売上がありながらイベントでタワーをしないのはなぜなのか? ヘルプの女のコたちが進んでお酒を飲んでくれるのはどうしてか? 12月に開催された椿そらさん(歌舞伎町 ジェントルマンズクラブ)のバースデーを振り返りながらその謎に迫ります!! 併せて大きな変化が訪れつつある近況についてもインタビュー♪
―昨年は12月の10日、11日にバースデー開催。世の中の状況的になかなか厳しい時期でしたね。
10月くらいからバースデーの準備は進めていたんですけど、やるかやらないかギリギリまで迷いました。10月くらいってコロナの感染者数も減ってちょっと状況が良かったじゃないですか。お店にも客足が戻ってきて売上も良くなっていたし。「これ行けるな」と思って着々と進めていたんですけど、11月末くらいに感染者数が増えていってヤバイみたいな。
―11月に入って雲行きがあやしくなってきましたもんね。
それで直前まで中止しようかだいぶ悩みました。イベントを打った結果、私が叩かれるだけじゃ済まずに店側も風評被害を受けたりしたらそれはすごく困るので。それで店側とも相談したんですけど、逆にやって欲しいと言われて。イベントの売上も関わっているしジェントルの椿そらとしてやって欲しいっていう。
―悩みつつもやると決めて。
やると決めたらそこからはもう叩かれても何しても必ずイベントを成功させるのが使命なので。告知もするし営業もかけました。ただ、絶対に来て欲しいってことではなく、よかったら来てねっていう感じで。
―遠隔シャンパンや協賛タワーも流行りですけど、それは?
グループの方針的に店を通して協賛を募ることはよしとされていないので、協賛タワーはしませんでしたけど遠隔シャンパンはやりました。それは私の個人的なやり取りということでOKだったので。遠隔シャンパンはめっちゃ盛況でした。なんだかんだで4桁くらいいきました。
―そらさんって例年、シャンパンタワーやらないですよね。なぜなのか気になってました。
したいですよ!!ww してくれる方がいないだけです(笑)。タワーをするならやっぱり何千万っていうタワーしないと格好つかないと思ってるので。ちまっとしたタワーをするなら、普通に卓でそのぶん使ってもらえるほうがいいので♥
―タワーもピンキリですもんね。
タワーっていうだけで見栄え的にはいいんですけどね。でも実際、タワーで流すっていうよりは、お客様の席で一緒に良いシャンパンを飲みたいっていう気持ちもあったりします。売上がないわけではないので店からはやればいいのにいって言われたりもするけど、それと同時に「タワーをしなくても売上作るっていうのがそらちゃんっぽいよね」みたいな。あと、飲むっていう意味では今年も店の女のコたちにはめちゃくちゃお世話になりました。
―ジェントルの女のコたちバースデーにすごく協力的ですよね。Twitterを見ていたら「そらさんの肝臓になります」とかツイートしているコもいたり。当日も相当な人数出勤していたみたいだし。
ね、嬉しいですほんとに♥ 飲んでも自分の売上になるわけじゃないから、何ならお酒飲むほど損じゃないですか、それなのに。ありがたいことにみんな協力してくれて、お酒いっぱい飲んでくれて。今年もイベント用に「椿そらTシャツ」を支給したんですけど、嫌がらず着てくれていることにも感動(笑)。強制じゃないんですけどみんな着てくれる。Tシャツが黒だから黒かデニムのショーパンみたいな感じでドレスコードも揃えてくれたりして。イベント2日間で50〜60人くらい手伝ってくれました。これまでコロナでお店に出ていなかったコも、この日は出勤して手伝ってくれたり。いつも週1出勤のコがその日お手伝いに来てくれたりとか。
―人望ありますよね。なんでだと思います?
わからないですけど、自分的には何かを強要するっていうことはしないようにしています。アフターも強要しないし、お酒も強要しない。自分が昔、お店のお姉さんたちからされて嫌だったことはしないように。私が若手の頃はタテ社会だったから、上の先輩に言われる前に動かなきゃって思っていたけど、今はそういう時代じゃないから。好きなようにやりなよっていう方針。だからまあ、私の卓ではリラックスしてのびのびできるのかなとは思いますけど。
―バースデー、売上的にはどうでした?
ぶっちゃけ今回は売上が下がっても致し方ないと思っていたんですけど、結果的にまさかの去年超え。それがびっくり。お客様たちが「大変でしょ」って心に寄り添ってくれて、来れないお客さんのぶんもカバーしてくれて、格好つけさせてくれたからだと思います。感謝!!
―イベントとしては大成功。終わってみての感想は?
こんな時期だからこそ“断捨離”したいと思ったバースデーでもあったかな。席を埋めてくれるっていう意味で同業付き合いは大事だなと思った年でもあったけど、でもこことはもうお付き合いしたくないなって思っていたところとはキレイに切れる年だったというか。
―無駄に増えた関係性を断捨離できたみたいな?
そうですね。ずっとスルーされたり、曖昧にされたりしていたところとは、疎遠になるキッカケができてよかったなって思います。付き合いってこっちから一方的に切ることはなかなかできないじゃないですか。お誘いを受けるといろいろ断りづらかったりするし。でも、義理は果たしたからもういいなみたいな。そういう意味で「この人はやっぱり大事だな」と「この人は積極的に仲良くする必要ないな」との判断がついた良い機会だったかもしれない。そういった縁の切れ目もあれば、1回しか会ったことないお客様が遠隔で200万のシャンパン入れてくれたり、逆にコロナで縁がもらえたなあっていう人もいたり、不思議なバースデーでしたね。
―サプライズとかありました?
サプライズってわけじゃないですけど、女のコたちからバルミューダの電化製品とかプレゼントをいっぱいもらったのが嬉しかったですね。あと、従業員一同からのケーキ♥ 今回、田中みなみさん風のあざとい女子をイメージして、ATOMさんにバースデーポスターを作ってもらったんですけど、そういう背景を踏まえて、田中みな実さんが実際にもらっていたケーキ屋さんで作ってもらったケーキをもらいました(笑)。かわいかったです。
―次はどんなバースデーにしたいですか?
さすがにまだ考えてない(笑)。でも、お店にいる限り次回もやるであろうって感じです。そのときどういう立ち位置になっているかはわかんないですけど。今も半分お店側みたいな立ち位置ではあるんですけど、今年中には完全にお店側に入って人を育てることもしたいなと思っていて。マネージャーとかディレクターとかプロデューサーとか、肩書きがどうなるかはわからないんですけど。AKプランニング(ジェントルとアジアンクラブを経営する会社)始まって以来のポジションにはなるだろうなって思ってます。
―新しいことを考えているんですね。
今の若い女のコって、すごいかわいいのに売れてないコも多いんですよ。一緒に席に着いたりすると「あ、ここが足りないからか」ってわかるんですけど、私もプレーヤーだから、その立場からアドバイスすると変な感じになっちゃうじゃないですか。悪口みたいに受け止められかねない。でも、何か役職がつけば言いやすかったり、聞くほうも聞きやすかったりするなと思って。それが結果的にお店のためになるとも思うんですよ。
―確かに。そのほうがアドバイスも素直に受け止めやすいですね。
どうしたらよくなるか、何がバズるか、これからどうなっていくか割とわかるし、わかるからこそ変えていきたいタイプ。黙って見てるのがもったいないって思っちゃうんです。
―プロデューサー気質なんですね。
夜を上がるときって、結婚したりとか昼の仕事にシフトしたりとか、それぞれの事情とタイミングで卒業していくとは思うんですけど、そのとき自分の後釜になれるようなコを育ててから辞めるっていうパターンはあんまりないと思うんです。でも、自分の場合はそうはしたくないなと思って。ジェントルを辞めるときが夜を上がるときだとは思っているんですけど、「ジェントルはもう大丈夫、次はこのコたちの時代だ」っていう環境を整えてから上がりたいんですよ。安定するまで見届けるし、安定させるとこまでやりたい。
―お店への愛が深いんですね。
人と関わるのが根本的に好きなんです。人に必要とされたい。必要とされる場所がキャバクラにあるからキャバ嬢をやっていて、今の椿そらを作ってくれたのはジェントルだから。そもそもが田舎育ちの田舎娘なんで。田舎娘だからこそ見栄っ張りなところあったと思うけどその時代は終わって。キャバクラを楽しんで、YouTubeやったり、イチナナやったり、いろんな場を通して人と関わってきて、さらにそこから人の役に立つことをしたいっていう段階に入ったみたいな。
―自己実現のその先のステージに進んでいるのかも。
そうかもしれない。もはや自分がこうなりたいとか、ああなりたいとかないんです。お店を良くしたいしお店の女の子にも売れてほしい。それに昔と違って、キャバ嬢もプレーヤー個人としての役目を終えたらそれで終わりじゃなく、これまでのスキルを別な形で生かせる時代になっていくと思うので。そういうジャンルをさらに掘り下げるためにも新しいことを開拓していきたいなって思ってますね。もしかしたら担当も持つかもしれないんです。それでお店の中で競おうかなと思って。
―そらさんが担当を持つの!?
そう! もともと売上を持っているコではなくて、全くの新人のコを担当してみたいなって思ってるんです。どう導いていったらそのコが売れるのか、実証モデルとして新人の黒服さんにもわかるように見せていこうと思って。そもそものところから話すと、いまジェントルでは担当を持つ黒服さんって若手が多いんですよ。それまでの歴代の黒服さんたちは昇格していってキャストの担当を受け持つポジションではなくなってしまっているから。それで、新人のウェイターから黒服になりましたみたいな人も結構多いので。そういう黒服さんたちと、私が新人のコを育成していくプロセスを共有することで参考になる部分があればいいし、良い意味でライバル意識も持って切磋琢磨していけたらいいなと思って。担当と女のコと二人三脚で競い合うみたいな雰囲気を作りたいんです。
―キャバ嬢のコが担当を持つ。新しい試みですね。
実現できるかはまだわからないですけど、そういうこともしていきたいなって思ってます。キャバ嬢としての展望は店側として頑張りたいというところで、他にも昼では美容液の商品開発も進めていていま最終段階に入ったところ。今年は公私ともに新しいことが始まる年だなって感じていて、今めちゃくちゃワクワクしていますね♥
キャバ嬢として次のステージに一歩を踏み出したそらさん。次はどんな報告をしてくれるのか楽しみです!
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