歌舞伎町一の愛されキャバ嬢、“せなぽよ”こと藤澤せなさん。敵を作らず後輩からも先輩からも慕われているせなさんですが、その人間力は二十歳を過ぎてから身につけたものなんだとか。「楽しく仕事をするために人との付き合い方を変えた」というせなさんに聞く、「職場での同僚との付き合い方」。キャバ嬢さんはもちろん職場の人間関係にストレスを感じる方にもおすすめ。ソーシャルスキルが秒で上がる?人付き合いが楽になるヒントが見つかるかもしれません♡
今でこそ和気あいあいと仕事をしている私ですが、FOURTY FIVEでキャバ嬢を始めた18、19の頃は真逆でした。ずっと一匹狼で、「ヘルプもいらない、全部自分でやるからいい!」みたいなめっちゃ嫌なヤツでしたね (笑)。変わったのはフォーティーに出戻って連勤を始めた頃。
毎日出るなら楽しく仕事がしたいな、どうしたら楽しくなるのかなぁって考えるようになったんですよね。自分が楽しむにはその席が楽しくなきゃいけない。そのためには他の女のコとも良い関係のほうがいい。みんなで笑ってお酒を飲んでるほうが楽しいなって。そのへんから意識が激変。周りを見つつ試行錯誤しつつ、「楽しい」を求めて徐々に今の自分になりました。
人付き合いの上手さって性格もあるかもだけど、練習すれば身につけることもできるなって思います。人と上手くやっていく技術を磨くみたいな。私もまだまだですけど、自分が普段気をつけているところを洗い出してみたので良かったら参考にしてみてください♡
言葉の受け止め方は人それぞれだから、思いがけず不愉快な気持ちにさせてしまうこともゼロではないけど、なるべく優しい言葉やキレイな言葉を使っていたらそれはだいぶ減るかなと思ってます。「言葉選びと言葉遣いは丁寧に」が私のモットー。話す内容を考えることはないけど使う言葉は考えます(笑)。
もともと自分が乱暴な言葉遣いをされるのが苦手っていうのもあります。別にムカついたとかじゃなくても、「〜じゃねえじゃん!」とか、荒々しい言葉遣いの人っているじゃないですか。そういう言われ方をしたら自分だったら嫌だなってとこには気をつけてます。
「そこどけて」みたいな言い方をされるのも好きじゃないから、自分が言うときは「それ、ちょっとズラしてもらえる?」とかマイルドに。「そこどけて」ってトゲトゲしいじゃないですか。自分が言われたらドキッとしちゃう。カチンとくるか、すみませんって思うか、どっちにしても良い感じはしないので。優しく伝えたい。
これは以前『お仕事心得』のコラム取材でも触れているんですけど、黒服さんはもちろん女のコとの間に揉め事を作らないためにも「報告・連絡・相談」は超大事にしてます。
たまたま顔見知りのお客様に遭遇したときも、「さっき道で○○さんに会って挨拶したよ」と、指名のコにはできるだけ早いタイミングで一言報告。自分的に大した出来事じゃなかったとしても、伝えておけば平和なので。
「こないだせなぽよに会ったよ」とお客様から聞いたとき、「へえ、そうなんだ」くらいの印象だったらいいですけど、「え? なんで私の知らないところで話してるの?」って気になっちゃうコは気になっちゃう。「やっほー」くらいの挨拶でも「話した」と捉えるコもいるから。そのへんを自分の物差しで測っちゃいけないなって思う。
「なんでそんなことでこんなに揉めるの?」という経験を何度か繰り返して、「自分の物差しと人の物差しは同じじゃない」って気づいたんですよ。これは私の中では結構大きい発見でした。「そんなつもりじゃないのに」って大体自分の物差しと人の物差しの違いで起きるんですよね。「ま、別にいいだろう」が一番危険。物差しのズレを擦り合わせるためにもホウ・レン・ソウを大事にしてます。
言い難いことほど普通のテンションで伝える♡
合番になったコとの間ではなおさらホウ・レン・ソウを意識しますね。どちらかが嫌な気持ちになって雰囲気が悪くならないように。相手が嫌な気持ちにならないように俯瞰で物事を見る視点も意識するし、自分が「それは嫌だな」と思うことや困ったことがあったときは「こうして欲しい」という意思表示もします。
たとえば、合番のコが勝手にアフター行っちゃったりしたときとか。そういうときは「それはちょっと違うよね。これからは誘われたときは一応教えてね」って言います。
私の場合、誘われたところでほぼアフターには行かないので。「せなさんを誘ってもどうせ行かないし」と思うのもわかるんですけど、そこで「ま、別に言わなくてもいっか」となるのはそれこそ自分の物差しなんですよね。
行く行かない以前に、「アフターに誘われている」という情報を知っているのと知らないのとではその後の対応も変わる。何もしなかったらお客様の中で「このコはアフター行ってくれるのに、せなぽよは行かないんだな」という印象になっちゃう。先々ちょっと困ったことになるかもな、と思ったことに対しては解決しなきゃですよね。
言い難いことを伝えるとき、場合によっては黒服さんや第三者に伝えてもらったほうが角が立たないこともあるけど、私はできるだけ自分で直接伝えるようにしています。人を介することでニュアンスが正確に伝わらないことも不安だし、逆に傷つけたり大ごとになることもあるので。
伝えるときは「こういうときは、こうしてほしいな」と簡潔に言うようにしてます。できるだけ深刻にならないように、普通のテンションで連絡事項っぽく。言い難いことを言うのって難しいしまあまあストレスだけど、業務の一環として避けて通らないようにしてます。
一緒の席に着いたコが仕事ができなくてイライラするってキャバ嬢あるあるですよね。そういうとき私はイラつかずどんどん自分でやっちゃいます。飲み物を作るのを忘れているコがいても自分が率先して作るとか。自分が本指名だからとか関係なく、「何飲む? 氷入れる?」とかヘルプのコもおもてなし♡
仕事ができるヘルプのコだったら、指名のコは何にもしなくてもいい状況になるものだけど、キャリアの浅いコや気遣いが不得意なコもいるので。ハッとしてくれたらいいな、こういうときどう動くのか覚えてくれたらいいなという気持ちでテーブルマナーは自分がどんどんやります。
ちゃんと言葉で指摘することも親切だし、会社とか組織であれば人を育てるという意味で指導は必要だと思うけど、キャバクラは会社じゃないから。関係性的にはみんな横並び。その人の仕事のやり方や姿勢に対して口を出すのは違うと私は思っているので、何かしら響いたらいいな〜くらいの気持ちで、お手本になるような仕事をするようにしてます。実際、自分が新人だった頃を思い出すと、お姉さんたちの動きを見て気働きを覚えていったし、お姉さんたちもそうやってやるべきことを教えてくれていたんだなって感じるので。
人と仲良くなるのが早い、上手いとはよく言われるんですけど、これに関してコツがあるとしたら「無」ですね。何にも考えてない(笑)。相手に対して苦手も得意も好きも嫌いも、話しやすそうも怖そうも何にも意識してないです。
何か話さなきゃとか話すことないとか、考えれば考えるほど頭の中は真っ白になるし緊張感がみなぎるじゃないですか。だから逆に無。そのとき思いついたことをそのまましゃべってます。これはフリーに着いたときもそうですし、ありとあらゆるはじめましての場面でも変わらないです。
こっちが気を遣っていたら相手も気を遣うじゃないですか。そういう気持ちは移るから。まず自分がリラックス。それでふわっと思いついたことを口から発するみたいな。気まずいとか考えない♡
「自己紹介と挨拶」には得しかない♡
キャバクラは人の入れ替わりが激しいし日々体入のコもたくさんいるので、新しく入って来たコに関心を向けてられないってありますよね。ある程度長くいるコであれば席で話して自然と仲良くなるけど、把握し切れないっていうのが正直なところ。
でも、なかには「今日から入りました。○○です。よろしくお願いします」と、最初の頃に挨拶しにきてくれるコもいるんですよ。そう言ってもらえるとこっちも「あ、○○ちゃんっていうんだ。入店したんだな」と認識できるので、そのコのことは割とすぐ覚えられます。
なので、新しくお店に入るときは自分からしっかり自己紹介をしておくと、その後なじむのが早くなるんじゃないかな。早くなじんだほうが働きやすいですよね。それと「おはようございます」と「お疲れ様でした」を聞こえる声で言ってくれるコは覚えやすいし、勝手に良い印象を持っちゃう(笑)。自己紹介と挨拶はしておいて得しかない!
いろんな人がいるので嫌な人に遭遇することもあるけど、そういうときは「こういうことをされると不快に感じるのか。じゃあ自分はそれをしないようにしよう」と思うようにしてます。やらないことリストが1つ増えたみたいな感覚。ヤダなと思う人がいたらそれを自分がやらなきゃいい。逆にこの人優しいな、こういうことされると嬉しいなってことも覚えとく。
しないほうがいいこともしたほうがいいこともたくさん知って、それをどんどん実践していったら良い人間になれそう。その練習をしてるんだって考えると楽しいし、少々嫌なことがあっても割とスッと流せるようになるのでオススメです! 良い場所には良い人が集まるっていうし。だったら自分がパワースポットになっちゃおうみたいな。自分のいる場所が良い人が集まる場になったらそれこそ最強ですよね♡
人間関係のコツをじっくり考察してくれたせなさん、ありがとうございました♡ 人付き合いの上手さは持って生まれた性格ではなく技術と練習。そう考えたら今からでも習得できそう!
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