今年1月25日をもってキャバ嬢を引退。イメージコンサルタントとしてのキャリアをスタートさせた愛川みれいさん。セカンドキャリアを見つけるために現役時代から取り組んでおいたほうがいいことや、キャバ嬢をやっていて良かったことなど、お話を伺いました♥
―引退後、今はどんなことをされてるんですか?
夜やめる前からアパレルのプロデュースも始めて次のステップに進む準備を始めていたんですけど、引退後は自分の会社を立ち上げてイメージコンサルタントの仕事もしています。お世話になっていた名古屋のグラマラスや、歌舞伎町のホストクラブのコンサルもしています。
―ホストクラブのコンサルも?
そうなんですよ。年末の時点でグラマラスのコンサルの仕事は決定していたんですけど、知り合いのホストクラブのオーナーさんにそのことを話したら、「うちの店もお願いしたい」と言われて。ニュージェネレーショングループのイメージコンサルに入ってます。
―イメージコンサルタントってどんなことするんですか?
一言で言えば見た目のコンサル。パーソナルカラー診断的な要素もありますけど、もう少しトータルでその人を見て、ヘアメイク、ドレスや私服の似合う色や形、そういう見せ方的なところでアドバイスをするのがメインですね。グラマラスはお店づくりの部分から深く関わっているので、『グラマラス人事部長』という肩書きでやってます。女のコのイメージコンサルもしつつ、お店の売上に貢献できるように店側の人間として挨拶して回ったり。キャバ嬢ではないのでドレスを着てマンツーマンで接客することはないですけど。
―『グラマラス』は名古屋ですけど、どのくらいの頻度でお店に行っているんですか?
かっちり決まっているわけじゃないかな。その都度必要に応じて行ってます。だいたい月に4日。
―ところで引退がこのタイミングだったのは?
名古屋から東京に戻ってきてからは資格を取るためのスクールに通っていたんですけど、その間生活費くらいは稼ごうと思って『ベネ東京 六本木』に週1で出勤していて。8月、9月にはスクールも終了して、アパレルの立ち上げがあって、いろいろ落ち着いた段階でそろそろ本格的に次に進もうかなみたいな。で、年末にグラマラスのコンサルに入ることが決まったので。それに合わせて現役も引退しました。
―グラマラスとは卒業後もずっと親交があったんですね。
大好きなお店なので。やめたあとも変わらず仲良くしてました。コロナのご時世ってことで、お店に行く機会は中々なかったんですけど、去年の12月にグラマラスのクリスマスイベントにカラーセラピストとしてゲスト出演させてもらって。そのときに「やっぱり私、グラマラス好きだ♥」って思ったんです。こんなに好きな場所だから何かの形で関われないかなって。
―お店への愛を再確認♥
キャストではない形で接客したのもまたすごく楽しくて。私のお客様もいっぱい来てくれたけど、他の女のコたちの席にもついて、そこでシャンパンが出たら一緒に飲んで延長交渉とかもして。それが楽しかったんですよ。別に私に売上がつくとかじゃないんですけど、こういうふうにお店に貢献できる立ち位置もいいな。こっち側に回ろうみたいな。それが現役を引退する決定打になりました。サポート側に回りたくて。
―そういう展開があったんですね。
イベントも大成功で、「またタッグ組んでやろうねえ」って話もしてたんですけど、年末って1年を振り返ったりこれからのことを考えたりするじゃないですか。そこで、「よし、ベネやめて完全にサポート側に回ろう」みたいな。ベネの社長にはやめるって連絡をして、グラマラスには一緒にやりましょうって連絡して。だから、年末には今後のことも全部決まってました。
―引退イベントは特にせず?
そうですね。2度目の緊急事態宣言中でしたし、そもそも週1しか出てなかったですし。そんなイベントを打つほどのことでもないかなって。グラマラスを卒業したときに、キャバ嬢としての第一線は退いた気持ちがあったので。「引退!」っていうよりは、そろそろいいかなみたいな。スルッと上がった感じです。ただ、よくお店に来てくれていた人や仲良い人には「よかったら最終日顔見せてね」ってお知らせはしましたけど。
―みれいさんはパーソナルカラーアドバイザー、イメージコンサルタント、メンズスタイリスト…etcと、カラーとファッションに関する資格をいろいろ持ってますけど、これは今の仕事を想定して取得したの?
18歳のときに美容の専門学校に行っていたんですけど、そのとき色彩の授業があってそれがすごく楽しかったんですよ。それを思い出してもう一回学び直そうみたいな。ちょうど今の時代だったらパーソナルカラーも定着しているし、活かせる道はありそうだなって。漠然とそういう方面で何かしたいっていうイメージで勉強を始めて、資格を取ったりしているうちに先のことが具体的に決まっていった感じです。
―じゃあ、「とりあえず何でもいいから取れそうな資格!」みたいなことでもないんですね。
「こういう方面楽しそう!」っていうところから。ただ、次の展開を考えなきゃなっていうのは28歳くらいから模索してました。
―次のステップを探る準備期間としてどれだけあったら余裕を持って動けそうですか?
私の場合は2年ぐらいはありました。30歳になる年には何か次の道に進むための一歩を踏み出そうと思っていたので、その一歩のために2年くらいは考えたり、試してみたり、そういうことはしてましたね。今の方向が定まる前には、ハワイのリラクゼーションマッサージ『ロミロミ』を覚えるためにハワイ留学も考えてました。もともとエステティシャンだから、マッサージとかにも興味があって。そっちの方向も考えてたんです。
―ロミロミは選択肢のひとつとしてとりあえず経験してみようみたいな?
そのときは「これしかない!」って思ってましたww まわりにも「ハワイ留学する!」って言ってたし。で、留学前の下見を兼ねてハワイへ行ったんですけど、そのときに「ここは旅行で来るところだ!」って思ったんですよww ハワイに住んでる自分が想像できなくて、「やーめた」って。ワクワクしなかったんですよね。
―ワクワクしないことはしない?
いつもそう。今後の未来にワクワクするかどうかっていうのが、やるかやらないかの判断基準。とりあえず興味のあることは全部調べて、体験できる機会があったらすぐ参加して、そのときの感覚でもっと掘り下げるかどうかを決めます。何か違うなと思ったらそこでもうやめるし、「もっとやりたい!」ってワクワクするようならどんどん動く。その道に進んだとして得られる報酬が今の自分のお給料より上がるか下がるかよりも、楽しいかどうか。お金って結果として入ってくるものだから、そこにフォーカスはしてない。
―ワクワクに従う方針はいつから?
キャバ嬢していくうちにそうなりました。お金を稼げるようになると自由度が上がるじゃないですか。その中で何をしてるときが一番幸福度が高かったかなって考えてみたら、みんなとワイワイしてるときだったんですよね。好きな人たちと楽しく過ごしているときが一番幸せ。人って自分がハッピーじゃないと周りの人も大切できないと思うんですよ。だから、まずは自分が楽しくいられること優先。好きなことをして機嫌良く生きていたいからワクワクするほうに動くって決めてます。
―キャバ嬢やっててよかったなって思うのはどんなところ?
努力で達成感が得られたり、昼の世界では知り合えない人たちと出会えること。それと、勉強したりいろんなことにチャレンジする上でも自由になるお金と時間が手に入るから、何かしようと思ったときすぐに取り掛かれる。もはやキャバ嬢をやっていたこと自体が“良かった”しかないですよね。
―やってて「良かった」しかない!
源氏名からキャラから、全部一からスタートできるじゃないですか。そこもキャバ嬢の良いところだと思います。違う自分を自分の好きなように作れるところ。そんなことができるのってキャバ嬢かホストくらいだと思うんですよ。
―源氏名って別の人生を生きる仕組みでもあるんですね。
親からつけられた名前を生きていく本名の自分って生まれ育ちと地続きだけど、自分でつけた源氏名で生きていく自分って新しい人生を生きられる。性格や行動もまっさらな状態からなりたい自分を作っていける。これって結構素晴らしいことなんじゃないかな。私もやっぱり本名の自分と、源氏名の自分とではちょっと違う。本名の自分だけで生きていたらきっと全く違う人生でしたよね。今はもうキャバ嬢は引退しましたけど、新しい自分を築き上げてきた夜の世界とは何かしらの形で関わって生きていきたい気持ちはすごくあります。これからもハッピーをたくさんシェアしていきたいし、元気を与えられるような人間でいたいですね♥
「興味があることはとりあえず調べて、試してみて、ワクワクするかどうかで動くかどうかを決める」というみれいさんのやり方、セカンドキャリアを築いていく上で参考になりそうですね♥
ゲストセカンドキャリア
ホストクラブのイメージコンサルに『グラマラス』人事部長… 愛川みれいの昼職報告書♡
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