめ「今日混んでるけど大丈夫?」って聞きます。でも、そもそも顧客数は30〜40人くらいでそこまで多くはないし、その人たちが月に1、2回来る感じなので。1日ゼロとかも普通にあるっすよ。
ホストとしての今後の展望は?
来年の頭にグルダンから、新しくホストクラブを出させていただくことになってます。
ホストクラブを経営したい気持ちはあるんですね!
いいなあってありますよ。若いコたちと一緒にいるの楽しいんで。儲かるし(笑)。
ホストクラブってよくも悪くも想像通りの世界なのでそこもいいですよね。従業員に期待するものって売上だけ。人間性に対しての期待なんてないようなものじゃないですか。売れてて良いコがいたらラッキーくらい。良い意味で期待しない業界なのでビジネスがやりやすいなって思います。
「期待しない」それも大地さんのキーワード?
人に期待しないことが人に好かれるコツだと思ってますね。期待され続けるとプレッシャーになるし、ひいてはそれが嫌悪感に変わるので。ナンバー1でい続けなきゃいけないとか、お金を使い続けるエースでなきゃいけないとか、そういうのってしんどくないですか?
めっちゃ期待されてるなかで結果残してホメられてもあたり前って思うだろうし。かといって全く期待されてなかったらヤル気もなくなっちゃうんですけどね。
期待せずヤル気にさせるって難しいですね。
僕だったら「大丈夫だよ〜」くらいのテンションでいますね。それで、結果を出したときに普通の3倍くらい感謝を伝えるとか、3倍くらい「すごいね!」ってホメます。相手が想像以上に喜んでくれたら頑張った甲斐もあるしもっと頑張ろうってなるんじゃないかな?
大地さんは今年もランカー入りとか狙ってます?
いやいや、そういうことは考えてないです。今年は出店の準備とかもあるので、去年ほどがっつり動いてないですし。でもまあ、普通に売れるぶんは売ってそれなりの結果は出して、出店にはずみをつけられたらいいなとは思ってます。それぐらいですね!
借金3億6,000万から始まった第二のホスト人生。来年にはお店を出す予定もあったりと大地さんの大逆転人生はまだまだ続きそう♪
<RECOMMEND>
こちらの記事もおすすめです。
個人店最強のホストクラブ『VELVET』代表・ロイ 「美しい売り方を」新天地での...