『ジェントルマンズクラブ』から『FABRIC LOUNGE SHINJUKU(ファブリック ラウンジ シンジュク)』へ移籍した桜ゆみさん。3カ月が経過した今の心境や仕事に対する思いとは? お客さんを惹きつける秘訣や接客術、病まないマインドについてもお話を伺いました♥
ゆみさんの夜遍歴をまずはおさらい。スタートは地元の長野ですよね?
最初はOLと掛け持ちで夜を始めて、長野ではお店を2件くらい移りました。上京して『セリュックス』に2年。その後、『アジアンクラブ』→『ジェントルマンズクラブ』に9カ月くらい。そして『ファブリック新宿』ですね。
アジアンにもいたんですか?
そうなんですよ。セリュックスとジェントルの間に2カ月だけアジアンも挟んでいるんです。期間がすごく短かったので意外と知られていないんですけど(笑)。
ファブリック移籍が今年の年明け早々でよね。移籍を決めた背景は?
ファブリックは六本木で成功して、去年の8月に新宿に進出してきたお店なんですけど、新宿店の社長とは2年くらい前から知り合いで、新宿店オープンの1年くらい前からお誘いを頂いていたんですね。すごく良いお話だったんですけど、ただ私自身が“オープン店”っていうものがあまり得意ではなくて。
新店に関しては分かれますよね。一から築き上げていくところが良いっていう人と、混沌とした中で力を発揮していくのはちょっと…という人と。
それでいったら私は後者なんです。様子を見たいっていう気持ちが強いので。新しいお店ってよくわからない女の子が一気に集まるじゃないですか。キャストも従業員も。そういう部分でちょっと懸念があるんですよね。オープンからしばらくはボーイさんたちも混乱しているだろうし。そこで自分がベストなパフォーマンスを発揮できるかというとわからないので。ある程度落ち着くのを待ちたいという感じでしたね。
それでファブリックが落ち着いた頃に満を辞して移籍をしたみたいな?
それもありますが、「いい加減、個室のあるお店に行きたい」っていうのもありました。セリュもアジアンもジェントルもそうでしたが、歌舞伎町で有名で歴史の長いお店って個室がないんですよね。VIP席でもちょっとゆとりのある席が同じフロアに何卓もあるっていう感じなので。そうじゃなくてちゃんとした個室のVIPルームのあるお店で働きたいなっていうのもあって、それがファブリックだったんですね。
個室って重要なんですか?
お客様的に個室のほうがいいなと思って。「行きたいんだけど、絶対誰かに会うんだよな」とか。「知り合いだらけだからみんなに挨拶しなきゃいない」とか。そうおっしゃるお客様が多いなっていうのがまずあって。静かに飲みたくても周りがうるさいとか、盛り上がりたいけど周りに気兼ねするとか、周りに気をつかう面もあるし。そこを考えたとき個室が必要だなと。それと、昔からのお店ってそんなにフロアが広くないところが多いので、私自身も指名がかぶったときにちょっとやり難いっていうのもありました。「個室があったらスムーズだし、周りに気兼ねしなくて良いかなって」それが個室のある店に行きたかった理由です。
ファブリックは個室のあるなしで選んだ結果?
もうひとつ理由はあって。移籍を考えたとき私の場合、女のコの採用ランクと面接がキビしいお店にしか行きたくないんですよ。女のコがかわいいお店でしか働きたくないってことなんですけど。個室のあるお店は歌舞伎町にも他に何店舗かあるけど、採用ランクが高い且つ個室のあるお店となるとファブリックかなと。
考え抜いているんですね。
ちゃんと働きたいので♥ お店の採用ランクを落として自分だけがかわいいっていう状況になれば総取りはできるけど、それだと私のお客様がお連れ様を連れてきたときにガッカリされることもあるかなと…。着いてくれる女のコもかわいくないと、人を連れて行けないよねという話も正直よく聞くので。キャバクラは自分だけでどうにかという仕事ではないので、そういう点を考えたときかわいいコがいっぱいいるお店に行きたいっていうのは大前提としてあるんですよね。となると行けるお店は限られてくるんです。
なかなか条件厳しいですね。
仮に女のコの人数が足りていなかったとしても、足りないからといってとりあえずで採用しないお店。設定するランクを満たしているコしか採用しない、ちゃんとこだわりを持っているお店がいいんです。クオリティを保つ気概があるお店。
ゆみさんは普段どんな感じで接客しているんですか?
どうなんでしょうね。騒ぐか騒がないかはお客様にもよるんですけど、基本的にハッピー&マイペースみたいな感じです。しゃべると結構ギャップがあるって言われるんですけど、やっぱりマイペースですね。自由にやってます。
自由にやっているってことですね。
接客業のプロとしてのおもてなしの心は常にありますけど、そこを超えて自分の嫌なことはしたくないし理不尽に嫌なことは言われたくない。そこはちゃんと線を引きながら楽しんでくれて、自分も楽しいのがいいな、という感じです♥ 少々嫌なことを言われても頑張るコたちもいると思いますけど、私は我慢はしたくない。「自由にいさせて」みたいな。
ファブリック移籍後、変化したことは?
お店で着る服が変わりました。いわゆるキャバクラドレスを辞めて私服を着ています。元々ラグジュアリーな服が好きなので、普段自分が着ているようなドレッシーな女っぽい服で接客してますね。体のラインがキレイに出て品の良いワンピースが好きです。
何か意図があってキャバクラドレスをやめたんですか?
新宿店の社長と話し合った結果、「今までのTHEキャバクラ! よりもエレガントに寄せていこう」というコンセプトになりました。前々から「こういう感じがいいんじゃない?」とは言われていたので、そこまで言うなら一回言うこと聞いてみようかなと(笑)。
自分で自分に課している「お仕事ルール」はありますか?
絶対に守ると決めているのは週6出勤。これは絶対です。「行きたい行きたくないとかではなく行く」。感染症的な病気は別ですけど体調が悪いから今日はお休みっていうことはないですね。体調が悪かったとしてもお店までは必ず行きます。ただ、その際はフリーにつく元気はないから自分のお客様が来たときだけ対応するようなスタンスです。お客様が来たときに「今日ゆみさん休みなんですよ」っていう状況にだけは絶対にしたくないので、「いつ来ても必ずいる人になろう」でずっとやっています。
行けば絶対にいる、絶対的な安心感♥
「いない」っていう経験が1度でもあると、また行ってもいないんじゃないかっていう気持ちになっちゃうじゃないですか。行けばいるっていう安心感は、マメな営業LINEよりも意味がありますよね。いつ行ってもいるっていうのが私の唯一の誠実さです(笑)。
唯一の誠実さ?
信頼ですね。年に1回、旅行へ行ったりするとき以外は絶対にいます。旅行は大好きなんですけど、「休みたくない」と「旅立ちたい」を比べたとき「休みたくない」のほうが勝るので、あんまり旅行はしないです。
逆にそこまでしていく旅行とは?
パリです。「休みたくない」に勝る唯一の旅先がパリ。バースデー後とか、まとまった休みをとったときに行きますね。全然リゾートとかじゃないんですけど、パリは街の空気を吸っているだけでいいんですよ。幸せ。お買い物はしまくりますけど、それ以外の時間はホテルでのんびりしてるだけでいい♥
ゆみさんの特技や強みってどんなところ?
とりあえず楽しそうなところかな?あと病まないところかもしれない。歌舞伎町で病まないって結構特技じゃないですか?病んじゃうコ多いから。
病まないヒケツは?
あえて何も気にしないことです♥ たとえばですけど、お茶を引いたら落ち込みますよね。「やってしまった…どうしよう」とか「明日がんばらなきゃ」とかいろいろ考えちゃう。でも、お茶引こうがどうしようが月トータルで売り上げがお給料よりも優っていれば黒字じゃないですか。お店にとっても利益を生んでいる以上はどうこう言われることじゃない。そう考えたら、お茶を引いた日にクヨクヨ考えていたとしても意味がないんですよ。だったら気にしなくていいな、みたいな。考えたところでストレスが増えるだけだから。
そう言われるとそうですね。もっと大局を見たほうがいい♪
大体のことは気にしてもしなくても変わるようなことじゃないから、結果気にしなくていいんですよ♥ そこに気づいてから病まなくなりましたね。お客様の中には女のコに「ブス!」とか言う人もよくいて、泣いちゃうコもいますけど、その人の発言と自分を結びつけなくていい。昔は私も「ブス」とか言われて「なに〜!」って思ってたんですけど、何を言われてもただその人が言っているだけのことだから気にしなくていいんです。
論理的に前向き。画期的ですね。
全方位的にマイナスの言葉が響かないのが特技です♥ 水商売は特にいろんなことを言われる場面が、他のお仕事よりも多いと思うので、傷つくようなことを言われたときは、相手がおかしいくらいに思っておいたほうメンタルの健康が守られます(笑)。そうじゃないと苦しくなっちゃう。
“あえて気にしない”は職業の別なく使えそうです。
もっと若いときは悩んだりへこんだりすることもあったんですけど。「もう、しょうがないな」っていう開き直りですよね(笑)。それに、同じ状況って絶対に続かないんですよ。ツライ時期があったとしても、車輪が回るようにそれは過ぎて行くから。回り続ける中でハッピーな時期があればツライ時期もある。それは当たり前のことなんだなって考えたら、いろんなことが平気になりました。いずれ過ぎるしまたやってくる。そういうものなんだなって。
“車輪理論”。悟り。でも、そう考えると元気でますね。
どうせぐるぐる回るから♪ 長野でキャバ嬢していた終わりくらいからそう思い始めて。東京に来てそれを意識するようになって確信しました。上京して以来、仕事的には結構ハッピーなんですけどね。東京のほうが飲み慣れている人が多いってところでラクだから。長野時代は同伴が何かってことからこちから教えるところからスタート、みたいな場面もあったので。
キャバクラのお仕事、ゆみさんには向いてますか?
OLとキャバクラしかしたことがないから何とも言えないですけど、OL時代はすごくツラかったんですよね。仕事が向いてなくて。向いてないって思うけど辞めてもどうしていいかわからないから辞められなくて。でも、夜をやってみたら「あ、これは♥」と思った。少なくともOLよりは自分らしくいられるし、たくさん自由も手に入れたし、心が潤いましたよね。
では最後に、ゆみさんの今後のビジョンや野望は?
お店での仕事を全力でがんばることはもはや大前提で、枠を超えたいっていう気持ちがすごくありますよね。どこのお店のコっていうんじゃなくて、「桜ゆみ」っていう自分自身をブランドとして高めたい。そこを確立していきたいというのが今後の展望ですね。
“車輪理論”が斬新だった桜ゆみさん。過ぎたことを考えて落ち込んでしまうときは、ゆみさんの思考法が役立ちそうです!
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