「ベネに移籍する際、ナンバー争いからは抜ける道を選んだ」という『ベネ東京 新宿』の小川青空さん。その働き方に注目! 売上を安定させるやり方、モチベーションを保つ自己管理・営業方法、お店でのチームワークなどなど、キャバ嬢として青空さんが大切にしているお仕事術を伺いました♡
―今回は青空さんのお仕事事情について詳しくお話を聞いていきたいと思います。まずは出勤ですが普段どのくらい出ているんですか?
フル出勤ですよ。出勤時間は遅いんですけど週6出てます。例年、バースデー後は長期休暇をもらって夏は働かないんですけど、それ以外のときは基本毎日お仕事してます。
―そうなんですね。週3〜4くらいなのかなと思ってました。
いや、そういう時期もあったんですけど、ありがたいことに毎日お客様が来てくださるので。元々組数は少なくはなかったんですけど、ベネに移籍してから徐々に増えていって今年に入ってからは以前の倍になりました。
―倍ってすごい。売上も上がっていっている?
そうですね。売上や組数がガタガタすることはなく基本安定型。自分にできることを着実に積み重ねていきたいほうだから下がることはなくて、全体として見ると売上もゆるやかに上がっていってます。
―LINEはマメですか?
返信はマメです。休みの日だからって返さないことないです。旅行中でもLINEがきたらすぐ返すのでマメなほうとは言われますね。でもゴリゴリ営業タイプではないし、店でも煽らないですよ。
―出勤時間は遅めということですが何時くらい?
23時には絶対います。でも、お客さんからこの時間に来るよって言われたら早い時間でも行きます。場合によりけりですね。
―同伴もする?
そんなにはしないです。最近だと月に4回くらい。予定を詰め込んでいるので「今日ヒマ?」で同伴するのが難しいんですよ。1カ月前から言ってくれてたら予定に組み込むんですけど。もしくは空いている日に合わせてもらうか。
―青空さんはセリュックスからベネに移籍してどのくらい経ったの?
1年半くらいです(取材時)。
―今はナンバーに入っていないそうですが、それはいつから?
ベネに入るときにナンバーから外れました。セリュックス時代はナンバーはゴリゴリ入ってました。でも、追われるの嫌だし、追われたら逃げたくなるので。ベネではマイペースに働きたいなと思ってそういう話し合いの元で入店しました。
―セリュックス時代は相当追われてた?
追われてました。ナンバー1になっちゃうとそこから落ちたくないし。毎月のようにレースもあったからしんどくて。そのぶん今は超自由です。
―年齢的にも若いですし「ナンバー上がるの早すぎ!」みたいなこと言われませんでした?
やっぱりいろいろ言われましたよ。「もう売れなくなったからナンバー抜けたんでしょ」とか。賛否両論だったけど、結果今のほうが組数も多いし売上もあるので別にナンバー入っていようがいなかろうが私の場合は関係なかったんだなって思います。数字に追われるのが嫌すぎて逃げただけであって、自分の頑張りたい気持ちや売上目標とかからは逃げていないので。
―数字に追われるのが嫌なだけだったんですね。
数字に追われすぎると、自分がしたくないことや無理なこともやらなきゃいけなくなってくるからそれが嫌だったんです。「1番になるために確実にこれだけ売上立てなきゃいけない」とか、「このコに勝つためにあとこれぐらい売上が必要」とか。今はそういう計算が必要ないから前よりも焦らないし、「これしちゃダメかも」みたいな心配もなくなりました。何か失敗したとしても「自分のお給料が減るだけだから」と思えば気が楽。自由にのびのび働けてます。
―競っているほうが頑張れる人と、競争から抜けたほうが調子が良い人とタイプはありそう。青空さんは後者?
私の場合はぶっちゃけどっちもなんですよね。今はナンバーを競ってはいないけど別な形でのプレッシャーはあるから。お店の人に大事にしてもらっているぶんプレッシャーも多少かけられるので。「ぞらちゃん今月あと何本だね」とか。でも、それで頑張れているのもありますね。
―自由なぶん結果は出さなきゃいけないみたいな?
そうですね。でもそれはモチベーションを保つ上で悪くないプレッシャーです。これはうちの店の場合ですけど、目標達成までの道筋でめちゃくちゃ感謝もしてくれるんです。1組呼んだだけで「ぞらちゃん、ほんとにありがとう!!」って言ってくれる。どのスタッフも全員。常に感謝を前面に出してくれるのでそれで気持ちよく頑張れてる部分はすごくあります。私が頑張れているのは店のおかげも半分くらいはありますね。
―売上や組数の目標は担当さんと共有しているんですか?
最低組数○本とか最低売上○万円とか、クリアすべき最低ラインを設定して担当さんと共有してます。そういう絶対クリアすべき目標があるからダラけることはないし、私自身も「頑張りたい」っていう意思は明確に出してます。お客さんには出さないけどお店には出してる♥
―性格的にナンバー抜けないほうがいい人もいますかね?
どうだろう。ナンバー入っていてもいなくても頑張らない人は頑張らないからなぁ…。ただ、ナンバー外れて焦りがなくなって出勤しなくなる人も少なからずいますよね。自由になるとダラダラしたほうに行っちゃいがちな人は、ある程度お尻を叩かれたほうが上手くいくタイプかもしれないですよね。
―青空さんは自己管理がちゃんとできそうですよね。
私の場合は割と緻密にやっているかもしれない。自分が維持したい生活レベルに必要なお給料がいくらなのか概算で出してみて、そのために最低限クリアすべき売上だったり、目安になる組数だったりは設定しています。
―その設定を毎月クリアしていく?
そうですね。そういう数字を設定するとやらなきゃいけないことが明確になるから。ナンバーに入っていれば否応無く頑張らなきゃいけないから、おのずと売上はついてくるけど、ナンバーから抜けたら自分次第。モチベーションを保つためにも何か目安になるものはあったほうがいいと思う。たまに出勤して適度に稼げればいいやとか、趣味的に働くならそれはそれでいいと思うけど。そうじゃないなら自己管理は必要。自立してないと結構キツイかもしれない。
―怠けようと思ったらどこまでも怠けられちゃいますもんね。
たぶんダラダラになっちゃう。ダラダラ働いていると辞めるキッカケもわかんなくなっちゃいそうじゃないですか? 他の仕事がやりたいわけでもなく、でも夜がっつりやる気持ちもなく結局グダグダみたいな。
―「絶対1位を獲る」みたいなギラギラした女のコが好きなお客さんもいると思いますけど、ナンバーを外れてから客層は変わりました?
だいぶ変わりましたね。今は「落ち着いた感じのコがいい」っていうお客さんが多いと思います。金髪から黒髪になって見た目もだいぶ落ち着いたし。そのぐらいから客層もガラッと変わりました。銀座、六本木、ラウンジで飲んでいるようなお客さんが多いです。
―客層が変わって売上の立て方に変化は?
180度変わりました。ギラギラ時代は単価型。ベネに入ってからは本数重視で安定型。どっちもメリット/デメリットありますよね。単価型は売上はガンッと立てられるけど、1人2人の太いお客さんに執着しちゃうしその人が切れたときにしんどい。本数重視だと「この人だけに」っていう時間を作る必要はないけど、卓がかぶっているぶん単価はそこまで上がらない。私はひとりの人に愛されなくていいタイプ。みんなから愛されたいので今のスタイルが合ってます。
―組数が多いとLINEのやり取り大変では?
そんなこともないですよ。よく来てくれるお客さんとは頻繁にLINEしてますけど、たまに来るくらいの人だったら1カ月に1、2回。フリーで着いたお客さんだったら1カ月に1回送ってみて反応があればまだ望みあるかなくらい。ただ、さすがに3回連続で既読無視されたらそのお客さんには連絡しないです。
―フリーのお客さんは長い目で見ているんですね。
3カ月〜半年は見てます。でも、1年越しのフリーバックとかありますからね。半年、1年は全然あり。フリーバックが早い人って連絡しなくても向こうから来てくれるんですよ。そうじゃないときは「来たらラッキー」くらいで長期戦で構えてます。
―期待せずに。
そっちのほうが利口じゃないですか? すぐ見切りつけちゃったら、ふとお客さんがキャバクラ行こうと思ったときに逃しちゃうじゃないですか。早々に見切りつけちゃうコ多いですけどもったいないですよね。もしかしたらその時期が飲んでない時期なだけかもしれないし彼女がいて遊んでない時期なのかもしれない。いつ彼女がいなくなるかもわかんないし、また歌舞伎にハマるかもしれないし。
―芽が出なくても水はまいておくみたいな。
そうですね。タイミング良いときにあたるためには何かしておかなきゃいけないので。芽が出て花が咲いたらラッキーくらいでたまに水やりくらいはしておく。たま〜にちょこっとLINE送るだけならそんなに大変なことじゃないので。そうやって長い時間あけて来てくれたフリーバックのお客さんが定期的に通ってくれるお客さんになることもありますよね。まあでも、手応えあるお客さんとしか連絡先交換しないですけどね。数打ちゃ当たるで全員とLINE交換してみた時代もあるんですけど、それはあんまり意味がなかったので。ちょっとでも感触いいなって思った人としか交換しないです。相手から聞かれたら別ですけど。
―ベネはお客さんの入りどうですか?
混んでますよ。基本満席です。女のコもみんなめちゃくちゃ頑張り屋さんだし、協力的なコが多いから店の雰囲気が良いっていうのもありますよね。お客さんも気分よく飲めて楽しいから来店頻度も上がる。だから店が流行っているんだと思います。
―協力的というと?
その卓に着く女のコ同士がチームとして頑張れるみたいな感覚かな。たとえば自分の指名のお客さんが枝のお客さんを連れてきて、枝の人も着いたコが気に入ってみんなでアフターへ行こうみたいな流れになったとき、個人プレーのコだったら自分が行きたくなかったら行かないと思うんですよ。でも、そこで協力的だったら「アフターが盛り上がったら枝に着いたコの指名につながるかもしれない。指名につながったら来店頻度も上がるから協力しよう」って考えられる。合番になったら売上は割れるけど、そのぶん来店頻度が上がったら相殺できるし、卓の雰囲気がよかったら盛り上がってボトルも下りやすくなる。そう考えたらみんなハッピーですよね。
―結果みんなに良いことしかない。
そう。ダブル指名も結構多いんですけど、それも「売上割れるの前提だから回数来てもらおう」っていう考え方。「一緒に頑張ろうね」っていうスタンスでもう1人の指名のコと連携とってます。たとえばそのコが同伴してお店に連れてきてくれたら私はアフター行くとか。そのコのほうが出勤が遅くて自分のほうが早かった場合は、その間つないでおいて出勤したら交代するとか。
―個人プレーなコが多い店だと協力的なコは損しそうですけど、逆の場合はいろいろ上手くいきそうですね。
協力的なコが多い店だと個人プレーなコって浮いちゃうし周りからも大事にされないから、自然と協力的になっていく気がしますね。ただ、協力し合う関係でも馴れ合いになるとよくない。ずぶずぶになっちゃうと期待と甘えが出てきて、バランスが崩れると思うので。馴れ合いはしないけど協力はする。何かしてもらったら必ず返す。Win-Winを目指すようにしています。
ナンバーを外れたあとのお仕事スタイルが語られた青空さんインタビュー、いかがだったでしょうか。目標を明確にしてお店と共有する、フリーバックは長い目で見る、お店のコと上手く連携をとりながら協力し合って売上を立てる…etc。働き方の参考になるお話が盛り沢山でした!
有名キャバ嬢紹介
六本木へ行って歌舞伎町に戻ってきた 小川青空と考える 売上と精神が安定するお店の見つけ方♡
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