社長兼ママとして、今年8月に銀座にクラブ『Mirazur(ミラジュール)』をオープンした彩花ゆいさん。こちらのコラムではクラブママデビュー直前の心境とともに、ホステスとして最初で最後となったバースデーイベントの思い出を語ってもらいました♥
―今日は6月24日、25日に開催されたバースデーイベントのお話を伺いたいのですが、その前に8月23日オープンの新店『Mirazur』のお話もちらりと(取材時はオープン前)。ゆいさんはどういう立ち位置で関わるんですか?
社長兼ママとして♥ もともと『クレオール』を運営しているJグループから「ママにならないか?」というお話は頂いていて。ママになるのはひとつの目標でもあったんですけど、雇われでママをやるのはどうなのかな〜と思って躊躇していたんですよ。いっそ独立して自分でお店を出そうかなとも考えたりしていたんですけど、いろいろ話し合った結果、Jグループからの出資を受けて社長兼ママとして1店舗まかされることになりました。女のコは新規募集もしていますけど黒服さんはJグループからっていうちょっと新しい形態で社長としてやらせてもらってます。
―ママになるという、夢のひとつが叶いましたね。
そうですね。自分のお店となったら愛着もすごく持てそうだし仕事もやりやすくなっていくと思います。これまでは一ホステスという立場だったから、仕事をしていく上で難しいところも多かったので。
―というと?
中洲のアトリエではキャバ嬢としてベテランだったので女のコたちの相談に乗ったりアドバイスをしたりっていう立場でもあったんですけど、銀座に来たら下っ端だし、一ホステスだから。何か聞かれてもママを差し置いて教えるってことはできなかったですし、立場的にもヘルプのコたちに同伴をお願いするのも悪いなと思って、同伴もアフターも全部自分で行っていて。ママになったらそこは頼みやすくなるし相談にも乗れるようになるし。むしろそうしていかなきゃってところなんですけど。
―お店のオープンのお話、また次回詳しく聞かせてくださいね! さてバースデーイベントなんですが、銀座に来てから初のバースデーですよね。
初バースデーでもあるし初イベントでもありました。お誕生日は5月なんですけど去年はコロナの自粛でその時期はお店もやっていなかったですし入店イベントもできなくて。何もできなかったので今年はイベントやりたいなって思ってたんです。ホステスとしてバースデーできるのも最後かもしれないと思っていたし。緊急事態宣言が明けたらやろうと思ってタイミングをずっと見計らってました。それで告知はギリギリになっちゃいましたけど。
―バースデーのお花がとにかくスゴかったと聞きました!
そうなんです。緊急事態宣言を避けて開催できたということもあって相当な数のお花を頂きました♥ 通りでお花を見た銀座のお姉さんが「10年ぶりにこんなすごいお花を見た。銀座が活気づいてくれて嬉しい」って感激して話しかけてくださったりして。他にも、こんなにお花が並んでいるのは久しぶりに見たといろんな方から言われました。
―どれだけお花並んだんですか?
正確に数えてはいないですけど300基くらいはあったと思います。並木通りのお花を置ける範囲の両サイドに3列2列で置かせてもらいました。1日しか飾れないので初日の24日に。
―道の左右に3列2列で300基…。これ一列で並べたとしたら…。
一列で並べたら並木通りは全部埋まるくらいはあったと思います♥
―2日間のイベントではどんな衣装を着たんですか?
初日がシャネルの黒のドレスで、2日目がヴァレンティノのピンクのドレスです。ママになったら着物を着るようになるので、ホステスのうちに華やかなドレスを着ておきたいなっていう(笑)。
―ところで銀座ではバースデーイベントってやるものなんですか? キャバクラとの違いは?
銀座でもバースデーイベントはやりますよ。キャバクラとの違いはシャンパンタワーがないことですかね。やっぱりシャンパンを愛している方が多いので流すっていう行為があまり…。タワーをやるお店もあるらしいんですけど、銀座らしさを大事にする方も多いので。流すんだったら高いシャンパンを1本下ろして飲みましょうっていうスタンスですよね。
―どんなお酒が入りましたか?
サロンとラベイ、時々ダンボネっていう感じでした。この2日間でサロンとラベイが銀座から姿を消したと聞きました。全部なくなったって。それでも足りないから六本木とか他の地域の酒屋さんからお酒を手配したりとかしてたみたいです。
―銀座だとそれぞれいくらくらいで出してるんですか?
『クレオール』だとラベイが35万、サロンがもう少し高いくらい。ダンボネが150万とかですかね。
―イベントに向けて営業とかしました?
銀座に来て初めて案内状というものを送りました!
―案内状を送るんですね。
私も今回初めて知りました。同業の仲良しのお友達には個人的に連絡しましたけど、お客様や関係者の方にはお品を添えて案内状を送らせて頂きました。バースデーに来てくれた方用に手土産も用意したんですけどそういった贈り物の相場が全然わからなくて、結果とんでもなく高い物にしちゃってww 当日の衣装とか準備の費用も込みで、カードの支払いが1,000万円超えちゃいました(笑)。
―え!! お品の中身聞いてもいいですか?
案内状に添えたのが千疋屋のフルーツで、手土産はエルメスのバスタオルです。どちらもかなりの数を用意したので結構いっちゃいましたね。あとになって銀座通のお客様から「高い物を贈りすぎだよ」って言われて、そうだったんだって気づきました。まあでも、ホステスとしては最初で最後のバースデーだったので「ま、いっか」ってことで(笑)。
―準備にそれだけお金をかけたとなると、売上も気になりますね。
売上がまだよくわかってなくて。まだ計算がされていないんです(取材時)。銀座はあんまり売上言っちゃいけないみたいなんですけど、でもすごく良かったです♥
―億いきました!?
ふふふ…♥ 秘密ですが、素晴らしく良かったということだけお伝えしておきます(笑)。中洲時代を軽く超えました!
―銀座での初イベント。戸惑うことは多かったですか?
初めてのことだし超戸惑いましたね。案内状はどこまで送っていいんだろうとか、お品は何をあげたらいいんだろうとか。ほんとにわからないことだらけで。
―案内状の送り先ってわかるものなんですか?
銀座はお名刺文化で名刺は大体頂いているので、その住所に送りますね。銀座のホステスからだとはわからないように会社名とかで。同業の人だったらお店宛に送ります。銀座内の人であればお店まで黒服さんが直に案内状とお品をお届けに行く形ですね。手渡し。あと、お花を頂いた方にはお礼状を書いてお花の写真も添えて送ったんですけど、信じられないくらいの数のお花を頂いていたのでこれはなかなかでした(笑)。
―バースデー終わってみての感想は?
慣れないことや大変なこともたくさんあったけど、やってよかったなあと思いました。たまたま通りすがった人や見知らぬ人もお花を見て喜んでくださいましたし、感想もいっぱい頂きました。そういうことってまずないじゃないですか。「よかったね」とか「すごいね」とか言ってもらえて。近隣にお勤めの奥様が「これ、あなたなの? すごいわね。私何年も通勤で通ってるんだけどこんなの見たことないわよ」って声をかけてくださったりして。なかには花の前で「銀座が帰って来た」と涙を流している方もいて驚きました。銀座ってこの街を愛している人が多いんだなぁ、と実感できたし、暖かい街だなぁとも感じましたね。
―来年はママとしてバースデーイベントを?
どうでしょう。ママも一応バースデーを祝ったりはするんですけど一歩引いた感じですよね。こんなに自分を主役にしたイベントはしなくなるのかも。ホステスとして最後に素敵なイベントができてよかったなと思います。
―これからはホステスではなくママになるわけですが、不安とかありますか?
不安いっぱい(笑)。やっぱり銀座のクラブのママっていう立場にはそれ相応の格式が求められるので「これはしちゃいけない」っていう制約もかなり多いからそこが…。好きな服も着られなくなるし、やりたいことを自由にやれなくなるだろうから窮屈さは感じますよね。周りの人はみんな「そのままのゆいちゃんでいいよ」って言ってくれますけど、でもきっと自分は今、進化するときなんだろうなと思って。お客様やお店のみんなが恥ずかしくないようにだけはしないといけないなって思ってます。
―『ミラジュール』、どんなお店にしたいですか?
そうですね。行ったことが自慢になるようなお店にしたいです。「ミラジュール行って来たんだよね」とか「俺、そこのお店行ってるよ」っていうことが。そのためには“価値”が必要。これからますます頑張っていかなきゃいけませんね♥
ホステスとしては最初で最後となった2021年のバースデーイベント。お花の数もボトルの数もすごかったですね。現在は『ミラジュール』のママになったゆいさん。これからどんな活躍を見せるのか今後ますます目が離せません!
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