社長、モデル、YouTuber、キャバクラから美容クリニックのプロデュースまで幅広く活躍する愛沢えみりさん。その原点ともいえるキャバ嬢としての歴史を完全プレイバック。駆け出し時代から、2億5千万円の売上を記録したラストイベントまで。引退から1年半を経た今だから語れるあの頃のこと、秘蔵エピソードとともに語り尽くす、『愛沢えみりヒストリー』全3回の連載形式でお届けします♥
第2回:太客探しの旅に出たラストバースデー1カ年計画!!
最終回:最強キャバ嬢が明かす人生必勝のワケ
18~19歳
-勝手気ままに出勤する自由奔放期-
―地元から東京に出て来て最初に働いたのが六本木の『エマクラブ』。今はなくなっちゃいましたが有名なお店でしたよね。
女のコがめっちゃかわいくて、当時一番流行ってたお店だったの。だからすごい時給も出たの。お客さん呼ばなくても時給1万円! これ12年前の相場で考えたらすごい額なんだよ。「18歳、お客さんゼロ、罰金ノルマ一切ナシ」で1万円♥
―えみりちゃんにも時給の時代があったことが感慨深いですね。
時給時給! 結構ずっと時給で働いてたよ。時代が古いですから。今みたいにシャンパンがバンバン入って1日でバコーンッと売り上げる時代じゃないから(笑)。そんな感じでエマクラブで働き始めたわけだけど、彼氏もいたしテキトーに働いてたから全然出勤してなかったよね。せいぜい週1とか。しかも出戻り4回。嫌になっていきなり飛んで、でもしばらく経ったらまた連絡して。そのお店も優しかったから「戻っておいで♪」みたいな。
―飛んだお店に自分から戻れるハートの強さ(笑)。
メールとかで「また、出勤しまーす」って(笑)。確かに、「よく同じ店に戻るね」とは言われてた。そうやって出戻っても相変わらずで、出勤してもいきなり帰ったりもしてたよね。超売れっ子のお姉さんにロッカーで会って、「どうしたの?」って聞かれて、「もう帰ります♥」って言ったら、「えー!! 来たのに??」って超ビックリされたの覚えてる。何かとヤバイよねww
20歳
-毎日出勤でキャバ嬢の才能が開花!-
―そして、エマクラブを本当に辞めたのが20歳の頃。
彼氏と別れたからとりあえず歌舞伎町に行こうと思って。同じ街にいたらそのへんで会いそうじゃない? 道端でばったり再会とか嫌だなと思って街を変えたの。彼氏と別れたから街変えるとか、そのへんの発想がアホだよね(笑)。
―歌舞伎町では『プラウディア』に入店しますが、お店選びはココ一択?
その前にジェントルの面接も受けてる。でも反応が悪かったの。「あぁ~二十歳ねえ、ふーん。お客さんどれくらいいるの?」みたいな。「じゃあ、働きたかったら来てね~」みたいな。そのときは割と雑な扱いだった(笑)。でも、プラウディアは「ぜひうちで!!」って言ってくれてそれが嬉しかったんだよね。そのとき、「ぜひうちで!!」って言ってくれた人が担当になって、この出会いから私のキャバ嬢人生が始まるわけですよ。その人に「お客さん呼ばなくていいし、営業も何もしなくていいからとにかく1カ月毎日出勤してみて。変わるから」って言われて毎日出勤するようになって、そこからほんとに変わったから。この出会いはポイント♥
―誰と出会うかって大事ですね。
その出会いを逃さなかった自分もすごくない? ぶっちゃけ店はどこでもよかったと思うんだけど、自分を必要としてくれるところにちゃんとハマったってところがポイント。必要としてくれるところにハマればお互い向くところは同じじゃん。そこにスポッとハマった自分の運の良さ。店を選ぶときは直感を信じたほうがいいよね。「ココだ!」っていう直感。ジェントルは有名だったから、「ココがいいな~」と思って面接受けたんだけどそのときはなんか違うなって思ったの。必要とされてないみたいな。やっぱり信じるべきは直感なんだよ。
―お店に毎日出勤する生活にはすぐ慣れました?
それまで休みたいときに休むっていう生活をしていたから、毎日同じ時間に同じ場所に行くってことが最初は難しかったよ。ルーティーンが定着するまではなかなか大変だった。
―接客のほうに苦手意識とかは?
元々の性格的に接客は向いていたんだろうね。席に着くのは全然大丈夫だった♥ ただ、店に行くまでが難しかったの。人としてみたいなところがダメだったの。キャバクラの仕事で伸び悩む人って2パターンいるでしょ。真面目に出勤するんだけどお客さんがなかなか掴めないタイプと、接客はすごく上手なんだけど出勤が安定しないタイプ。伸び代があるのは後者だよね。頑張って勤怠を克服できるかどうかにかかってる。
―変化はすぐ現れました?
1カ月くらいで指名もどんどん増えて、仕事も楽しくなって順調♥ と思いきや、そこで病んで爆発して引きこもるっていう事件があった(笑)。誰とも会わず閉じこもって音信不通みたいな。あれは12月の中旬、年末の超忙しい時期だったね。
―いきなり、どうしたんでしょう?
ストレスかな? 突然毎日出勤するようになったから疲れもあったんだろうね。何もかも嫌になってシャットダウン。それで、心配した担当さんが迎えに来てくれたの。「店に来るだけでいいからとりあえず行こう」って説得して救い出してくれた。今思えばそこから、超大変なときでも行くっていう考え方になったと思う。ひとりで落ちてても何にもならないってことをそのとき悟ったの。
―そして再び出勤するようになり…。
入店から3カ月、ナンバー1になりました♥ やっぱり何の仕事をするにも3っていう数字は節目になる。3を乗り越えると変わるね。これはポイント。カップルも3カ月でちょっと仲が悪くなるとか、3年越えたら安定するとか節目があったりするじゃない。経験上「3」っていう数字には何かがあると思うの。ともかく何か始めるならとりあえず3カ月は続けたほうがいいと思う。悩むならそこから悩めばいい♪
―3はキーワード♪
貼り出してある順位表の1位のところに愛沢えみりって書いてあるのを見たときの嬉しさね。1番になるなんて人生初。これが2つ目のポイント、「1番というものの嬉しさ」。それが目に見えてわかるキャバクラの素晴らしさ♥ それで「これを求めているんだ!」ってわかったの。キャバクラを続ける理由って大体は「お金」だったりするけど、私の場合はお金ではなかったの。じゃあ何かっていったら漠然としていたんだけど。それが、ナンバー1になって1番になる嬉しさを知ってやっとわかったというか。あ、この感じが欲しかったんだなって。これは今もそう。仕事をするのはお金のためじゃないんだよね。そこでしか得られない「嬉しさ」をずっと求めてるの。
21歳
-絶賛成長期“呼ぶ力”に磨きをかける!!-
―初バースデーはプラウディア時代?
そう。21歳のとき。そのとき初めてシャンパンタワーもしたんだけど、タワーをしてくれた人っていうのが、出会った頃は吉四六(きっちょむ、焼酎)をグラス半分しか飲まないような人だったの。「吉四六を入れるだけで他にお酒も入れない。さらに半分かよ!」みたいな感じだったから、女のコからしたら「あの人着きたくない」くらいの感じの席だったの。でも、そういうの気にしないでアハハ~って楽しく着いてたら、その人が私を気に入ってくれて、通ってくれて最終的にシャンパンタワーやってくれるまでになったの。そのとき学んだんですよ。お金持ってそう持ってなさそうで人を判断しちゃいけないなって。元々、お金持ちかどうかで人を見てはいなかったけど、より一層その思いが強くなった♥
―バースデーのあと、割と早々に移籍しましたよね。
もうちょっと上を目指して頑張りたいと思ってジェントルへ♥ ちょうどその頃ジェントルが流行ってて、女のコみんなかわいかったな。最強だった。店もめっちゃ賑わってて入店待ちの人とかいたよね。遅い時間になればなるほど混むし、席のキープもできなかったから自分のお客さんは早く呼ばなきゃで、どんどん出勤が早くなっていって…。同伴して20時に店に入るためにヘアメイクも一番最初の18時から行ったりして。
―ところで移籍するときは自分から動くほう? スカウトとか使いました?
スカウトを使う意味がよくわからないから、常に自分で動いてたよ。ジェントルはお客さんにつないでもらった。そのお客さんも別に店からお金をもらったりはしていないし、何なら紹介してもらったお礼がオロナミンC10本だったらしい(笑)。そのあと店にどんだけ利益を生んだんだよっていまだに笑い話。まあ、そのぐらいのほうが上手くいくよね。移籍金とかで動いて上手くいってるコ、あんまり見たことない。自分の中の「動きたい」っていう気持ちが大事だから、そんなとこで換金しちゃもったいない♥
―名前が売れだしたのはいつ頃から?
ジェントルに入ってからだよ。お客さんいっぱい呼んでたから自然と。1日15組とか呼んでたからね。
―1日15組!? そんな組数聞いたことない。何か見て勝手に来てくれるとか?
勝手に来るとかないよね。鬼電、鬼電(笑)。インスタもない頃だからガチで自分で呼んでたの。それ考えたらすごくない? 出勤したらまず電話だった。「なにしてんの? どこにいんの?」から仕事が始まるの。でもこれが今、昼の仕事でも役に立ってるかも。自分で呼ぶっていう力が役に立ってる。店にいれば誰かしら来るっていうのは確かにあるけど、それってタイミングが良いだけで自分でその場を作っているわけじゃないじゃない? 自分で呼べる力があると、どんなに悪い状況でもお客さんを呼べるから、震災のときも全然関係なかった。何をしていくにしても自分から人に会う機会を作れるのは大きな強みになってる♥
―メゾンドボーテの出演依頼もえみりちゃんが自分から連絡取ったりしてましたもんね。これも呼ぶ力ですよね。
そうそう。しかも1回、2回断られても全然へこたれない。出てくれるまでチャレンジ。プライドとかないの。プライドがないのがプライドみたいな(笑)。ちなみに絶対自分のこと嫌いだろうなあっていう人にも平気で連絡できる。気にしない。ヤッホーって連絡しちゃう。変わってんだろうね(笑)。
―嫌われてそうな人に連絡するの気まずくないですか?
全然。どう思われてもいい♥ 元々そういう人間だけど、ジェントル時代にさらに鍛えられたと思う。営業電話するたびに「うるせーよ」とか「行かねーよ!」とか超言われてたから。それでも、「いやいや、またまた。待ってるねー♪」みたいな。それでまた次電話して…。
―ハートが強い。
全部ギャグって思ってる(笑)。でも、この時代のコはみんなそうじゃないかな。インスタ指名とかないし他に呼ぶ方法がないから。店に来てもらうためには同伴するか、出勤してその場でお客さん呼ぶかだから。毎日15組とか呼ぶからかぶりまくってたけど、それでもフリーに着いてたなぁ。「1分でいいから着けて」って言って。着いたと思ったらすぐ抜けて「あれ?」みたいな。でも名刺5枚くらい置いてくみたいな。
―なぜ5枚も名刺を?
1枚だったら忘れられちゃうじゃん。 置きすぎて外にめっちゃ捨ててあったけどね(笑)。でも全然気にしない♪ 「名刺いらない」って言われてもポッケとか無理やり入れて席立ってた。このしつこさね。若いから許されたんだろうけど。これを2年ぐらい続けたの。そこまでやればさすがに売れるでしょ♥
1日15組呼び続ける営業法が語られた、「愛沢えみりヒストリー」第1回いかがだったでしょうか。次回は小悪魔ageha出演、前代未聞の売上を叩き出したラストバースデーなど、数々の伝説を残したキャバ嬢全盛期をお届けします。お楽しみに♪
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